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#本棚をさらし合おう 〜私の読書道(みち) その2

「ユー・ガット・メール」という映画をご存知でしょうか。

まだ、スマホどころか携帯電話もそれほど普及していなかった、1998年に公開されたハリウッド映画。
当時、最先端の通信手段は、パソコンのメール。
インターネットで知り合った顔を知らない男女が、メールを介した文通で心を通わせ恋に落ちるお話だ。
この男女を、メグ・ライアンとトム・ハンクスが演じている。メグ・ライアン演じるキャスリーンは、ニューヨークの片隅で小さな書店を経営している。そんな彼女の自宅が、私の理想の部屋だった。
可愛らしいインテリアで統一された彼女の部屋。そこに、天井まである大きな本棚には、無造作にかつ整然と本が並べらていた。まるで小さな図書館のように。

キャスリーンリビング1

(画像はこちらから拝借しました)

自宅を新築するとき、キャスリーンの本棚のような天井まである書棚を作ってほしいとお願いし、狭い書斎に無理やりこしらえてもらった。
おかげで、我が家の書斎には、壁一面の書棚がある。
だが、私の設計が甘かった。ほんのサイズと間仕切りのサイズが合わないのだ。ハードカバーを入れると上にデッドスペースができる。文庫だと、上下に2段、前後に2列置けるが、これがとにかく取り出しにくい。絵本などは、サイズがまちまちだから、書棚の幅も奥行きにも合わない。
なんともm見た目重視の実用性に乏しい書棚になってしまった。
家族4人の本を収納すると収納力が低く、常に断捨離と整理をしていないと、本が溢れだす。なんだかいつもすっきりしなくてモヤモヤする。こんなことなら、一人一人別々の書棚を作ればよかったか……

などど、グチグチ言ったが、憧れの天井まである書棚、私はやっぱり好きなのだ。下から上までずずいっと本が並んでいる姿にほれぼれする。

最近は、子供達が自室で過ごすようになり、今読んでいる本は、自室の本棚へ持って行ってくれた。おかげで、私と夫の本だけを収納できるようになった。
これからは、どんどん私たち夫婦(といっても本を買うのは、ほぼ私)仕様の本棚になるんじゃないかと期待している。

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さて、なぜこんなことを書いているかというと、あきらとさん主催の「#本棚をさらし合おう」企画に乗らせていただいるから。

ルールはこちら。

1.本棚(選書もOKだよ)をさらそう!
2.その本棚(もしくは選書)について愛を語ろう!
  フォーマットは自由だよ!
3.みんなで一緒の日に投稿しよう!

ということで、私の本棚とそこにある推し本について、お話ししていこうと思います。

1 食べ物系

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以前にも、ちょっとご紹介しました。

今、絶賛収集中の、飲み系、食べる系の本たち。
この中でずっと私の手元から離れずあるのは、こちら。

カクテルブックです。
就職し、お金に余裕ができて、「さあ、いつでもバーにいけるぞ」と意気込んで、カクテルの種類を覚えるために買った本。
なのに、全文英語という……同僚だった友人が英会話を習っていて、それに影響され、「好きなものなら英語の勉強もはかどるのでは?」と調子に乗って買ったんですね〜。結果、イントロダクションで挫折しました。
だけど、外国のハードカバーらしい、しっかりした表紙と、ピカピカ、ツルツルのいい紙、オールカラーで印刷された、色とりどりのカクテルがA-Zまで何百種類も載っていて、ずっと眺めていられます。
「BIG APPLE」なるリンゴをくりぬいて、その中にお酒を注いで作るカクテルには、日本にないワイルドさを感じて興奮します。


2 書く系

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どうすればもっとうまく書けるようになるんだろうなあと、迷ったときに読む本たち。数は多くないです。ハウツー本って読むと賢くなった気がするんですが、実践しなきゃ意味がないと最近、気がつきました。
だから、あまり買わないようにしていたりもします。
本当はもっと勉強したほうがいいのかもしれませんが……

特に、この本を読んで、突破口を見つけました。

ライティング講座を受けていた頃、2000字の課題には、及第点をいただいていたのですが、5000字の課題に苦戦していました。
講座が始まって、毎週1本ずつ課題を提出して1ヶ月、1本も通りません。
一体何を書けばいいのか、わからなくなっていました。わらにもすがる思いで買って読んだのが、この本。
読み始めて、30ページほどで、答えを見つけました。

「思うこと」より「思い出す」ことを書け

感じた気持ちを、その感じた場所、空気、風景の描写とともに書くということです。どう感じたのか、何を思ったのかという感情を書き綴っていました。私の力ではそれだけで、相手に伝えることは難しかったんです。
そのときの情景、匂い、空気、天気、ほんの些細な状況を精密に描写することで、伝わる感情があるのだと知りました。
(あと、字数が稼げるとか、邪なことも……)
おかげで、先生からも「描写力がついたね。小説を書いたらどう?」と勧められたり、周りからも褒めてもらったり、いいことがありました。
小説は、どうもまだ想像力が足りないみたいです。

最近、自分の文章の描写という点、ちょっとおざなりになっているなと反省しています。
初心忘れるべからず。


3 好きな作家系

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有川ひろ(「浩」から改名されたようです)さんと、原田マハさんが好きですが、まだ全部読めていません。鋭意、収集中です。
お勧めがあれば、教えていただきたい!

有川ひろさんの代表作といえば、図書館戦争でしょうか。

そして、私は田中圭ファン。そうくると、お勧めはこれしかない。

田中圭くんが映画で演じた小牧教官と、聴覚障害のある幼馴染の女の子との恋が、物語の核をなす第2巻。

「もう子供には見えないから困ってるよ」

なんて、小牧教官(田中圭)に抱きしめながら、言われたいよねえ。

原田マハさんを初めて知ったのは「キネマの神様」でした。
当時、入会していた本好きの人が集まるサイトで紹介してくださったんです。

本を読んで泣くことってあまりありません。
ですが、この本は、号泣こそしませんでしたが、胸がじんとして涙があふれました。悲しいのではなく、物語が温かくて。
ギャンブルに明け暮れた父と映画雑誌の編集部に勤める娘。娘は、父に大好きな映画のブログに書かせます。ブログは好評を博し、父は映画とブログに生きる喜びを感じ、ギャンブルから遠ざかり始めるのですが、トラブルが起きて……というお話。(私もちょっと忘れています)

この本、すっかり手放したものだと思って買い直したのに、この本は断捨離せずに持っていたことが判明。
長いこと、2冊、仲良く本棚にならんでいました。
それで、先日のnote酒場に片方を持っていくことにしました。
おかげさまで、どなたかもらってくださったようで、本当に嬉しい。どこかで、誰かの胸を熱くしていれば幸いです。


4 歴史系

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古典が好きです。
江戸時代を舞台にした時代劇っぽいものより、平安時代や奈良時代が舞台の宮廷絵巻的な物語をずっと読んできました。

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氷室冴子の「なんて素敵にジャパネスク」「ざ・ちぇんじ!」がそのスタートでした。

ですが、最近は、戦国時代に詳しい友人ができたことで、一気にジャンルが戦国時代まで広がりました。彼に人物相関図を教わりながら読み始めたのが、「信長協奏曲」

本棚にないのは、一気読みするためにTSUTAYAでレンタルしたからです。
映画化もアニメ化もされたので、ご存じの方も多いと思います。
織田信長が、本当はタイムスリップした現代の高校生だったらという設定。タイムスリップものも好きなので、すっかりハマりました。
勉強嫌いで、織田信長が「天下統一した」「本能寺で誰かに暗殺された」ことしかしらない高校生のサブローが、本物の織田信長と入れ替わって天下統一するというお話。(そして、本物の織田信長は明智光秀と名乗ってサブローに仕えている!)
人物設定は変わっていますが、それ以外は史実に近く書かれていて、他の武将もちゃんと書き分けられているので、戦国時代初心者だった私には、とても勉強になったマンガです。
それと並行して、大河ドラマ「おんな城主直虎」を見て、嵐の大野くんが忍者の役で出ていた映画「忍びの国」を見たら、点と点が線でつながって、戦国時代の時代背景を理解できるようになりました。これも、まだまだ集めていきたいジャンルです。

5 エッセイ系

これくらいしか、今持っていません。

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エッセイをわざわざ買うことってしていないなと気づきました。
noteでたくさん読んでいるし。

中でも、最近いいなと思ったのは、オードリー若林さんの「ナナメの夕暮れ」

それから、星野源の「いのちの車窓から」

この、どちらにも共通していることがあると気づいたんです。

二人とも「人見知り」を克服したこと。
自分の内面ばかりに気を取られて、自分のダメさや生きづらさにずっと悩んできて、それをついに抜け出すすべを見つけたんですね。

星野源さんは、くも膜下出血で生死をさまよって、術後の痛みで死にそうになって、自分を嫌というほど感じて、「自分に飽きた」のだそうだ(これはインタビューか何かでおっしゃっていた)
若林さんは、海外にでかけたり、勉強したり、とことん自分の内面と社会の仕組みを知り、突き詰めたことで「自分と社会に飽きた」
二人とも、理由はどうあれとことん自分を突き詰めて、「飽きて」しまったんです。そして、外に目を向けるようになるんですね。
そこからが、本当の人生の始まりなのかもしれません。
私が、たまに自分の中身を突き詰めたくなるのは、まだ自分に「飽きて」いないのかもしれません。


6 自己啓発っぽい系

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先日のnoteにも書きましたが、自己啓発系の本は、ほぼ手放しました。

残っているのはこれだけ。
さらっと読めるコミックエッセイがほとんどです。
あとは、水野広子先生の本。精神科のお医者さんです。水野先生が紹介されていた「気分変調性障害」という病気が、自分のいつもの考え方にとても似ていたことがきっかけで読むように。
気分変調性障害というのは、自分をいじめるように考えてしまう心の病気。
私がそうかどうかはわかりません。でも、この話を聞いて、自分が他の人より自分を責めやすい性格なんだと気づきました。kindleで買ったので、ここには載っていませんが、こちらです。
自己啓発本を断捨離してわかったのは、私には医学的根拠のあるものの方が論理的にまとまっていて、理解しやすかったということです。


7 とにかく偏愛!な系

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ここ最近に「これが読みたい!」と思って集めた本。
理由? わかりません、好きなんです。
空港、言葉、へんな論文、伊藤若冲、逃げ恥、博物館、美術館、半分青い……

その時、読みたい! と感じた気持ちそのままの本棚です。
(読めていない本も多い……)
気になる本があれば、一緒にお話ししましょう!

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そして、最後は、おっさんずラブと田中圭くん。

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以上、私の本棚でした。

よい機会を作ってくれた、大麦こむぎさん、たけのこさん、あきらとさんに感謝します。


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(本棚の全貌)

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