「初めての人生の歩き方」(有原ときみとぼくの日記)第30房:人生を楽しめていないの、自分のマインドコントロールのせい

 この世の中は、自分が思った通りに動く。

 誰かが言ったこの言葉を、彼はずっと半信半疑で聞いていた。
「そんな訳がない」
 だが、事実はその通り。
 彼は今、貧乏に喘いでいる。そのくせ友達が欲しいとか、仕事がないとか、実にグチグチ言っている。

 その原因はどこにあるのだろうか?

 それは自分の中にある。
 彼は昔、貧乏をある種の誇りに捉えていた。
 彼は昔、病気をアイデンティティにしていた。
 彼は昔、仕事をしている人間を馬鹿にしていた。
 彼は昔、障害者を偏見の目で見ていた。
 彼は昔、自分は成功なんてしないと決めつけていた。
 彼は昔、――。

 エンドレス。
 だが、現実はどうだ。
 彼は今、貧乏を嘆いている。
 彼は今、病気に苦しんでいる。
 彼は今、仕事ができずに悩んでいる。
 彼は今、障害者になった(精神障害者三級。もう治ったので使ってません)
 彼は今、成功していない。

 なぜそうなるのか?

 単純明快。
 そう思い込むとことによって、そう行動していたからだ。
 そんな彼はまたしても悩んでいる。

「小説家なんて無理だ」
「アクセスバーズで稼ぐなんて無理だ」
「バンドするなんてできない」
「バイトも怖い」
「病気はどうせ治らないんだ」

 分かっているけど、なかなか簡単には外れない。
 彼は他人を見ては羨んだ。
「どうして俺だけ……」
「なんで頑張っても成果が出ないんだ」
「どうせ無駄なんだ」

↓後半に続く

☆   ☆   ☆

 最近の有原くんは荒れていた。飲んで、タバコを吸って、誰かに会って、彼女に借金して、もうろくでなしだ。
 ただ、楽しいこともたくさんあった。
 鳥取のツアーミュージシャンと再会した。
 プールの見学にも行けた。
 てか普通に週二でバイトもしてる。
 寂しくなんてないはずなのに、彼の心にはヤニのように孤独が染みついていた。

 人のSNSを見ては落ち込む。

 そんな中、大事件が起きた。
 彼の姉が疾走して、東京で保護されたという。
 親から電話で発覚した彼は、すぐにでも飛んで行こうと考えた。しかし、なにもできない。やることがない。親と病院からの指示で、とりあえずは待機となった。
 彼は思った。

 こんなことは望んでいない!!

☆   ☆   ☆

 今日、彼は彼女と大ゲンカした。原因は一ミリの隙もなく彼が悪い。できないこと、やりたくないこと、彼女のアドバイスを棚に上げてすべて否定。

 怖い。不安。ダメ。無理。できない。どうせもう遅い。やっても意味ない。

 彼は開き直った。

「もう無理。諦めた。人生なんてどうせこんなもんだ!」

 と、言って彼女との電話を切った瞬間。

 なんか見えた。

「そうだ。どうせだめならやるしかない!」

 彼は明日、日雇いの登録に行く。しかも二件も。

 せっかくとったアクセスバーズもフル活用したい。

 よし、頑張ろう。

 まずはやることをやるだけさ。

 彼は今夜、二度目の禁煙を決意するだろう。

 人生は闇もあれば光もある。それを決めるのは自分自身だ。闇の反対側になにが見える。そこに闇しかないのなら、それはもう闇ではない。闇は光合ってこそ。

 そう、視点を変えてみると、見る景色が変わるってこと。
 そうなると、まずは自分のマインドコントロールの欠片がぼんやりと浮かんでくるはずだ。

 逃げるな。どうせいつか死ぬ。なら、どうする?

 さあ、近々アクセスバーズの体験会をします。

 その前に禁煙します!

 ありがとう、人生!

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いつもありがとうございます。大変励みになっています。これからも何卒よろしくお願い致します。

お互いに幸せを目指して頑張りましょう。
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