アメリカの面接で質問してはいけない事項について

アメリカで採用活動的なことに関わっていると、面接ではどういうことを聞くと違法になるのかを覚えておく必要がある。気軽な雑談が深刻な質問として受け止められていたりしてあとで訴えられたりしたら大変だ。たとえ結果的に訴えられることがなくても、法的にまずいことを聞くこと自体が大きな問題である。

アメリカでは第一にレジュメに写真などは貼られていない。写真が貼ってあったらこっちだって困ってしまう。全員を面接するわけではなく書類で通らないひともいる以上、書類だけの情報で採用されないひともいるわけだけど、そこに人種とか容姿がわかってしまうような情報が存在していても害しかない。

直接話をする場合でも、年齢によって差別的待遇を行うのは違法なので、年を聞くのはNG。人種や宗教、結婚しているかどうかなどを質問するのも当然よくない。性別を訊くのもダメ。自分の性別を聞かれたくない人はたくさんいるし、そういう仕事に関係ないことを聞いて採用をすること自体が法的にも倫理的にもよくないので、そういうことを聞いても何もいいことはないのだ。出身地や、お酒を飲むかどうかとか、子供がいるかどうかとかも聞いてはならない。

一方で仕事で必要なことを聞くのは問題はない。たとえば日本語を必要とする仕事で、日本語が話せるかどうかを尋ねるのはよい。ただ調子に乗って、日本出身かどうかとか、そうではない場合はどこ出身で日本語はどうやって身につけたのかみたいな質問をしてしまうとダメなので注意が必要だ。僕が面接をするときは何を聞くかというと、僕はエンジニアでエンジニアの採用面接をしているので、エンジニアリングに必要なスキルについての質問をしている。それだけのことである。

僕はこういうルールはいいと思う。年齢で待遇が決まるのは若くても年をとっていても不愉快なものだし、人種や性別によらず、そのひとがなにができるかで仕事が決まるというのは望ましいことだと思う。

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