勝手に役職を増やして、挑戦の機会を作る

歴史の長い大企業は、年功序列と成果主義を足して2で割ったような人事制度になっていることが多い。マネージャーになるまでの最短期間が実質的に決まっていて、いくら優秀でも、20代や30代前半でマネージャーになれなかったりする。若いうちから責任と権限を持って挑戦したいと考える社員にとっては、機会損失になってしまう。かといって、大企業の人事制度を変えるのには、(不可能ではないが)長い時間がかかる。

この問題を解決して、20代〜30代前半で責任と権限のある仕事を経験する方法がある。勝手に役割を作って権限委譲しちゃえばいいのだ。

私が20代後半の頃、ミュージコという音楽配信サイトを作ったことがあった。よくある話だけど、無謀なほど短い開発期間だった。私がプロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーを兼ねていたのも無謀だった。プロジェクトのキックオフの時に、当時の部長がチームメンバー全員の前で集めてこう言った。

「今日からプロジェクトが終わるまで、大津谷を課長と思って、言うことを聞いてくれ 」

SkyWayチームでもこの方法を取り入れている。プロダクト・マネージャーとテクニカル・リードという役割を勝手に定義し、会社的にはマネージャーではない@iwashi86@mizuman_が務めている。彼らは、マネージャーの権限がないと決められないようなことも、マネージャーになったつもりで勝手に判断して決めていく。間違ったら、訂正すればよいと割り切っている。

ただし、この方法には欠点がある。責任は上がるのに、給料が上がらないのだ。だから、誰にでも適用できるわけではない。もらえるはずだった給料よりも、仕事から得られる経験に価値を感じる人にだけ使える方法だ。

勝手に役職を増やし、権限委譲して、公式にマネージャーになる前に挑戦の機会を作ろう

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