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【MHR】モンスター登場シーン 日本語版と英語版の違い

モンハンと登場ムービーについて

モンスターハンターシリーズではプレイヤーが未だ狩ったことのないモンスターが出現するクエストに向かうとそのモンスターを紹介するムービーが流れる。
最新作のライズにおいては世界観が和風(?)ということもあって新モンスターが妖怪っぽいデザインをされていたりするが(例:唐笠お化けのアケノシルム、河童のヨツミワドウ、カマイタチのオサイズチ等)、既存のモンスターも妖怪っぽく再解釈されている。(例:ろくろっ首のフルフル、地獄の閻魔のテオテスカトル等)
更に世界観にのめりこませてくれるのがムービー中にモンスターの生態を謳う「琵琶法師」の存在だ。私はあれを「琵琶法師」以外に形容する表現力を持たない。誰が何と言おうとあれは琵琶法師である。

さて、琵琶法師は思いっきり日本語で歌うので海外の反応がどうなってるのか気になって調べてみたところ、少なくとも英語版には琵琶法師の歌そのものが存在しておらず、モンスター紹介ムービーは落ち着いたおっさんがやたらと脚韻を踏み散らかしBBCのドキュメンタリーさながらのナレーションを行う、というものになっている。
読み上げられる内容は原語版に沿うように訳されているものや逆に乖離したものだったりして振れ幅があるので比較してみると大変楽しい。なので個人的に面白かったものにgoogle先生とDeepL先生の力を借りたカス稚訳を添えてここにまとめる。


その一


【英語版】
First comes the vanguard unstoppable tank.
(先陣来たらば怒涛の壁)
Then comes a second attacking the flank.
(二陣来たらば逃がさぬ横槍)
Finally, the general the highest in rank.
(終ぞ来るのは群れの長)
A trio of blades swift as a gale.
(三枚刃は疾風の如く)
They cut to the bone And kill without fail.
(無比の刃は骨まで絶つ)

【日本語版】
鎌風一陣 迫りくる
鎌風二陣 攻め寄せる
長の鎌風 来たりなば
既に土壇場
三枚おろし

オサイズチです。一番最初に出会う新モンスターだからでしょうか、最も原語版に忠実な訳だと思います。韻踏みまくり。聞いたことのない人は本当に聞いてほしいんですが、琵琶法師とBBCの感情の落差が凄すぎて笑っちゃうんですよ。便宜上日本語版も書き起こしましたが琵琶法師が実際に読み上げるとこうなりますからね。

鎌風一陣ンン~~~~~ 迫りくるうゥ~~~~~!!!!
鎌風二陣ンンン~~~~  ン攻め寄せるぅ~~~~~~!!!!
(ベベン ベベン)
~間奏~
長の鎌風ェ~ (ギャンッ!) 来たりなばぁぁぁ………(ベベギャギャン)
既に土壇場ァ~!(ババン ベン ベン ベン)
三枚おろしィ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!
(ベンベンベンベンベンベンベンベン ベベベン)

全く盛ってません、マジでこれです。これのせいで英語版と比べると火星の気温の振れ幅みたいになっちゃってて面白すぎる。

その二


【英語版】
On the road to perdition
 (そこは破滅へと至る道)
Stands a false sentry with a devilish mission.
 (偽の番兵 悪辣たる使命を携え立ち塞ぐ)
Once it spots movement, it puts its tail in position.
 (獲物を見るや 尾を構え)
Its plan to pelt prey, coming into fruition.
 (その引剥ぎは実を結ぶ)
For this is its territory and there is no admission.
 (ここは奴の領域 何人たりとも目通り叶わず)

【日本語版】
幽明の際
番人気取りの 悪たれ坊
獲物めっけと 尾っぽを振って
柿を礫に 勝手次第
慢心の権化 不届き千万

ビシュテンゴです。
デザイン的にもやってること的にも日本語版の「悪たれ坊」が的確だと思うのですが、英語版だとめちゃくちゃかっこよくなってます。

その三

【英語版】
The wide plains of the desert, a heated battle ground.
(広大なる砂漠の平原、そこは白熱した戦場)
Suddenly, a rumbling a world-shattering sound.
(突如、世界を揺るがす音が鳴り響く)
Twin horns split the sand below, no longer earthbound.
(対の角が地面を裂き、最早そこに立つものは無く)
For this is the true ruler of this dry dystopia.
(故にこの乾いたディストピアの真なる支配者はこの者である)
Trespassers shall be punished, protect thy cornucopia.
(侵入者は罰せられるであろう、汝のコルヌコピアを守るべし)

【日本語版】
熱砂 白熱 鬩ぎ合い
震天動地 地中を揺らし
猛る双角 躍り出る
砂上も砂中も 暴君が領
猛攻 死角なし

ディアブロス
これは英語版めちゃくちゃ好きです。原語版に即した上で胡椒振って味変してます。
"Thy"というのは古英語における"Your"だそうです。古英語と現代英語で韻踏んでるの僕は初めて見ました。
Cornucopiaはギリシア神話由来の豊穣を齎す角の事らしいです。この角のデザイン、ディアブロスの角とそっくりなんですよね。

その四

【英語版】
A grudge towards all life given form in flame.
(遍く命を恨む怨嗟の炎)
Stalks unsuspecting creatures that it seeks to maim.
(無防備な者を傷つけるべく付け回す)
Its prey turns round to face it, preferring a hero's death.
(対峙した獲物がせめて望むのは英雄としての死)
Knowing that this purple fire will steal its final breath.
(その紫の炎が最後の一息を奪うことを知っているから)
Pray for its soul.
(かの魂に祈りを)
For this creature of pure evil shall swallow the world whole.
(完全悪たるこの生物が世界の全てを呑み込むだろうから)

【日本語版】
修羅の妄執 鬼火となりて
哀れな竜に 纏い付く
「せめて一太刀」 悲壮の覚悟
鎧兜の禍威に挑むも
合掌
もはや敵なし 鬼気の飢竜

最後はライズの看板モンスター、マガイマガドです。
琵琶法師人気ムービーランキング来たら一位か二位がこれです。これも文章に起こすと恐ろしく平坦なんですが実際には

合掌ォオ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏
最早敵無しィ!!!!!!!!!!!!
鬼気の飢竜ゥウゥ~~~~~~~~~~~~~~
です。一方英語版

𝒫𝓇𝒶𝓎 𝒻𝑜𝓇 𝒾𝓉𝓈 𝓈𝑜𝓊𝓁.

ねえ返してよ俺達の合掌返してよ返して返して返して返せ返せ返せ返せかえせかえかえせかえあsけあ

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