見出し画像

WinterCon2024参加記録


WinterCon VII

前回参加したエストニアはタルトゥのAnimatsuriでゲットした情報をもとに、今回は隣国ラトビアの首都リガで行われるWinterConVIIIに参加してきました。

WinterCon公式サイトより

会場へ

リガ、乗り換えとかなんやかんやでほぼ毎年のように行くし、スーパーやチェーン店なんかもほぼタリンと同じ、バスで4-5時間でつくので気持ち的には関西→九州出張くらいの感じです。多分。あまりに海外感なさすぎてパスポートなしでバスに乗ろうとしたこともあるくらいです(流石に乗れませんでした)

今回は私一人での参加だったので、雪の中をキャリー引きずって移動しました。タリンではちょうど日中雪が積もりたてふわふわだったので切実にソリが必要だったのですが、リガの方は気温もかなり下がってシャリシャリだったのでさほど引きずる方は苦労しませんでしたが滑るは滑るのでやっぱり大変です。

キャリー、あいつはホント空港とかいい感じに整備された平均的気温範囲内の都市部でしか生きていけないタイプの荷物ですよ。オタクくんと一緒。

白い世界

そういうわけで初日はマイナス12度くらい、会場入り口までは駐車場なので何もなくひたすら白い。太陽とコンクリでジリジリ焼かれる真夏のイベントよりかはマシだけどなかなか環境としては突き抜けている…次は砂漠か海あたりの会場にチャレンジしたいですね。

設置タイム

中はさほど寒いことはないのですが半裸のコスプレや半袖+タピオカの組み合わせはちょっとババァ心に心配してしまう程度です。
スタッフさんの参加証には対応可能言語が国旗マークが入っていて、英語・ラトビア語はもちろんリトアニア語やポーランド語、ロシア語、ドイツ語なんかも多く並んでいて(東)ヨーロッパ大陸みがあります。

会場は通路が広めにとられていて、なおかつ机も大きめなので結構開放感がありました。机広いの大事。のびのびと(なんも考えずに)設置できる。Animatsuriはかなり狭かったので次回は2スペ取ると思います。

突然のウォーターサーバー、ありがたい

何より大事なのは会場そこかしらに設置されたウォーターサーバー…もちろん無料。水分補給大事。

エストニア、ラトビアとイベントは参加費用はブースではなく個人の(正規よりは安い割引)チケット代だけで、一部は売上の10%を上納するシステムでした。(自己申告制)

フランス・ドイツはブース単位(+種類)でしかもくっそ高いのであんまり気軽に参加勧められないけど、これでバルトのイベントはもう悩む前に申し込めよ!って言えちゃうな。初心者とか弱小中堅サークルには優しいシステムでした。

楽しかったー\コミコン/

結論から申し上げると思ったよりも忙しかったし超楽しかったです。

例のごとくコミッション祭になってしまって2日間一瞬もブースを離れられなかったのですが、場所がメインステージ入り口の道に面しており、しかもステージの様子も映し出されててブースから見ることもできたので盛り上がってる感じはめちゃくちゃ味わうことができました。

結構プログラムも興味あるものがあったんですが今後なんとかしてこのあたりも参加できないかな…プログラム一覧

プレゼン系見てみたい

とまぁそんな限られた経験の中ですがエストニア、ドイツやフランスのイベントと比較して今回のラトビアのWinterConで感じたことなど…

  • いわゆる「コミコン=Comic Con」なので、日本のMangaやAnimeやら日本特化というわけではないけど、その分日本のMangaがちゃんとコミコンが包括する中の一つのジャンルとして確立していることが感じられてよかった

    • 今までの参加イベントが結構Japanのポップカルチャー的なものがほとんどだったので、コミコンは初めてでした。

  • コスプレのジャンルが結構幅広い。大体何個かのジャンルが覇権だな~って思うけど今回はかなりばらつきがあった。

  • 翻訳マンガ本(基本英語とロシア語かな)も売られてたけどあんまり種類なかったし、ラノベとかはほぼなかったような気がする。企業ブース?もグッズやコスプレ系が多かった印象。やっぱり出版関係はフランスが頭おかしいくらい飛び抜けてるイメージある。

  • アーティスト・アレイは行き帰りにざっと回った程度だけれど、割と小物系が多かった。

    • フリマもあったのでいい意味で雑多な感じ

    • TRPGとかボドゲジャンルがあるからかダイスとか自作ゲームとかも割りとあっておもしろかった

  • 大体この手のイベントでは一緒くたにされているK-popがほぼ聞こえてこず(k-Popダンスのステージが離れていたからだけかもしれないですが)聞こえてくるのアニソンとボカロばっかりだったのがちょっと意外だった

  • ステージが今回始めて見られたのでこれは他も実はそうだったかもしれないけれど、コスプレダンスが完全に3次元MMD(ボカロばっか聞こえてくる原因)

  • てかむしろ3次元ニコ動。コスプレキャラで絡んだりギャグしたり踊ったりするあれ。悲鳴、わかる(わかる)ウィザードのひげおじさんがムーンプリズムパワー(変身)してめちゃくちゃ盛り上がってた。

結局両日夜の7時、8時頃までしっかり滞在して(なんならゆっくりできるよう一泊伸ばして)楽しみました。

仲良くなった人たちが何故か軒並みリトアニア人で、みんなに「次はリトアニアのバルト・コン(バルト・コミコン)に来て!!ここより規模も4倍だし売上も良いよ!」と言われたのでしょ~がねぇな~~~~とかなんとか思っているところです。5月末ね…うんうん。

こっちでのイベントに参加しだした当初はジャパン・エキスポくらいしか見つからん!と嘆いていたんですが、こうして続けていくと色々情報も増えてきてオタク、すごくたくさん体力とやる気と元気と時間と金がほしい。

備忘録

そういえば完全に今までの異世界トリップ設定忘れてました。

まぁ今回は雪の街リーガでのイベントということで。ちなみにエストニア語でリガは「リーア(Riia)」になるのですが、たまたま別の機会で話をしていたラトビア人が「大体の言語でリガはリガなのになんでエストニア語だけリーアになるん??"ガ"どこやった??」ってブチ切れていました。知らんがな。

色々書いていると長くなってしまうので特におもしろエピソードを抜粋しておきます。

交易編

(特に)イベント終わり頃にアーティスト同士で作品交換、というは今までもよくあったことなんですが、今回の場合売上上納システムなので割りと最初から物々交換多かった気がします。ダンジョン交易所か?

おもな交易の品

物物交換なら収入に換算されないから上納金も発生しないってわけ。そして近づいてくる優しげなお兄さんがひとり。

お兄さん「取引をしないか」

昨日観てたバルダーズ・ゲートの配信でこんなセリフ聞いた気がするな。何があるんだ?ととりあえず商談開始してみると

お兄さん「実はリトアニアにブルーベリー農場を持っていて」
お兄さん「広大な農場なんだけど」
お兄さん「そこで取れたフレッシュなブルーベリーを使った100%ナチュラルフレッシュブルーベリージュースがこちら」
ろうあ「取引成立や」

取引の記録:2024年1月13日

このブルーベリーお兄さん、次の日も「飲んだ?味どうだった?」ってアフターケアまでバッチリの上ブルーベリーの蘊蓄も教えてくれたし「ヴィルニュス(リトアニアの首都)でラーメン屋をやっていた日本人シェフがコロナで店を閉じてしまって行方知れずだったのだが、この間たまたま別の街で彼の新しいレストランを見かけて喜んで久しぶりのラーメンを食べてきた」とかいう在外邦人の謎情報も教えてくれたし、これゲームだったら後々シェフを探している娘さんかなんかと出会ってクエスト受注するやつやん…

お兄さんと話をしている間ずっと頭の中で「ブルブルブルブルアイアイ♪ブルベリアイッ」って流れる呪いステータスが自動付与されるのだけが難点です。ジュースはめっちゃ美味しかったです。

Doujinshi編

日本語需要がそんなあるとは思わなかったので賑わい程度に…と思っていた日本語同人誌も思ったより売れたので驚きました。もう全然わかんない。オタクの需要わかんないよ。

日本人自体はまじでほぼ見なかったので(確かラトビア在住の日本人は数字上は100人切っていて、一応タリンでも100人程度いるはずのエストニアの数倍の広さの国土でこれはもう日本人本当に希少種なんでしょう)日本語そのものが珍しかったのかもしれません。

日本語コーナー(一部は英語翻訳有)

かと思えばこれがDoujinshi…!って言いながらそっと買ってってくれたお兄さんとかいたので、Doujinshiの存在、やはり一部オタクには認知されてるけど実際見たことないみたいなステータスの人が多いのかなと思いました。

その他…

  • 日本アニメと漫画のファン歴20年以上というおじいさま。見た目は割りと厳しげなのにかわいい女の子と言って同人誌を買ってくれた。

  • 日本語もわからないし作品もしらないけどかわいいからと言ってSSSS.GRIDMAN(ボラ内メイン)の同人誌をお買い上げしたお兄さん、再び戻ってきてボラ内のアクキーまで買ってくれる。アニメを!!!!アニメを見て!!!!お兄さん!!!沼でいつでも待ってるよ!!!!

  • これで日本語勉強する!といって日本語同人誌を買ってくれる皆さん…頑張れと言えばいいのかやめろと言えばいいのか…

  • 同人誌の描き方とかKUA体験本とかも出たので創作してみたい勢とかアーティスト勢もちょいちょい回っていた印象

  • 大体週末のイベントは土曜日が盛り上がって日曜はスローって感じでしたが、今回は日曜日のほうがたくさん人がいた印象(数字上どうかはわからんけど)1日めは同人誌が、2日めは結構若い子たちが来てくれたので、ステッカーとかの小物系がメインで売れました。

そういえばポスタースタンド全然見ないな…

コミッション編

今回もたくさんのドラマがありました。1枚か2枚写真撮れてないやつあるかも。今回はミニ色紙と中サイズ色紙、色紙なくなっちゃったので後半にA5画用紙あります。

消しゴム忘れちゃって、初日はギリギリ筆箱に入ってたすごい小さい消しゴムでなんとか乗り切って2日めはスーパーで買った消しゴム使ったのですがまじで久しぶりにあんな上履きの端っこみたいな消し心地の消しゴム使いました。準備、大事。(そして毎度直前まで何もしない)

コミッションの記録1
コミッションの記録2
  • エストニアのイベントで見たよ~という人たちが声をかけてくれる。遠征勢、情報交換も含めて仲良くしたいなと思う一方で私も含め多分個人で勝手にどっか言っちゃう身軽なタイプが多いので繋がり薄そう

    • それでもせっかくまた会えたから…とコミッション頼んでくれたりするので、やはりタッチ回数が多いほど好感度があがるのが人間ってやつなんだな。マーケティングの授業でやった気がする。

  • ちなみに日本の巨大イベントだと一度見た同人誌は二度と見つからない・手に入らないからさっさと買えというのが鉄則だと思うけど、こっちの長時間イベントの場合結構周回して吟味して戻ってきてくれる人が多い気がする。

    • 特にコミッションは頼むまでのハードルが高いと思われるのでこの傾向高め。

    • ステージとかの時間が決まっている大きめのプログラムがうまく組まれていると多くの人がある程度滞留して隅々まで会場まわってくれるので、ステージ大事だなと思う

  • 色紙、自分用だけじゃなくてプレゼント用で頼んでくれる人が紙の場合よりも多い(気がする…)

  • コミッションおかわりをしてくれたリトアニアのお姉様方、二日目には差し入れビスケットをくれバルコンに誘われる。オタクのあたたかさと流れるような布教力(ぢから)…

  • 今回も親バカ全開でコミッションを盛り上げてくれるウチノコ勢。「My beautiful girl~~~~~!!」って叫びながら走り寄ってくる様は完全にママ。

  • スパファミのユーリ、お母さんとまだ小学校低学年くらいの女の子で、女の子のほうが取りに来るというので君、その年でユーリくん推しとはおませさんだな…これは姉バカユーリくんではなくスーパーイケメンお兄さんのユーリくんを描かなきゃな…って気合い入れて描いたら後でインスタで会場に来れなかったお姉ちゃんのためのコミッションだったと判明。姉さん…!!!

  • 個人的にバイオのレオンはとっさに描き方を変えた割にいい感じに描けた。ソシャゲだけじゃなくてこういうゴリゴリゲーム系もよくコミッションもらうからXで受動喫煙したりゲーム実況とか見てチョット勉強してるンスョ(動画視聴の正当化)

  • 絵柄チャレンジ系(私の普段の絵柄の系統とだいぶ違うからうまく描けないかもしれないけど頑張ります系)、最近「それでもあなたの絵柄で見たいから」「2回め!I know you can do it!」「好きなように描いていいよ」「描いてくれるだけで嬉しい」などとめちゃくちゃ依頼主に甘やかされながら描いているので逆に自信がついてきた。描けるとは言っていない。

  • そんなママパパみの高いスーパーコミュ力依頼主がいる一方で、コミッション初めてとかOC(オリキャラ)描いてほしいけどちゃんとした資料がなくてとかで、もう最初めちゃくちゃ不安げな顔というか緊張してた依頼主が完成品を見てやっといい笑顔になるときもまたいとおかしです。

私も店員さんと話すの怖いから多少並んでも自動レジ行くくらいなので(そしてシステムエラーで店員さんを呼ぶはめになる)その不安を乗り越えて依頼してくれるだけでもとても嬉しいし、大げさにリアクションや感想言わなくてもちょっと笑顔でまじまじと眺める様子だけでやってよかったなーって思えるのでコミッション気になる人は本当に一回だけでも勇気出してみてほしいなと思います。

2024年もよろしくだぜ

次回、バルト三国制覇なるか?そのうち日本の創作オタク共引き連れてバイキングみたいなことやりたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?