モーツァルト:交響曲第31番 ニ長調 K. 297 (300a)

00:00 I. Allegro assai
07:31 II. Andante
12:39 III. Allegro

ヨーゼフ・クリップス指揮
ロンドン交響楽団
1951年12月録音

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの交響曲第31番 ニ長調 K. 297 (300a) は、「パリ交響曲」としても知られています。この交響曲は、1778年にモーツァルトがパリで滞在中に作曲されました。

### 背景

モーツァルトは、自身の楽曲の成功を求めて、1777年から1779年にかけて母とともにマンハイムとパリを訪れました。この旅行中に彼は多くの新しい音楽や音楽家との出会いを経験し、その中でパリの聴衆の好みを反映した交響曲第31番を作曲しました。

### 構成

この交響曲は、以下の3つの楽章から成り立っています:

1. Allegro assai
2. Andantino (あるいはAndante)
3. Allegro

特に第1楽章は、パリの聴衆の好みを意識して大胆な和音で開始され、壮大なスケール感を持っています。モーツァルトは、パリの聴衆が楽曲の間に拍手を送る習慣を持っていることを知っていたため、第1楽章の中間部に再度同じ和音を入れるなどの工夫をしました。

この交響曲は、モーツァルトの独自性とパリの聴衆の好みを組み合わせたものとなっており、彼の交響曲の中でも非常に魅力的な一つとされています。

1. **初演**:
モーツァルト自身の手紙によれば、この交響曲の初演は1778年6月18日にパリのコンセール・スピリチュエルで行われました。モーツァルトは初演に関して非常に満足しており、特に第1楽章の終わりと第2楽章の始めに聴衆からの拍手があったことを喜んでいました。

2. **オーケストレーション**:
この交響曲は、モーツァルトの作品の中で比較的大規模なオーケストラのために書かれています。フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、ティンパニ、弦楽四部が含まれています。

3. **セカンド・アンダンテ**:
モーツァルトは、初演後に第2楽章を書き直しました。この新しい楽章は「セカンド・アンダンテ」として知られ、現在でも演奏や録音の際にどちらの楽章を使用するか選択することができます。

4. **母の死**:
パリ滞在中のモーツァルトにとって、この交響曲の成功は喜ばしい出来事でしたが、この期間は彼にとって個人的に困難な時期でもありました。彼の母がパリで亡くなり、彼はその後の人生に大きな影響を受けることとなりました。

5. **スタイル**:
この交響曲は、フランスの音楽的様式や趣味を取り入れつつも、モーツァルトの独自の音楽的言語がしっかりと維持されています。特に、華やかで劇的な第1楽章や、第3楽章のリズミカルな要素は、パリの聴衆の好みを反映しています。

これらの点を考慮すると、交響曲第31番はモーツァルトの交響曲の中でも独特の位置を占めていると言えるでしょう。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

交響曲第31番 ニ長調 K. 297 (300a) は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1778年に作曲した交響曲。

概要

パリの演奏団体コンセール・スピリチュエルの支配人ジャン・ル・グロからの依頼によって作曲されたため、『パリ』の愛称で呼ばれることがある。交響曲としては第28番ハ長調 K. 200(189k) (1774年)以来3年半ぶりの作品となった。

マンハイム楽派の影響や、パリの聴衆の好みに合わせたフランス趣味が盛り込まれた点が特色である。また、楽器編成の上では初めてクラリネットを含む完全な二管編成をとっているが、これもマンハイムの優れたオーケストラでこの楽器を十分に知り、パリでもそれを活用できたことによる。

作品はモーツァルトとしては異例なほど推敲を重ねた上、ル・グロの注文により第2楽章を書き直すという過程を経て完成し、1778年6月18日のコンセール・スピリチュエルの演奏会で初演され、大成功を収めた。

ル・グロからの依頼で作曲された曲としては、もう1曲フルート、オーボエ、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲(散逸)がある。

楽器編成
編成表
木管 金管 打 弦
フルート 2 ホルン 2 ティンパニ ● 第1ヴァイオリン ●
オーボエ 2 トランペット 2 他 第2ヴァイオリン ●
クラリネット 2 他 ヴィオラ ●
ファゴット 2 チェロ ●
他 コントラバス ●
第2楽章では、フルートの第2パート、クラリネット、トランペット、ティンパニは休止する。

構成
全3楽章、演奏時間は約18分。

第1楽章 アレグロ・アッサイ
ニ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。

第2楽章 アンダンテ
ト長調、8分の6拍子、展開部を欠くソナタ形式。
ル・グロの注文で書き直された稿も存在する(4分の3拍子、ソナタ形式)。

第3楽章 アレグロ
ニ長調、2分の2拍子、ソナタ形式。

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