リスト:『ヴェネツィアとナポリ(第2年補遺)』 タランテラ Tarantella ギヨーム・ルイ・コットラウ(Guillaume Louis Cottrau)の旋律による, S 162/3

Tarantella da Guillaume Louis Cottrau, S.162/3

巡礼の年

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『巡礼の年』(じゅんれいのとし、巡礼の年報とも訳される、フランス語:Années de pèlerinage)は、フランツ・リストのピアノ独奏曲集。『第1年:スイス』『第2年:イタリア』『ヴェネツィアとナポリ(第2年補遺)』『第3年』の4集からなる。

20代から60代までに断続的に作曲したものを集めたもので、リストが訪れた地の印象や経験、目にしたものを書きとめた形をとっている。若年のヴィルトゥオーソ的・ロマン主義的・叙情的な作品から、晩年の宗教的、あるいは印象主義を予言するような作品まで様々な傾向の作品が収められており、作風の変遷もよくわかる。「泉のほとりで」、「ダンテを読んで」、「エステ荘の噴水」などが特に有名である。

ヴェネツィアとナポリ(第2年補遺)
『ヴェネツィアとナポリ(第2年補遺)』 (Venezia e Napoli) S.162は、1861年に出版された。初稿は1840年に作曲された4曲からなる曲集で、そのうち2曲を改訂し、1曲追加して、1859年に現在の稿が完成した(新しく追加されたのは第2曲)。リストは全3曲を続けて演奏するよう指示している[1]。

ゴンドラの歌 Gondoliera
ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルキーニのカンツォネッタ「小さいゴンドラのブロンド娘」 (La biondina in gondoletta) による。甘い歌が流れる。演奏上は細かい装飾音の連続が困難。
カンツォーネ Canzone
ロッシーニのオペラ『オテロ』の中のカンツォーネ「これ以上の苦しみはない」 (Nessun maggior dolore) の主題による。
タランテラ Tarantella
タランテラはイタリア・ナポリの舞曲。ギヨーム=ルイ・コットラウ(Guillaume Louis Cottrau)の旋律による。激情的な部分に始まり、中間部は大変美しいカンツォーネとなる。穏やかであるが激情的な部分も含まれているため演奏も難しい。後半は突如強烈なタランテラが爆発する。クライマックスに達すると、カデンツァ風のフォルテシモで急速に下降、上昇する強烈なパッセージやfffで奏する強烈な和音連打が続くなど、リストらしさがちりばめられた難曲であり名曲。

演奏者 Nicole Brancale
公開者情報 Nicole Brancale
著作権 Creative Commons Attribution 3.0 [tag/del]
備考 2007 live recording: Concorso Internazionale Euterpe. From archive.org
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