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あっという間に死んじゃうような気がして

「あっという間に死んじゃうかも」
結構若い頃から時々思うことだけど、アラフィフになるとなおさら感じる。

長い長いと思っていた会社員人生も、半分を過ぎて、ゴールが見えてきた。昔、一緒に机を並べた先輩たちは、いつしか固い名前の役職について、実務から離れている。上司だった人は定年退職し、お世話になった人は亡くなった。

子供たちも、片手ほどの年数を重ねれば、社会人になる。

本当に、あっという間だった。

このままのスピードで、平均寿命まで一瞬で到達して、あっという間に死んでしまいそうで怖い。

40数年の人生で、私は一体何を残してきただろうか。

平均寿命の半分を超えて生きてきた。
野球に例えたら、6回裏くらいだろうか。
相手にリードされ、得点差はどんどん開くのに、私はまだヒットもホームランも出ず、1点も入れていないような気分だ。
焦りだけが、じりじりと私の胸を焦がす。そんな感じ。

あと10年若かったら、あと20年若かったらと、何もしてこなかった人生の前半戦を悔やむことが多くなった気がする。仕事も育児も後悔ばかりだ。

いつから何を始めても遅くないという人もいる。確かに一理あると思う。
趣味や勉強ならいつ始めてもできるだろう。私がこうしてnoteを書いていることだってそうだ。
だけど、入社したばかりの真っ白なフレッシュさで打ち込む仕事と、育児や家事に追われながら、時計とにらめっこして働くワーママと同じようにはいかない。
子供達の赤ちゃん時代の育児をやり直すことはできない。
部活も恋も学校の勉強も、学生時代にやりたかったことは、学生時代にしかできないのだ。合コンや流行りのおしゃれや失恋、若い時の経験でなければ磨かれない感性はあると思う。
その時でなければできないことは、もう二度とできない。

積み重ねてきた人生経験の多さは、真剣に生きてきた年数に比例する。
逃げて、流されるだけの人生は、恐ろしいほど薄っぺらい。
気づいた時には、もはや取り返しがつかない。
体力はどんどん衰えて、見えるものが見えなくなり、できていたことができなくなる「老化」というものに、抗うことは難しい。
見た目をいくら若く見せたところで、体の中は毎日毎日老いていく。
もうやり直せない絶望感に苛まれる。

得点板に残っている空白はあと3回、ここから私は何を残せるのだろう。
ヒットやホームランを打てるのだろうか。
このまま、負けてしまうのだろうか。
私は、悔いのない人生を送れるのだろうか。

できることなら、人生の終わりに「ああ、面白かった(とらほー!)」と言って死なせてくれよ、自分。

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