見出し画像

綿雪積もる路上
雪は降るところに不服なぞもらさず
そして 分け隔てすらなく白く包み込む

綿雪 しんしん
うろんな警察官
近くに交番などなく
辺りにパトカーを潜めていない

彼は踏み固めた白い帯の上を行きかう車など
目には入らないようで
道の向こう側の携帯ショップを眺めながら
自分の立ち位置を四角く踏み固めている

窓はいつもロマンの入口
壁の窓も 心の窓も
手のひらの上の窓も

喜びと 悲しみと 感動と…

寡黙に踏み固めた四角は
彼の なんらかの窓だったかもしれないね

夢は四角におさまらない