時計との秘密の関係

町にある大きな時計が好き

普通に便利、
待ち合わせの目印になる、
風景になる、
普通に便利、
無条件に便利

でも作った人の気持ちを考えるとよくわかんなくなることがある

だって、時計の針が止まってたら、怒られるもんね

怒られまではしなくとも、
普通に迷惑になっちゃうもんね

え?嘘?もう6時?急がなきゃ

とアイフォンをみたら、
まだ4時やん、なんやねん
って言われかねない

メンテナンス、時計の針を回す、アイフォンよりも正確に、は無理かもだけど
誠実にね

中学生の頃にみた、
ヒューゴの不思議な発明
という映画を見たことを思い出していた。

内容は全く覚えてないけど、
ロンドンの駅舎の時計を1日に一回巻く仕事をしている男の子が主人公だった。

その時に初めて、時計が巻くものだということを知ったと思う。

今は巻かないけれど、
電池を変えたり、時間を確認したりして
みんな各々誠実さを保っている。

まあこんなことを思い出したのも、
久しぶりに地元の路線バスに乗っていると、
そのバスから5回も時計を見る機会があったから

高校生の時にそのバスを使っていたけれど、
何分の電車に乗れるかはとっても大切で、
携帯ではなくその5つの時計で時間を確認していたことを思い出した。

その中にはずれてるものもある。
毎日見てると、何分ずれてるか分かったりする。

ずれていることがわかってしまえば、
それはずれていないことになる。

なんとなく、私とその時計との秘密の信頼関係みたいで面白い。

だから持ち主が気づいて時間を合わせてしまうと困ってしまう。

一体誰の持ち物なんだろう。

時計はズレをもったとき、独立するんだろうか。
誰かとの特別な関係を持ち始めるのかもしれない。


恋愛小説かよ