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【はじまるよ!(妄想)緊急記者会見2023】もじもじ案件をひきつづき抱きしめます

現在、12月13日23時13分。
12月5日が誕生日の友達が誕生日投稿しているのを見て、あ、わたしもアドベントカレンダー参加してみようかなあ、と思って空いていた中から一番遅い日をポチッとしたことが、つい昨日のことのように思い出されます…

つい、昨日のことのように。
それはもう、ついさっきように。

…あれ?おかしいな、あと47分で14日。
やべぇ、急げ!みんな集合!
というわけで、年末緊急記者会見を開始します!!Zを知ってる人もそうじゃない人も、ステイチューン。


ー本日は、足掛け14年佐久市にお住まいのZさんにお越しいただきましたので、2023年についての記者会見を進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

はい、よろしくお願いします。足掛け14年とはいったものの、途中タイのバンコクに1年間住んだり、佐久といっても南牧村に住んだり、あとは2018年から2年間インドに住んでんでいたんですけどね。佐久が好きで、また戻ってきてしまいました。

ーなるほど、佐久がお好きということなんですが、なぜ、そんなに佐久がお好きなんですか?

そうですね、私、生まれは長野市の西のはずれのど田舎なんですよ。七二会ってかいてなにあいって読むところ。え?あ、いや、村じゃないです。はい。一応長野市の。ええ。とにかくもう、保育園からみんな知ってる、みたいな。

小学校4年生のときに、はじめて岩手に一人旅をして、世界って学校だけじゃないんだ、広いんだって感動して、中学は違うところにいってみたいなって思ったんです。で、佐久長聖中学に進学して6年間寮に入っていたので、私にとって佐久はいわば第二の故郷っていうのはまずひとつあります。

あとは、2014年と2015年に開催したTEDxSakuですよね。当時まだ20代だったんですが、ある意味腕力でがががっと推し進めた部分もあって。でもそのおかげというか、何かを突破したかのように、ぐぐぐっと佐久の人たちとつながりができたんです。地域を特別な場所にするのって、やっぱり人の存在じゃないですか。私にとって、大好きな人、魅力的な人がたくさんいるのが佐久になったんですよね。だから今年、ついに佐久に家を建ててしまいました。

ーそういうことだったんですね。佐久に家を建ててみて、どうですか?

コロナ禍に突入したとき、インドのデリーに住んでいて、かなり厳しいロックダウンを経験していたんです。

そのときに、住まいの大切さをつくづく実感して。特にうちの場合は、子どもが4人いて、そのうち一人は車椅子だったりして、心地よい家というのはかなりQOLを左右するんですね。で、家に引きこもりながら、家を建てるなら大好きな佐久がいいねとか、せっかく佐久に家を建てるなら都会的で便利な場所よりも、ぽつんと一軒家がいいねとか、色々妄想していたんです。それを一つ一つ落とし込んでいく作業は、とてもワクワクしました。

ベッドから見上げる空

ただ、夫が仕事の関係で今も海外にいるので、とにかく打ち合わせが大変でした。素材や色味はオンラインだとわからないし、施工が始まったあとも、現場に足を運べないというのは厳しかったですね。なので私が直感的に、色も細かい部分もえいや!と決めてしまいました。

ー割と直感で決められるタイプなんですね。

そうですね、まさに私と書いて直感と読みます。いえ、嘘ですが。
実は今年、コンテンポラリーダンスの市民講座というのに参加したんです。ダンサーの竹田栄次さんという方が、昨年ドイツから望月に移住されて。その竹田さんが講師で、概念的なところから丁寧に進めてくれるのがとてもおもしろかったんです。

その中で、参加者同士、主体と客体を交代しながら動く、というセッションがあったんですよ。で、参加者の中には、客体のほうが心地良い、という方もいらっしゃったんですが、私、圧倒的に主体の方が心地よくて!自分で決めて自分で動く、っていうのが好きなんだと思います。

↑真ん中でTEDxSakuロゴTを着て転がっているのがZ

ー昨年会社をやめてことしフリーになったと聞いていますが、その背景にそういったことが影響しているのでしょうか。

もちろん他にもいろいろ理由はありますが、あると思います。インドから帰ってきて昨年まで働いていた会社は社長が面白い人だったり組織が風通しがよかったので心地よく働くことができましたが、それでもオフィスの移転や組織体制基盤がつくられていく中で、組織に所属していくことの難しさを感じました。

組織に所属するということは、多かれ少なかれ、ある意味「客体」にならざるを得ないわけですよ。私はやっぱり、どこまでも「主体」で有りたいと思ってしまったんです。でも、主体であり続けるというのも、簡単なことではなくて。自分が伝えたいことはなにか、自分が持っていきたい軸は何か、何をどう表現したいのか、常に点検していく必要があるんです。その点検するための視点の一つとして、ダンスや演劇というのはおもしろいなあ、と興味を持っています。

ー働き方が変わったことや家を建てたことをきっかけに、新しいことにチャレンジしたりという1年だったわけですね。

まあチャレンジしたというか足を突っ込んでみたというか。チャレンジというレベルではないんですけど。働き方の自由度が高くなったので、会いたい人と約束をしてご飯を食べたり、今回こうやってアドベントカレンダーに参加してようっていうのもそうですが、そういうのがやりやすくなりました。

今年は10年ぶりくらいに会う友人もいましたし、オンライン講座を受講していた人類学者の磯野真穂さんにも、念願かなって会うことができました。

「急に具合が悪くなる」に書いていただいたサイン

ー人類学の講座を受講されていたんですか?

あ、そうなんですよ。2019年に、「聖なるズー」という濱野ちひろさんのノンフィクションを読んだんですが、彼女は元パートナーの性暴力に苦しんだ経験を、文化人類学という学問の中でまったく違う視点から向き合い紐解いていくんです。その正攻法ではないやりかたに、すごく可能性を感じて。自分がここから先進む道の選択肢の1つとして、自分の思考を学術的に整理してみることで次に進めるんじゃないか、というのは常に考えています。

ーご自身の思考というのはどんなことですか?

次女に生まれつき重度の障害があるので、彼女が心地よく暮らしていくためにはどう視点を変えればいいのかとか、自分の中に生まれる葛藤のようなものを、どうやったらすっきり捉えられるのか、とか、いつも考えています。そこから派生して、例えば先程お話したダンスや演劇もそうですが、「表現」をどう捉えるかとか、表現の役割ってなんだろうとか、そういうこともとても興味があります。

ー今現在、どのようなお仕事をされているのでしょうか。

ライターというのが一番シンプルなんですが、ライターと言いきっていいのか、もじもじしています。ライター仕事というのは、基本は受注仕事なので、当たり前ですが「こういう記事を書いてほしい」とか「こういう目的で」とかあるわけじゃないですか。そうなると、割と自分軸を消して目的に淡々と向かう書き方が求められることがあって、ピタッとはまるときはいいんですけど、なんか違うぞとか自分に嘘付いてるぞって思うと気持ち悪くなっちゃうんですよ。先程お伝えしたように、私はどこまでも「主体」が心地いいと思ってしまうので、隙あらば自分を主体とした言葉で何かを書きたいと思ってしまうんですね。それってライターとしていいの?というのがもじもじポイントです。あとは、WEBで流れていくものって消費されてる感じするじゃないですか。それってどうなんだろうってまたもじもじしたりとか。

紙に落としても、何年経って読んでも色褪せないような、骨のある文章を書くので、その分稼げる様になりたいです。直球ですいません。
いや、でも、ぜんぜんたぶん、ずっともじもじしてんだろうなーって思いますけど。

ーなるほど、もじもじ、、、ですか。面白い視点ですね。プライベートではどうですか?もじもじしていることってありますか?

新居に引っ越してから、ビーバー(草刈り機)を自分で扱うようになりましたし、寒くなってからは薪ストーブに火をくべるのが楽しくてしょうがないです。仕事をしながら息抜きも兼ねて薪の様子を眺めるのがたまらないですね。ええ、そこはもじもじしていません。

薪ストーブはキリハラストオブ

今年プライベートでもじもじしたことは、重度障害のある次女がどうやったらもっと社会の一員としてみんなと接点をつくって生きていけるか、ということをちょっと突き詰めて動いたことです。海外にいて学校に通えていなかったので、まずは教育委員会に話をして、今年は養護学校に籍を置きました。そして、副学籍としてきょうだいが通う地域の学校にも時々通えるようにと準備を進めたんですね。

準備を進めた、と言いましたが、この準備がなかなか大変でした。重い障害がある子が教室に来て、一体何ができるんだ、というのがまずあって。副学籍という仕組みはすばらしいけれど、まだまだ制度として改善の余地があるなと感じました。で、課題と提案をまとめてを長野県教育委員会の特別支援教育課にお話にいったんですね。親身になって聞いてくださったんですが、「貴重なご意見ありがとうございます」と吸収していただいてその後は特にないんですよねぇ。まあ仕方ないですよね、みなさん課題山積でお忙しいですから…

この件については県議会議員の方も心を割いて県議会で質問をしてくれたり、PTAと自治体の懇談会にも論点を提出して懇談の場にも顔をだしてみたりしたんです。初めて県議会の中継をみましたけど、自治体との懇談の場も含めて共通して感じたのは、人と人のコミュニケーションとしてやや違和感があるなあ、ということでした。立場上の難しさや形式があるのはわかりますが、もう少し建設的な対話になる努力をお互いにしたいなと。

これ、結局どうしたらいいかまだぜんぜんまとまりません。もじもじ案件です。

大阪府豊中市は1970年代から障害のある子も普通に地域の学校に通っていて、最近はメディアでもよく取り上げられるようになってます。

豊中でどうやってるか分かればそれをそれぞれの地域に合ったやり方に応用して普及できるんじゃないかな、と思っていろんな記事を当たったんですが、肝心の部分がなかなか取材で明らかにされてないんですよ。なので、2月に行ってみることにしました。

ーえ?行ってみる?豊中市にですか?

そうです。豊中市の教育委員会に連絡したら、個人の視察は受け入れやってないんですって言われてしまって。なので、学校に直接連絡してみたんですよ。長野県に住んでいる保護者なんですけど、豊中市のやりかたを見学したいんですって。そしたら、すぐに校長先生が電話にでてくださって、電話口でめちゃくちゃあつく話をしてくださって。「待ってますよ」って。

ー校長先生、すごいですね。

はい、もう校長先生の大ファンになってしまいました。語りたいことはいっぱいありますがまた別の機会に詳しくお伝えしますね。もし一緒に行きたい方がいたらぜひZまでお問い合わせください。あまり大人数だったり趣旨に沿わなかったりしたら難しいですが、まずはお話しましょう。アポとっているのは2月15日(木)の10:30に豊中市です。

ー2月15日(木)、大阪府豊中市ですね。詳しくはお問い合わせ、と。それはぜひ私も取材させていただきたいですね。

あと、もうひとついいですか?実は姉が今年第二子を出産したんですが、生まれてすぐ病気がわかって、大学病院に入院になったんですね。私も次女のときに経験がありますが、小さい子が入院するときって、親は付き添いが必須なんです。書面上は必須じゃないんだけど、事実上必須なんですね。それなのに当然のように親の布団はないし、食事の準備もない、狭いシャワーブースで合間を縫って体を洗う毎日。つらい状況なのにだからこそ温かい食事や安心して休める環境が必要なのに、です。

ー子どもの入院に親が付きそう環境が、かなりハードなんですね。

ええ。この病院の付き添い問題というのは、もう10年近く前から叫ばれてきた問題なんですよ。何か問題があるときに、ちゃんと当事者意識をもって動く人が政治の世界に必要だな、と最近は強く思います。何年も前から全然話がまとまらないんで、こちらもひきつづきもじもじですね。

ーなるほど、それはもじもじですね。使い方、合ってます?そういう意味では、政治とか行政の役割みたいなものについて考えた年でもあったわけですね。

まあそうかもしれません。でも、なんていうか、それが私にとっては一番大きなことでは決して無くて。身近な人に起こった不幸で感情が揺さぶられたりとか、日々息子が部活を楽しそうにいやってるとか、娘が反抗期で毎日喧嘩してるとか。そういうのも私にとっては大きな出来事に変わりはないんです。あと、家族としてとても大事にしていた猫がいなくなってしまったのも、すごく大きな出来事でした。政治や制度につながる大きなことも、小さな日常の出来事も、私にとっては同じくらいの粒度でそこにあるんですよね。なんというか、それをすごく実感した、という感じです。そして、猫がいなくなってしまったのはどこまでも悲しい…会いたいです。

はじめて家族になった日のブチ

ー主体と客体の話からもじもじまで、今日はかなり幅広いお話をありがとうございました!最後に2024年に向けて一言いただいてもいいでしょうか。

いや、そういう無理やり区切ったりむりやりまとめたりするのって、なんか違う気がするんですよね。2024年も引き続きもじもじしている案件を抱きしめながら生きていこうと思っています。あとは引き続き、自分の仕事のあり方みたいなものは、例えば肩書としてライターと名乗っていくのかどうかとかも含めて、考えていきたいと思っています。まあぶっちゃけ、ライターでいいんですけどね。横文字があんまり好きじゃないんで、書き手、がいいかな。はい、まあなので、そんな感じで2024年も2023年の地続きにあるっていう感じです。

ーなるほど、ありがとうございました。記者会見は以上となります。Zさん、改めて今日はありがとうございました。それではみなさん、お時間となりましたので、ご退出お願いします。こちら、今日お持ち帰りいただけるギフトカードになっております。どうぞお持ち帰りください。

おまけ:ドラマ、映画、アニメ、本、各部門で最も印象に残った作品


ふー。
滑り込み緊急記者会見、がんばりました。拍手。無事14日の日付のうちに投稿完了。アドベントじゃなくてアドベンチャーだぜぃ。

私、記者会見でもお伝えした通り、もじもじする傾向にあってですね。みんながなんかワイワイやってるところにわーいってあんまり堂々と参加する勇気がなかったりするんですね。急に怖気づくっていうか、最初から怖気づいてるっていうか。(人と関わるとき無意識に客体になりがちな私の癖が苦手)いや、ワンオペでただ単に時間がないっていうのもあるんだけど。

最近はなんか気がついたら仕事ばっかりやってるし、時間ができても一人で歩いてたり(散歩)ドラマか映画か本を一人でにやにやと楽しむか、運転しながらオーバーザサンを聞くっていう感じで。

本当は、もっと色んな人と本当は絡みたいの・・・絡みたいのよ・・・

(完)


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