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私がファッションブランドを立ち上げた理由。


「将来はファッションデザイナーになりたい」

小学生の時の文集にそう書いたときから、私の夢は今でも変わらない。

20代前半では専門学校を中退したり
挫折もあったけれど、それでも夢は諦めきれなかった。


アパレルの販売員として就職した会社は社内募集で企画職(デザイナー)を採用するからだったし、面接の時に

「転勤とかも経験すれば本社勤務に採用されやすい」

と言われたから何の疑問もなく入社して1ヶ月後に熊本から福岡、そして関西への転勤も経験した。
さらには売上をとって店長を経験すると良いとも聞いたので、店長を目指し最終的には、店長になった。

しかし店長になって半年後、ついに企画職の社内募集があったのだけど、私は移動することはできなかった。

「まだ店長になって半年だから、せめてあと何年かは経験しないとね」


社長にそう言われた私は、1ヶ月後に会社を辞めていた。

社長の言うことも分かる。自分に企画職ができるほどの実力がないのかもしれない。

だけど

企画職になりたいから、店長を目指した。3年の勤務の間に4回の転勤、引越しも文句1つ言わずに従った。そしてまた先の見えない数年を、知らない土地で店長として頑張らなければならない。


私は疲れてしまった。

そもそも自分がなぜデザイナーになりたいのかというと、元を辿れば
「自分のブランドを立ち上げたいから」だと思い出した。

企画職になれないなら、自分で服を作れるようになればいい。
そう思った私は地元熊本に帰り、
あるファッションブランドのアトリエに入社。

そこから2年間、ひたすら服作りについて学んだ。
休みは週一、朝9時から夜9時まで、12時間勤務もザラ。それでも服作りは楽しかったし、毎日時間が過ぎるのはめちゃくちゃ早かった。

それからアトリエを辞めて販売員になったり事務職につきながら服作りを続けて、今に至る。

いろいろあったけれど、目標はずっとブレていない。

ファッションデザイナーになりたい、
そして自分のブランドを立ち上げたい。

なんでこんなにブランドを立ち上げたいのか考えても、正直自分でもはっきりと説明できない。

でも言えるのは、私はファッションが大好きで、服作りが大好きで、そして自分の好きなものが詰まった服が作れたら、幸せだということ。

そんな服を誰かに着たいと思ってもらえることが本当に嬉しいのだ。

だから私はファッションブランドを立ち上げた。

「RUIMEME〈ルイメーム〉」という名前。
まだ生まれたばかりの小さいブランドだけれど、やっと自信を持って、自分のブランドだと言える。


もちろんこれがゴールだとは思っていない。スタートである。

そしてこれからまだ無数にある私の小さな夢を、この小さなブランドで、少しずつ叶えていきたいと思っている。



伊東なるみ

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