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20年かかって浪人時代の魂が成仏した話。

20代のはじめ、私は浪人生だった。

美大や芸大を志ざし、美術予備校に通っていた。当時は暗く美しい音楽を好んで聴いていて、その中でもAJICOを狂ったように聴いていた時期があった。心に少しの光しか差し込んでこないそのときの心情に、ぴったりとあっていたのだと思う。

予備校に行くまでの壁に、チケットぴあだったろうか、AJICOのライブの情報が貼ってあった。今でも記憶に焼きついている。浪人生の私はライブになど行けるはずもなく、ため息をつき通り過ぎた。

まもなく、AJICOは解散。幻のライブになってしまった。

ところが20年後の今年、彼らが再結成したのだ。ライブもやるとのこと!私はダメもとでチケットの抽選に応募。

と、当選した〜!

しかし、コロナの緊急事態宣言が出ている期間。どうなることかとやきもきしていたら、ちゃんとライブも開催されたのだ。

 20年の時を超えて、UAとベンジーの生の声が聴けた。

大好きな波動もペピンも、深緑も新曲もたくさん聴けた。

ああ、浪人時代の私の魂が成仏した。

あの、寂しいときに寄り添ってくれて、光を届けてくれてありがとう。

美しい曲の数々、エネルギーを受けとってまた歩いていける。

とてもとても幸福な時間だった。

ありがとう!AJICO。



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