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もう髪を短くはできない

今日ショートカットの子の後ろで仕事をしていた。ショートカットの中でもベリーショートという部類に入るのだろうか。短く切り揃えられた髪はさっぱりしていて、後ろから見ていても素敵。

ショートカットが似合う人っていいなと思う。でも矛盾するようだけれど、自分はショートカットにしたいとは思わない。髪は女の命ならぬ、長い髪が自分には必要だと思うから。それにショートカットは似合わなかった。今までの人生の中で3年間だけショートカットの時代があった。中学校に入る前、今まで長く伸ばしていた髪をばっさりと切った。というか切るはめになった。

私の両親はショートカット推奨派で、中学校に入ったら運動部に私を入れたがった。運動をする=活発=ショートカットというイメージからなのだろう、小学校卒業後美容院に連れていかれ髪をばっさり切るように美容師さんに頼んでいた。今思えば全力で抗えばとも思うけれど、ここには親と子の関係性が絡んでいてどうにもならなかった。小学校の卒業式でツインテールにリボンを巻いていた髪の毛は、あっという間に床に束になって落ちていた。すっかりショートカットになった私だったけれど、結局中学校では運動部に入らず最終的に美術部の絵が下手な部長をやっていた。

高校に入ってからは、ショートカットにすることも運動部に入ることも求められなくなったのでそのままロングに戻り、オーケストラをやっていた。あんなにショートカット推しの母だったはずなのに、朝からヘアアレンジまでやってくれていたのだからちょっと不思議。今思うと忙しい朝から、ヘアアレンジをしてくれていたのは感謝。編み込みは練習してもできないからと、三つ編みを巻き付けたり止めたりしてやるアレンジで、友達にも好評だった。

そこから今に至るまでずっと、髪の毛は長い。たまに4センチ切りたいと言っているのに確実に7センチくらい切られて、ボブのちょっと長めくらいになったことがあったくらい。その点今の担当美容師さんは、本当に4センチしか切らないので最高。前髪の長さも微妙な好みを理解してくれていて、本当に最高。髪の毛の量が多くてよく重くなるので、軽めにしてもらうことはあれどばっさりと切ることはない。毎月美容院に行っているけれど、毛先を切るのも数か月に1回のレベルだし。

ある意味ショートカットが似合う人へのあこがれがあるのかもしれない。あの毛先の軽やかさに。でも私はもうばっさりと切ることはないなあなんて前にいる子のショートカットを見ながら思った。

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