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『稲盛和夫一日一言』3/29(水)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 3/29(水)は、「能力は向上する」です。

ポイント:「何としても夢を実現させよう」と強く思い、真摯な努力を続けるならば、能力は必ず向上し、道はひらける。 

 2009年発刊の『働き方』(稲盛和夫著 三笠書房)の中で、自分の無限の可能性を信じることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 目標を立てるときには、「自分の能力以上のもの」を設定する、それが私の考えです。
 まずは、今の自分では「とてもできそうもない」と思われるほどの困難な目標を、「未来の一点で達成する」ということを決めてしまうのです。
 そして、その「未来の一点」にターゲットを合わせ、現在の自分の能力をその目標に対応できるまで高める方法を考えていく。

 現在の自分の能力で「できる」「できない」を決めてしまっていては、新しいことにチャレンジし、より高い目標を達成していくことはできません。

 そこに、「現在の能力ではできないかもしれないけれども、何としても成し遂げよう」という強い思いがなければ、新しい分野を切り開いて、高い目標を達成することなどできないのです。

 「人間の能力は未来に向かって限りなく伸びていく可能性を持っていると信じて、自分の人生に夢を描こう」と、私は言いたいのです。

 しかしながら、人生や仕事において、多くの人が「自分にはできません」という言葉をいとも簡単に口にします。それは、現在の自分の能力で考えて、「できる」「できない」を判断しているからです。

 人間というのは、すべての点において進歩するように神様がつくってくださっている、私はそう考えるべきだと思っています。ですから、絶対に「できない」と言ってはなりません。難しい課題を前にしたら、まずは自分の無限の可能性を信じることが先決です。

 「今はできないかもしれないが、努力をすればきっとできるはずだ」と、まずは自分の可能性を信じ、次に必要となる能力をいかに伸ばしていくかを、具体的に考え尽くしてアクションを起こす。それこそが、明るい未来へと続く扉を開けることになるのです。(要約)

今日の一言には、「能力を未来進行形でとらえることができる者が、困難な仕事を成功へと導くことができる」とあります。

 京セラでは創業のころから、他社が「できない」と断った仕事を、「うちならできます」と言って進んで受注してきました。なぜなら、吹けば飛ぶようなちっぽけな会社には、そうするしか生きる道がなかったからです。

 この精神は、大企業と呼ばれるようになった現在でも、京セラグループ内に脈々と受け継がれています。
 一旦「できません」と断ってしまえば、お客様は二度と関心を示してくれなくなるでしょう。しかし逆に、一度「できます」と口にしたからには、必ず結果を出して応えなくてはなりません。
 そんなとき、稲盛社長(当時)は、「設備がないなら、どこか別の会社の設備を借りてもいいし、中古設備を買ってきてもいい。技術がないなら、技術者を引っ張ってくるか、社員の技術力を伸ばしていくしかない。とにかく、できるまでやり続けて、お客様の期待に応えるんだ」と、及び腰の社員たちを叱咤激励されたそうです。

 「できないもの」を「できる」と信じ、実際に「できる」までやり続ける。それは、不可能を可能にしようとする、無茶な試みなのかもしれません。しかし、一見無茶のようにみえる「背伸び」こそが、自分の能力を高め、夢の実現へと導いてくれる駆動力になるのです。


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