バス、滅多に女性は隣に座ってこない。
だいたい半年に一度くらいか。

今回の人は普通に20〜30歳くらいの外見。
ふわっと髪の毛とかおしゃれな服やカバンやらが、視界の端に飛び込んできて
ドギマギする。

しかし私め、性格が悪いので
座り直して端に寄るなんてこたあーしない。
つーか今のポジションと領域をキープし続ける。
相手の体に当たろうが、気にしない。

しかし、滅多にないことだ。
そりゃあ近いうちに皆既日食と天王食もあるしなあとか。考えながら緊張から目を背けていると、
隣の女性は眠ってしまった。
よくよく手を見ると、シワの加減から50くらい入ってるなあと、見抜く。

最近50超えててもキレーな人は多い。30代くらいにしか見えない。
よーく顔見ると隠せないシワがあるくらいだし。
相手は必死でシワを隠すメイクをしてくるわけだし。
かなりの判断の難しさ。

しかし、意外と手はメイクしようもないし
ハンドクリームつけてるくらいだろうから、
シワの加減でわかる。
あと、でも雰囲気でわかる場合も。
疲れ具合とか、肌の張りとか。

寝ると脳波が弱まるので、気配も弱くなるし、私の緊張もおさまってくる。

寝てるからこっちに体重預けてこないかなと期待するも、反対の通路側に頭を傾けている。

しばらくして目が覚めた様子。
しかし、特に何もしないで静止してる。
寝たふりかな。

そしてカーブに差し掛かると。
おや？体重をそのまま預けてきてるなあ。
普通に体に触れてきた。
普通は恥ずかしいし、迷惑かけちゃいけないと体が当たらないように踏ん張るはずだが、
彼女は寝てるふりして、バスがカーブするたびに肩に体を預けてきた。

今でもその感触は忘れられない。
やはり50過ぎると性欲強まるのかねえ。

でも、レム睡眠くらいにはなってたようで、降りる停留時ギリギリまで寝てて、
運転手のアナウンスと共に起きて
ワタワタとバスを降りて行きました。
スタイルの良い、ファッションに気を遣い続けてるオバチャンの後ろ姿でした。