未来から来ました。

新年あけましておめでとうございます。

今年の1本目【1000字】書き残していこうと思う。

まずは、去年の暮れの話から_______ 。


12月は繁忙期。夜職オンナはロボットのように働く。

街は浮かれたムード、人々の財布の紐が緩んだら、蛇のように目を光らせたオンナ達が甘ったるい声で手招きする。年末ウハウハ革命。店の金庫は潤い、結果的にオンナ達のボーナスとなる。いつもより多いお給金で、いい思いがしたい。その一心でロボットになる。酒を飲み、男と寝ては、酒を飲み… もういくつ寝るとお正月? 指折り数えましょう。

こうゆう忙しい時期は、振り落とされないように必死にしがみつくので、生活の細かなこと(洗濯をするとか、ご飯を食べるとか、寝る前はメイクを落とすとか、当たり前のことなど)は、丁寧にできない。そして、できなくなったことをあまり悔やまないように、考えないように、見ないように忘れる。そうしないと大人の自分に絶望してしまうから。

オンナ達は、年末にかけてボロボロになってゆく。「風邪なんてひいていられないのよ」「今働かないで、いつ働くのよ」暖房で肌は乾燥し、股は擦り切れる。毛穴にはローションが詰まる。酒で声が枯れ、肌がボソボソになり、内臓が泣いた。全ては隠せると思っている。コンシーラーやファンデーションを使い、上手に隠す。過去の過ちなども一緒に。。体から臭うアルコールはシャネルの香水で消して。あと20日、あと10日、あと数日・・・。オンナ達は川をのぼりきった。

光ってるのは傷ついて剥がれかけた鱗が揺れるから。

わたしの12月も、そこそこのもんでした。ぼちぼち頑張りました。ただ毎年来るこの季節の この街の匂いが なんとも言えなくてね。ススキノという小さな世界に閉じ込められたわたしたちがね、最高なんだよ。ただ自由を探していたの。時には蹴落とし、時には騙し合う、そんなオンナたちがわたしは好きだよ。

クリスマスは、生理が来たので処女に戻った気持ちでした。わたしの処女に対する思いは もはや異常なほどだけど、いつまでも根底にあって、夜職のわたしと 部屋で子供のように眠るわたしは別人だけど、どちらも処女じゃないことだけは同じでした。純潔というものは一人ひとつしか持っていなく、失ってしまえば、もう手には入らないのです。聖なる夜、古事記と聖書を交互に読んでいました。巫女もシスターもみな処女なのに、わたしはどうして処女じゃないの? くだらない男に初めてを捧げてしまったからなの? それはいつしかわたしの生業となり、男性たちとカラダを重ねれば重ねるほど、純潔とは程遠くなっていったのです。現実はつらいの年増女。もう神様を想うことすら許されないのかもしれないけど。でも、生理が来たことにより、クリスマスこの日だけは仕事を忘れ、貞操を守れて、本当に良かったと思いました。静かな夜でした。


2019年は、少女Aとして活動を始めた年でした。去年の今頃は、ちょうどクラウドファンディングをしていて、春にはCDを発売し、夏にはrikoさん主演のMVを公開できました。それから大きな動きはなかったけど、わたしは東京に足を運んだりしながら新しい楽曲の制作を続けていました。やり残したことなんてないです。よく学んだ、良い一年でした。

中の人が自分語りをして申し訳ないけど、、、2020年は、自分にとって大きな出来事があって、それに必死になって、多分乗り越える。大変だけど、それは成功する。わたしには見える。大丈夫。でも、きっといろんなものを手放すことにもなるだろう。覚悟を持たなくてはいけないし、ちんたら遊んでる暇もなくて。武士のように刀を研ぎ、人を切るのかもしれない。絶望と希望が混ざり合ったようなエメラルド色をした1年にします。

少女Aさんとしては、丹念に化粧をし 下着を締め上げ、周期的な生理現象に襲われ肉体と精神のバランスを崩しながらも、もう少し 気丈に振る舞える女性であってほしいので、静かなままでいいから丁寧に音楽へ向き合っていこうと思います。もっと未来の話になるけど、来年アルバムを出したくて、その準備を2020年コツコツしていきたいです。お付き合いお願いします。

みなさんは、どうですか?

楽しいことって、なかなか無いですが。ラクをしないで生きましょうね。

何かが実る年でありますよう、祈っております。


少女A

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