見出し画像

言葉の発達目安:乳児期(0~1歳)


乳児期における言葉の発達目安

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ言葉を話せません。

しかし、生後2カ月頃から「あー」「うー」といった母音を発するようになります。

これは「クーイング」と呼ばれ、赤ちゃんが声帯の使い方や発音を学ぶ練習です。


生後6カ月頃からは、「まんま」「ぶー」といった子音や濁点を含む音も出せるようになります。

これは「喃語(なんご)」と呼ばれ、赤ちゃんがより複雑でバリエーション豊富な音を出せるようになっていく段階です。

生後10カ月頃から1歳半頃にかけては、「ママ」「パパ」「ワンワン」など意味がある単語や一語文を話し始めます。

この時期は「語彙獲得の第1段階」と呼ばれ、赤ちゃんが周囲から聞こえる言語を真似して覚えていく時期です。

1歳半頃から2歳頃にかけては、「まんま、こっち」「ワンワン、おいで」など単語を二つ組み合わせた二語文を話し始めます。

この時期は「語彙獲得の第2段階」と呼ばれ、赤ちゃんが自分で考えて言語表現できるようになっていく時期です。

乳児期における言葉の発達特徴

乳児期における言葉の発達特徴としては、以下のようなものがあります。

音声や音素への感受性:生後6カ月頃までは、母国語以外でも様々な音声や音素に反応します。

しかし、生後7カ月頃からは母国語以外では反応しなくなります。

これは、「知覚的狭窄」と呼ばれる現象で、母国語以外では必要ではない音声や音素への感受性が低下することで母国語へ集中できるようになっていくことです。

人と目を合わせること:生後3カ月頃から人と目を合わせることができます。

これは、「共同注意」と呼ばれる現象で、自分と相手が同じものに注意していることを理解することです。

共同注意は言語習得に重要な役割を果たします。

鳴き声やおしゃべり:生後2カ月頃から鳴き声以外にもクーイングや喃語(なんご)といった声を出します。

これらは、「前言語的コミュニケーション」と呼ばれる現象で、赤ちゃんが自分から積極的にコミュニケーションしようとすることです。

前言語的コミュニケーションは言語習得に必要不可欠なスキルです。

親ができる関わり方や刺激方法

乳児期における親ができる関わり方や刺激方法としては、以下のようなものがあります。

赤ちゃんにたくさん話しかける:赤ちゃんは耳で聞くことから言葉を覚えます。

そのため、親が赤ちゃんにたくさん話しかけることで、赤ちゃんは様々な音声や音素に触れて感受性を高めます。

話しかける内容は、赤ちゃんの様子や周囲の物や出来事など、何でも構いません。

ただし、赤ちゃん言葉ではなく、普通の言葉で話しかけるようにしましょう。

赤ちゃん言葉は、正しい発音や文法を覚えるのに支障をきたす可能性があります。

赤ちゃんの声に応える:赤ちゃんがクーイングや喃語(なんご)といった声を出したら、親も同じように声を出して応えてあげましょう 。

これは、「ターンテイキング」と呼ばれる現象で、赤ちゃんが会話のルールを学ぶことです。

ターンテイキングは言語習得だけでなく、社会性や自己表現力の発達にも重要です。

赤ちゃんと目を合わせる:赤ちゃんが人と目を合わせることができるようになったら、親も積極的に目を合わせてあげましょう 。

これは、「共同注意」を促進することで、赤ちゃんが自分と相手が同じものに注意していることを理解することです。

共同注意も言語習得に重要な役割を果たします。

赤ちゃんに絵本を読み聞かせる:赤ちゃんに絵本を読み聞かせることで、赤ちゃんは様々な言葉や表現に触れて語彙力を高めます 。

また、絵本の内容について質問したり感想を言ったりすることで、赤ちゃんの理解力や思考力も育みます。

絵本は赤ちゃんの興味や好みに合わせて選ぶようにしましょう。


以上が乳児期における言葉の発達目安や特徴、親ができる関わり方や刺激方法です。

乳児期は言語習得の基礎が形成される重要な時期です。

親は赤ちゃんと楽しくコミュニケーションを取りながら、言葉の発達をサポートしてあげましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?