見出し画像

「コ!ロッケ」「コロ!ッケ」

薄い生成色した生地に白いやわいチーズとピンクのハムと青々とした緑がのってるタイプのピッツァを食べた

ちなみに緑は焼かれてなくてそのまんまのってるタイプの

それはそれは美味しくかった

なんでだろ、ピッツァというやつは、ちょっと苦い緑が合う
おなじみのルッコラだけど、今日のそれは「キクナ」だった!

「キクナおいしい!」とパッと口に出したら前に座ってた彼が、????という顔をしていて、わたしも????となって、

キクナ?、、、菊名?となって、「春菊のこと?」といわれて、
「あっやっちった」

しかも、それは東横線沿線での出来事で、より「キクナ」が「菊名」な状況だったのが可笑しくて、しばらくキクナが頭の中で巡っていた。


ただ、わたしの口から出た「キクナ」は、菊名とは違うイントネーションで、当たり前のようにするりと現われたもんだから、気になってしまう

「菊菜」、関西では春菊のことをそういうらしい!
やったー!あっていた!

たしかに、そういわれてみれば「春菊」って口に出すとき、よそ行きの気持ちになっている。(言いわけがましいけど、実家が関西)

よそ行きの気持ちとは、文字通りなんだけど、都会に出て来て方言をひた隠しにするかんじだったり、澄まし顔で口をあまり開かないようにだったり、猫かぶるみたいな。でもその猫があまりにも毛並みが綺麗だから作り物だってばれちゃう、そんなかんじかもしれない。


イントネーションは、どうしてそんなに引っかかるんだろ、

関西出身なのもあって、よく方言についての話題を振られる。
告白の言葉やファーストフード店の略称なんかはもう定番で、イントネーション間違い探しなんかもよくある。

たまに、そんなのもか!みたいな発見もあって、最近では近所の服屋さんで「コロッケ」について教えてもらった。

ただ、わたしの中には二つの「コロッケ」があって、どっちがどっちだったか思い出せないでいる。ここ二週間ほど。
すこしもやもやするから、肉屋でコロッケを買うときに試してみたいと思ってる。

イントネーションは、どうしてそんなに面白いんだろう。ほんとどうでもいい話題なのに、はなしてると、必ずと言っていいほどゲシュタルト崩壊が起こる。それでみんながずっこけてオチ。みたいな

一連の定番オチなのか。
そうおもったら、毎日がよしもと新喜劇みたいで面白い気がしてきた


よしもと新喜劇には、俳優がそれぞれ定番のオチを持っていて、日によって違う脚本の中に微妙に変えながら挟んでいく。

お客さんは、もちろん笑うけれど、拍手もする。

オリンピックでジャンプが決まる度に拍手が起こるフィギュアスケートみたいに


日常の中のイントネーションネタもその筋のやつかもしれない。

呑み会の席でその話題が始まって、最後みんなが唱え始めて、「あれ?どっちだっけどっち?どっち??」となって、よくわかんないやあ、とひと笑いしたところで、心の中で拍手をしよう。もしかしたら、その話題を始めたひとが、拍手を待っていたのかもしれない。

その拍手をもってして、次の話に切り替えられる、そんな気がする。