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『稲盛和夫一日一言』 3月19日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 3月19日(火)は、「高い目標が大きな成功をもたらす」です。

ポイント:高い目標を設定する人には大きな成功が得られ、低い目標しか持たない人には、それなりの結果しか得られない。

 2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)「高い目標を持つ」の項で、高い目標を掲げることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 創業時、京セラは間借りの社屋でスタートし、従業員が百人に満たない頃から、「京セラは世界的視野に立って世界の京セラへ前進する」と言ってきました。
 ちっぽけな会社でありながら世界に目を向けるということは、高く大きい目標を持つということと同じです。

 高い目標を設定する人には大きな成功が得られ、低い目標しか持たない人にはそれなりの結果しか得られません。自ら大きな目標を設定すれば、そこに向かってエネルギーを集中させることができ、それが成功の鍵となるのです。
 明るく大きな夢や目標を描いてこそ、想像もつかないような偉大なことが成し遂げられるのです。
(要約)

 2022年発刊の『経営12ヵ条 ー経営者として貫くべきことー 』(稲盛和夫著 日経BP/日本経済新聞出版)「第2条 具体的な目標を立てる」の中で、具体的な目標を立てる、ビジョンを確立することの重要さについて、名誉会長は次のように説かれています。

 経営者には、「組織をどういう方向に導いていくのか」という方針を示し、「進んでいく先にはどのような未来があるのか」という展望を描き、さらにはその実現に至る具体的な方策まで指し示して従業員を導いていくことが求められます。

 思い返せば、私自身、京セラ創業当時、いまだ零細企業で先行きなどまったく見通せなかったことから、ビジョンや目標を高く掲げ、夢を語り続けてきました。

 ビジョン、つまり会社の目標は、夢あふれるものでなければなりません。と同時に、それを実現していくための計画を具体的に立てていかなければなりません。
 大切なことは、それが「空間的、時間的にも明確なものでなければならない」ということです。会社全体の漠とした数字ではなく、組織ごとにブレークダウンして分解された目標にする。現場の最小単位の組織に至るまで明確な目標数字がある、さらにはひとりひとりの従業員までもが、明確な指針の下、具体的な目標を持っていなければなりません。

 そして、それぞれの従業員が着実に役割を果たし、それぞれの組織としても目標を達成していくことで、全社の目標も達成されます。また、日々の目標を達成してこそ、その積み重ねである月間や年間の経営目標の達成ももたらされます。 それは、目標が明確であることによって、従業員の総力を結集することが可能になるからです。

 全従業員が肌感覚で会社の実態を理解できるようにする。全員参加の経営を実現するには、具体的な目標を立てるとともに、現在の採算を従業員がリアルタイムで見られるようにしておくことが重要です。

 経営者がどんな考え方を持つのも結構ですが、まずは「どういう山に登りたいのか」を決めなければなりません。自分はどのような人生を望むのか、あるいは会社であれば、中小企業のままで居続けるのか、それとも大企業を目指すのか。
 個人であれ、企業であれ、まずは登るべき山を決めなければならないのです。
(要約)

 2012年発刊の『新版・敬天愛人 ゼロからの挑戦』(稲盛和夫著 PHP研究所)の中で、人間は何のために生きていくのかということについて、名誉会長は次のように説かれています。

 時代や国が変わろうと、誰でも「人として生まれてきた以上、充実した人生を送りたい」と思っているのではないだろうか。
 私は、「世の役に立ち、自分も幸せだった」と振り返って感じられるような生き方が、究極的には人々の求めている人生の姿であろうと思う。

 人間は、自分の人生や自分の仕事に生き甲斐、意義を見い出すように努力する。そうでなければ、誰も長年の間、働き続けることはできない。
 そこで重要になるのは、人生における目標は、志の高いものでなければならないということである。レベルの低い、後ろめたい志であれば、いつか意欲も削がれてしまう。

 何かを成そうとすれば、大きなエネルギーを必要とする。だからこそ、誰から見ても、どこから眺めても、立派だと言えるような高邁な志、目的意識がなければ、自分の持てる力をすべて出し切ることも、周囲の人々から協力を得ることも、成功を続けることもできないのである。(要約)

 人生であれ、仕事であれ、高い志を持って自ら高い目標を設定することが、自身のエネルギーを集中させる源になると信じて、しっかりと生きていきたいと思っています。


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