文章力についての占星術的考察(水星と海王星)※8月23日加筆


1 下手の横好き

 私は「書く事が好き」である反面、「独りよがりの文章になってしまう事」を修正する事が、物心ついてから今に至るまでの自分の最大の課題なのです。私の場合は、自分の言いたい事がたくさんあるのですが、それを相手に的確に伝え、ビジネスにつなげるという段階までもっていくのは、なかなかできません。

 文書作法系の本を読んで、良い事は実践するようにしていますが、一般的なセオリーは私には通用しないのだと思います。私が、西洋・東洋問わず占術の世界に興味をもったのは、上記のような事が数十年も積み重なってきたのも、その理由の1つなのです。

2 文章力から海王星を考える1-文章力は水星の位置とアスペクトが重要

 西洋占星術において文章力は、水星の位置が重視されますが、私は高等教育や宗教・哲学をあらわすハウスにあります。そうであったら、その分野に関する文章が書けるのではないか?と思いますが、星がその位置にあったから発揮できるかというと、それは違います。水星は自ら鍛えなくてはいけない星です。そして太陽の補佐役なので、やはり太陽を生かせていない場合は水星を生かすのが難しいと思います。しかも、水星が逆行天体なので、余計かもしれません。

 私の場合は、太陽の180度方向(アスペクトをとっているのと、とっていないがハウスを考えると180度になる)にある星がとにかく重く、現世でスムーズに生きるのは困難な配置です。そして、それを解決することもなかなか厳しいので、太陽を生かしきれていないといえます。

  ここからは言い訳ですが、私のように水星に海王星がアスペクトをとっている人間ですと、結構使うのが難しくなるのではないかと思います。水星に海王星がアスペクトをとっている場合、ファンタジー作家・スピリチュアリスト・占い師・霊能者(いずれの職業も売れるかどうかは別)として使われるのが良いようです。霊能者に関しては、海王星がからんだ場合はハードアスペクトが良いそうです。また、霊能者に関して補足しますと、海王星と冥王星のアスペクトの場合は現在生きている人間ですとソフトアスペクトの60度をとることになりますが、その両者の惑星の差が5度以内(0度に近いほど上)であると霊能力が高くなるとうかがったことがあります。 

 ちなみに私の場合は、水星のほかは太陽、冥王星も海王星とアスペクトをとっています。月も使用するソフトによってはアスペクトをとります。木星はアスペクトをとっていないものの海王星と同じハウス内です。

 よく人によっては冥王星を使うのが難しいとおっしゃる方がいますが、私は、ある意味、海王星も使うのが難しいと思います。私は冥王星と重要な天体のハードアスペクトを複数もっている人間ですが、「冥王星は宿命的な考え方を理解できるか」、そして「冥王星もとい天からの強制力に耐えられるか」ということが問われていると思います。あとは、よく言われる「生と死」や「0か100か」という、白黒はっきりさせるという考え方を理解できるかということです。「使いやすいか使いにくいか」ということを言われた場合、自分としっかり向き合えるのであれば、冥王星の方が使いやすいと思います。覚悟を決めると冥王星は共存できるのではないかと思います。正直、海王星の方がつかみどころがないと実感しています。実社会では最も使いにくい天体と言えます。

3 文章力から海王星を考える2-海王星が発動する時と生かし方

 どうやら私にとっての海王星は、良い面に出ると、意識していないのにいきなり何かの問題にひっかかるという形で使われています。霊感のようなものなのかもしれません。研究という事ですと、「よくわからないけれど、この本・地名(地名の場合は地図を見ている状態)が無性に気になるので調べてみよう」などです。悪い面に出ると、顔も存じ上げない研究者と、研究内容が参考文献の配置まで酷似した結果、自分の研究内容がお蔵入りになってしまったということもあります。これはツイッターにも書きましたが、正直、背筋が凍るできごとでした。もしかしたら、私が無意識のうちに、相手の研究者の意識にアクセスして、その事に気がつかないで自分の研究内容として解釈してしまったのかもしれません。海王星という天体には、配置により、自分と他人の意識が混ざり合う現象が出る場合もあるという説があり、それが発動したのかもしれませんし。科学的な証明はできないので偶然だと言うしかないのですが。

 いずれにしても、それらを含め、キャッチした事を形にできればよいのですが、私にとっては、海王星を使ったインスピレーションを形にする事は容易な事ではなく、「書きたい事はあるけれど、思ったように書けない(頭に浮かぶが言語化できない)」ことの連続です。そう考えると、海王星が効いているカズオ・イシグロさんは、本人の努力はもちろんのこと、海王星観点から見たら大成功者ですよ。おりてきたものを正確に具現化できるわけですから。私の場合は「話す」ということにおいても、「話したい事はあるけれど、思ったように話せない(頭に浮かぶが言語化できない)」です。これはコミュニケーション能力に課題の星と家系的な因縁を表す星が乗っているからでしょう。しかも課題の星が逆行天体です。紫微斗数でもコミュニケーション能力の向上が課題である配置です。

 また、全体として逆行天体が大量についているので障害と遅延の嵐でもあります。特に、説明文のような文章の場合、短いものでもまとまらないことはよくわかっているので、箇条書きにしたものをつなげるようにしていますが、それでもまとめることは容易ではないのです。本当は、言いたい事を話して、それを誰かにまとめてもらうのがよいのでしょうね。

 こと、人間の能力ということにおいては、外国語を話せる人と相手にわかりやすい文章を書くことができる人を心から尊敬します。もちろん本人が努力したからであることはもちろんですが、血のにじむようなレベルの苦しみを伴わずにできた場合は、「それがその人に与えられた課題をこなすために必要であるからだ」とも言いたくなります。広い目で見れば、本人の努力がスムーズに出せるということは、それが本人にとって必要であったからとも言えるからです。努力をすること自体は魂に刻まれるので、けっして無駄ではないのですが、努力の結果がスムーズにだせるかだせないかが、「あの人はこういうことができる」と他者に認知されることや、現世での目に見える形での成功につながるからです。

4 文章力から海王星を考える3-海王星とエゴ

 私を鑑定してくださった先生は、海王星とのソフトアスペクトは持ち主に対しておしおきをしないという立場の方でした。私の場合は、社会的には問題がない行動であっても、私の宿命的な既定路線をはずれるとミサイルが撃ちこまれるのは、冥王星とのハードアスペクトがあるからであるとおっしゃっていました。確かに四柱推命や算命学の観点から見ても、三業干支や異常干支しかない命式をもっている以上は、既定路線ががっちりしているというのは何となくわかる気がします。

 そして、ここからは個人的な感想です。海王星と重要な天体にハードアスペクトがある場合、海王星が持ち主の行動をエゴ(実際はエゴと言えなくても)であると認定すると、おしおきをしてきます。しかし、自分の経験からすると、ソフトアスペクトであってもおしおきはあると思うのです。ハードの場合が車による正面衝突(180度)か側面衝突(90度)だとすると、ソフトは真綿で首をしめるタイプのおしおきか、オカルト系のおしおきになると実感しています。私は、持っている星の配置が影響しているのでしょうが、オカルト系のおしおきに何度もあっており、人間業とは思えない出来事が勃発した結果、物事の突破的な中断によくあいます。

※物事の突破的な中断→私の場合は、ハウスの影響もあります。

 こうなると、海王星のアスペクトを持っているからといって、自由意志をもってはいけないのかと思う人もいるでしょうが、そんなことはありません。現世で生きるには自由意志が大切です。しかし、海王星の影響が強い人は、自分と他人を天秤にかけ、緊急性を要しないこと・時間や期限に関係がないことであれば、まず他人を優先させるのがよいようなのです。海王星の中に「自己犠牲」・「奉仕」という意味があるので、「それを課題として与えられているのだから、少しは自分だけでなく他人に目を向けなさい。自分が幸せになることはもちろんだが、他人も一緒に幸せになることを考えなさい」ということなのでしょう。

 海王星とアスペクトがある人は、冥王星とはまた違う形で「宿命(既定路線・お役目)」がしっかりしており、代替手段がないのでしょうね。いずれにしても、人間にとってのトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)の影響は大きく、よくも悪くもこれらと強いご縁がある人は、見守り・見張られているのでしょう。

5 文章力についてドラゴンテイル・ヘッドまで考えてみる

 もう1点、自分のホロスコープからわかったことなのでメモとして書いておきます。

 「書きたい事はあるけれど、思ったように書けない(頭に浮かぶが言語化できない)」→相手に自分の考えを的確に伝えられない1つの要因は、ドラゴンテイルが射手座であることも影響しているとも思います。もちろん様々な解釈があり、個別の事情もありますが、ドラゴンテイルが射手座の場合は、「修行者が山の上で説法をするイメージ/あまねく大衆向けではなく、その修行者に賛同した人々だけがやってくればよいので、高度な内容も高度なままで伝える」という傾向があるとうかがったことがあります。つまり、「自分の考えが正しいので、それに賛同する人だけに伝えられればOK、賛同できない人は来なくてもよいし、『帰る者は帰ればよい』」ということなのでしょう。テイルが射手座ということは、ヘッドは双子座です。ヘッドが双子座ということで、「相手を受容する」、「文章を書いたりして、自分の考えを広める場合も他者を意識する」、つまり独りよがりはダメだということですね。私の場合はそれに加えて、キロン(傷)やパートオブフォーチュン(幸運のありか)もくっついています。これだけ強化されているということですから、課題も多くなり、達成することが難しくなります。ある意味、人生における大きな課題とも言えます。

 しかし、どのような占術であれ、それを実生活に生かして、自分の持っているものを最大限に生かす事が占術の役目であると思っています。

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