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うちのねずみの好物

私には長年連れ添った鼠年の夫が一匹います。

その夫の好物は
とにもかくにも麵類、朝昼晩麵類でもいいそうです。
そして、
甘いもの(若い頃は一度に大判焼き10個位平気で食べれたそうです)

今は糖尿病が怖いので、泣く泣く我慢していますけどね。
お好み焼き、メロン

余り食べ物に興味がないせいか、
何を作っても美味しいと言って食べます。
料理が得意では無い私には超楽ちんな夫です。

でも昔、
デートの時に連れて行ってくれるのはうどん屋ばかり、

娘心に素敵な喫茶店や、お洒落なレストランに憧れていたのに…
当時幌付きのスポーツカーに乗っていましたが(勿論中古車です。
その次も中古のいすゞのベレットで、セリカは初めて新車で買いました。)

ドライブの時、幌を畳んで走るので
折角綺麗に整えた髪がバラバラに。。。。。
嫌だと言えずストレスを溜める事に。

彼が小学生の頃の年末の話。
当時店には連日、客が行列を作るほどで、忙しい生活を送っていた母親が
夜寝る間を惜しんで作った、
翌日に予定していた餅つきの為に作った餡子。
朝起きてビックリ仰天!
餡子が無い。。。。。
ピンときた母親は2階へと駆け上がり、
目にしたのは
口の中に餡子を入れたまま寝ているネズミの長男。
寝ぼけまなこの彼に
「今日お餅つきで使う餡子やのに、どうするんー-------!」

怒った母親は彼が当時唯一怖かった【ばあやん】を呼んだのです。
親の言う事は聞かない彼に、
悪いことをすると【ばあやん】がやってきて
重量級の身体で押さえつけ灸をすえたらしいです。
灸の痛さより、【ばあやん】の余りの重さに苦しくて窒息しそうで
泣き叫ぶ彼の声に
隣の小母さんが「もう止めてやってー--」と
駆け込んで来たそう。

ネズミの夫の背中には大きな灸の痕が幾つか残っています。
親に叩かれた事も𠮟られた事もないルビーには想像も出来ません!

でも、嫁に来て直ぐ【ばあやん】に家に招かれ
大きな座卓一杯に並べられたご馳走を前に
「この子の嫁に来てくれてありがとう。
ばあやんは何時でも2人の味方だから、
この子の事をよろしくお願いするわな。」と言われました。
誰よりも、ヤンチャな夫の理解者であり愛のある人でしたね。

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