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オジサン、高校教師になる~第15話~

~今の仕事の今後について~

大学への編入手続きと同時並行して開始したのが
「今の仕事の今後」を明確にしていくことである。

大手塾から独立して、最初は一人で切り盛りしていたが
いろいろと拡大していき、今では社員もいて、複数店舗で営業している。
これをどうしていくのか?という最大の問題が残される。

大前提として、2年後、私は高校教師になる。
そうすると、公務員は副業が認められないので
まさかダブルワークというわけにもいかない。
要は「会社をどうにかしなければいけない」わけである。

手始めに、会社の売却を考えた。
すべては今の状態のまま、会社を買ってもらえれば
私がいなくなっても会社は継続して営業ができる。
「会社を売る」ということである。

次に税理士に相談を持ち掛けた。
まあ、いろいろとお金のことがあるので
2年でいなくなるために、あとを濁したくはない。

「2年後・・会社を・・倒産させ・・?」
「いえ、社長、会社の清算です」
「あ、それそれ」
という会話を税理士として苦笑いされた(笑)。
つまり、会社を閉じるという選択肢もあるわけである。

ゼロから借金して作り上げてきた会社である。
思い入れがあると言えばあるし、存続できるのであればそう願う。

その一方で、新しいことに向かうにあたって
過去を清算したいという気持ちもゼロではない。

今、教室があるところには、開校時なんのゆかりもなかった。
希望している立地と家賃がマッチしたところに開校しただけといえば
開校しただけである。
そこから10年。
今では、地域の保護者や子供たちから認知ももらっており
通っていない子供にも「先生」と言われることもある。
この土地には本当に感謝している。
そして、私の指導を目的に通ってくれている生徒ばかりであり
それに答えられない日がくることは心苦しい。

だから、ここから自分がいなくなるイコール閉鎖が
なんとなくしっくりくる気もするし
偉そうな意味ではないが、あとに引き継ぐ人は結構大変なんじゃないかとも思ったりする。

まあ、とりあえず、2年はこのまま働きたいと思っているので
「売却か清算か」
もう少しだけ悩みながら仕事を続けたいと思う。

そして、次回書く予定であるが
「教職課程」の単位取得がなかなか大変みたいなので
この2年の間に心が折れないだろうかとちょっと心配だ。

2年の間に、きっと「今の仕事のままでも・・」「無理して高校の教員にならなくても・・」と、何度も思うのではないだろうか?
その心の揺れも楽しんでいきたいと思う。
今はまだ後戻りすることができる状態にはある。
もちろん、後戻りするつもりはない。

考えれば考えるだけ、人生のこのタイミングで教員になれるチャンスももらえたことは何かの暗示だと思っている。
前に進むだけである、きっと。



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