見出し画像

【2017-2019】今年一番聞いた曲。

基本的にその時に好きな曲やアルバムを繰り返し繰り返し聞くタイプで、「今年はこれ一番聞いたな〜」ってのが割とハッキリしてる。

ということで2017〜2019年の3年間、一番聞いたアーティストやアルバムなんかについて紹介します。

2017年/FACT

画像1

2017年は間違いなくFACT。彼らの存在を知ったのはベタに『a fact of life』で、けっこうな衝撃を受けたのを覚えてる。メンバー全員が能面かぶっている覆面バンドだったってのもあるけど、曲調もMVもありそうでなかった感じで、かっこよかった。

で、当然彼らの曲をいろいろ掘っていったわけだけど、他の曲は『a fact of life』ほどピンと来なかった。メロディが独特というか、いまいち曲に合っていない感じで、さらに変拍子を多用するので、どう乗ればいいのかわからないというか、曲全体を俯瞰できないというか。当時の自分にはそのスタイルが「奇をてらってるだけ」という風に見えて、なんとなく避けるようになった。

当時聞いてピンと来なかったのはこのへん↓

で、そこから何年間かまったく聞いてなかったんだけど、YOUTUBEのおすすめか何かで知ったこの曲を聞いて驚いた(正確にはライブ映像だったけどそれは既に削除されたみたい)。

あれ、めっちゃカッコいいじゃん。ていうかいつの間にかメンバー増えてるし見た目も男っぽくなっててカッコいいしアルバムのアートワークも最高やんけ!

で、この曲が入っている『Witness』から始めて他のアルバムもガリガリ掘っていった。結果俺のiPodに入ることになったのアルバムは以下。

・Never Turn Out the Light to Keep Myself
・FACT
・In the blink of an eye
・Eat Your Words
・burundanga
・WITNESS
・KTHEAT
・NIVAN RUNDER SOUNDRUGS
・best+ 2009-2015

かつて気に入らなかった独特のメロディや変拍子も、これらを聞いていく過程でいつの間にか受け入れられるようになって、というか大好きになって、気づけば上記のアルバムを繰り返し繰り返し聞くようになっていた。

それはもう、毎日毎日、いつだってFACT。そんな状態がたぶん数ヶ月は続いたな。それだけ聞けば飽きるだろうと思うんだけど、さっきから言ってる独特のメロディや変拍子っていうのが、逆に何度も聞くモチベーションになってた感じ。何度聞いても発見があって、聞く度に理解が深まっていく感覚というか。

ということでハマりにハマったFACT。以下、好きな曲をいくつか紹介。

とりあえずバンドキッズでこの曲嫌いな人はいないんじゃないかな。ちなみにこのMVが車の事故をモチーフにしてるのには理由がある。興味があればウィキでも見といて。

聞いてるとバンドやりたくなってくる曲ナンバーワン。このカッコよさ、女の子はわからんかもな。ちなみにこの曲は001〜005っていう別動画があって、各パートがソロで楽器弾いてます。今やKENYOKOYAMAのドラマーになったえっくんが叩く「001」は必見。

一番聞いた曲かもしれないな。FACTにしてはわかりやすい構成&メロディにまとまってると思います。逆に言えば、この曲だけ聞いててもFACTっぽさはあんまり伝わらないと思うけど。


2018/釈迦坊主

画像2

彼を知った経緯はけっこうおもしろいんだけど、実は仕事で突然「ラップを書いてくれ」と言われて、それは広告の一環としてオリジナルのラップを作ってPRしたいんだという話で、おもしろそうだから受けたんだけど、こちとらラップなんて(THA BLUE HERBにハマってた時期はあるにせよ)書いたことない。

で、今はどんなラッパーがいるのか、どんな内容のラップを書けばいいかを勉強するために見始めたのがYOUTUBEチャンネルの「ニートTOKYO」だった。これは要するにラッパーやトラックメーカーやDJを呼んでインタビューして、それを基本的にノー編集でUPしていくチャンネル。

で、「へー今はこうい人たちが人気あるんだな」とか思いながらいろいろな人の動画を見て、気になった人がいれば曲も検索して聞いてみる、みたいなことをしばらくしてたわけ。

その中のひとりが釈迦坊主だった。

ふーん、と。なんか見た目もラッパーっぽくないし、リリックなんて全然重要じゃないとか言ってるし、興味を持っていろいろ聞いてみたら。

最初に聞いたのはコレで、「あ〜〜〜〜〜」となった。なるほど、好きですと。

で、いろいろ掘るようになったんだけど、結果から言うと、この曲は単なる序章だった感じ。ポテンシャルなめてた。すごかった。

この曲とか繰り返し聞き始める頃には、釈迦坊主をラッパーとしてはあんまり見なくなっていて、すごいアーティスト、作曲家・アレンジャーというのがベースにあって、かつ自分の声でラップや歌も乗せている人、という感じの印象になった。

↓はAnatomiaって人の曲でトラックもまた別のアーティストのだけど、1:30くらいからの釈迦坊主が糞カッコいい。ぜひ字幕ありで見て欲しい。

とかなんとか、もはやHiphopって感じではない、なんだかすごい人を知ってしまったぞっていろいろ聞きまくってた中で、ついに彼のファーストオリジナルアルバムが発売されるわけです。その名も『HEISEI』。

これが最高の名盤でした。

で、このアルバム、YOUTUBEに全曲オフィシャルで上がってます。最高かよ(俺は買ったけど)。

で、これ買って以降は(2017年のFACTのように)ひたすら聞きました。正直、客演で出てる他のラッパーには興味がなくて、とにかく釈迦坊主の曲をいっぱい聞けて幸せって感じ。ラップと言うより曲自体が素晴らしい。「トラック」って意味でもなく、曲全体。

最近はだいぶ人気が出てきて、レッドブルのやつに出てたりもするね。あんまり嬉しいとは思わないけど。でもいいことだ。


2019/DIR EN GREY

画像3

自分はずっと「一番好きなのはエックス」と公言してきたので、DIRをちゃんとは聞いてこなかったと言うと意外に思われそうだけど。

もちろん前から好きな曲はあった。例によって激しくて早いやつね。例えばこれとか。

あと、ピンポイントで『輪郭』って曲が大好きで、これについては何百回も聞いてた(「うるせえ一番好きなとこの音楽晒す。」っていうタイトルで書いた「大事な曲たち」の中にも入ってる)。

あとは『RED SOIL』と『Uroko』も好きで何度も聞いてたな。

でも、ほんとこれくらい。『輪郭』は別として、基本的には俺の基本的な好みである「早くて激しくて暗い」というのにマッチしているから好き、という感じだった。

逆に言えば、彼らの「バラード」は全然好きになれなかった。バラードでなくても、ゆったりした曲はまったくピンと来ない。メロディラインも好きじゃないし、シャウトしてる時ほど京の歌もすごいとは思わなかった。

だから、「なんでファンの人達は(激しい曲でないのに)あんなに熱狂するんだろうな」ってのが不思議だった。ビジュアル系の中でもいわゆるメンヘラ系の人に人気があるバンドだというのはよく聞いていたし、日々の生活に苦しむ彼彼女たちにしかわからない何か強烈な魅力があるんだろうか、とか。

その疑問に対して一つの答え、いや答えじゃないな、ヒントをくれたのは、俺がリアルで半年ほど前に知り合ったシンガーソングライターの人のライブ。その人の歌い方や曲に対するアプローチの仕方を目の当たりにした時に、「あ、もしかして」とDIRのことを思い出した。

で、改めて聞いてみたら、「あ、ちょっとわかったかも」と。

DIRの中ではかなり評価が高いらしいこの曲も、それまでは俺全然ピンとこなかったんだけど、「ああ、なるほど、そうか」と少し理解できるようになってた。

この感覚を言葉にするのは難しいんだけど、無理やり言うなら、「歌として聞く」んじゃなくて、「言葉(に近いもの)として聞く」という感覚。ただ、かといって、歌詞の内容を理解するって意味でもないんだよな。言うなれば「メロディと言葉の中間」のようなもの。あるいは、「メロディのつけられた言葉」のようなもの。

そういう感覚、ある種のフィルターをこちらが用意した上で聞くと、「ああ、なるほど、そうか」となってきたわけ。

で、興味が湧いて、初めて彼らのアルバムを買ってみた。最初は『ARCHE』、次に『The Insulated World』、そして『UROBOROS』。

これらを聞く中で、これは個人的な意見だけど、「歌」としての曲と、「言葉」としての曲が、彼らのアルバムには混在しているんだな、というのがわかってきた。上に挙げたいくつかの曲は、(激しいシャウト系のものも含め)どちらかと言えば「歌の曲」。そして、俺が苦手だと思っていた曲は、どちらかと言えば「言葉の曲」。

うーん、やっぱりあんまり伝わる気がしないけど、とにかくそんなわけで、彼らのことを今更のように好きになっていった。以下、歌の曲、言葉の曲関係なく、好きな曲をいくつか挙げて終わりにしよう。

最後の「絶縁体」なんて、以前の自分だったら絶対好きになってない。でも今は大好き。とにかく、以前は理解できなかったものが理解できるようになる、というのは(音楽以外でも)楽しいものだ。

さて、そんなわけで【2017-2019】今年一番聞いた曲。でした。ほかにもいろいろ音楽紹介しているのでよかったらどうぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?