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第5週『朝雨は女の腕まくり?』(25)(ネタバレ)

番組の中での『共亞事件』判決文は、
『「検察側が提示する証拠は、自白を含めどれも信憑性に乏しく、本件において検察側が主張するままに事件の背景を組み立てんとしたことは、『あたかも水中に月影を掬いあげようとするかのごとし』。すなわち、本件判決は証拠不十分によるものではなく、犯罪の事実そのものが存在しないと認めるものである」』
という判決文を実は桂場が書いていたことを穂高は見抜く。
『水中に月影』の文は詩心を感じます。実に文学的ですね。

穂高先生は『君の中のロマンチシズムが、怒りがよ〜く現れているじゃないか』とそして『一分の隙もない、あれじゃ控訴しようがない』言って讃える。
桂場は『潔癖ですから』〜『あいつらは私利私欲にまみれたきったねえ足で踏み込んできやがったんですよ』
と。
モデルとなった、帝人事件判決文にも、
『じつは「あたかも水中に月影を掬いあげようとするかのごとし」という名文句は、実際の帝人事件の判決文でも記載されている。また、「証拠不十分ニアラズ、犯罪ノ事実ナキナリ」と、一連の起訴内容が事実無根で、検察側の捏造であったことを強調するような一文も存在する。』
らしい。

『あたかも水中に月影を掬いあげようとするかのごとし』
朝ドラ『虎に翼』桂場等一郎の名判決文は実際に存在した? 無罪判決の内容と司法大臣の暴言とは | 歴史人 https://www.rekishijin.com/36522 @rekishijin_magより

ここで、桂場は『あの猪爪とかいう小娘もそうだ』と言っているのは、なにを指しているのかと思っていたのですが、直接の会話シーンはなく、(23)での第一回公判のシーンのナレーションにも『思わぬ形で桂場等一郎と再会を果たしました』とあるので、署名活動及び新聞掲載のことを司法への介入と捉えているのかな。桂場さん寅子には厳しいな。気にしているからでしょうが。

(25)のおしるこ屋さんのシーンでの寅子、桂場と会話。
寅子のセリフ
『法律自体が守るものというか
例えるならば きれいなお水が沸き出ている場所というか、
きれいなお水に変な色を混ぜられたり、
汚されたりしないように守らなきゃいけない』
ここで桂場から『裁判官になりたいのか』と言われ、寅子自身、将来の裁判官を意識するのだろう。
第6週は高等試験『女の一念、岩をも通す?』になる。第一回の女性の合格者は3人だったようですが、ここでは誰が通って、誰が落ちるのか?
来週も目が離せません。

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