見出し画像

衰退商店街から消滅商店街へ・・

地方の商店街が衰退していると、もう何年も前からニュースなどで目に耳にする機会が増えました
当店は商店街にあるわけではないのですが最寄り駅には商店街がありそちらももれなく衰退しています
昔ながらの酒屋さんは棚にほとんど商品が置かれていませんし、不動産屋さんも店内が薄暗く、新たにお店が出店しても長続きしないことが多いです
先日はついにクリーニング店が閉店しましたが、生活に密着したようなお店がやっていけないのって結構ヤバイんじゃないでしょうか

そんななかで老夫婦がやっていた小さな時計屋さんが先日廃業されたのですが、その後に残った物件を誰かに貸すでもなく看板にしてしまったんです
どういうことかというと、よく電車や飛行機をラッピングしているのを見ますがあのようにお店のシャッターや壁をそのままラッピングし「○○店 すぐそこ→」のようにそこから少し離れた店舗の看板にしてしまったんです

これってたぶん・・

誰かに貸すとトラブルが面倒くさいし、かといって潰すのにもお金がいる、そのまま残すと固定資産税を払い続けることになるし、んじゃ看板にして広告収入を固定資産税に充てるか

ってとこでしょう

これって商店街の賑わいを一つ吹き消すような行為ですよね
小さいながらも商店街に面しているならやはり何かのお店に出店してもらい賑わいの足しにするべきだと思います
そうしないとただでさえ衰退して人がまばらな商店街がいよいよ消滅しかねません
他にもずっと放置されたままの区画もありますし出店したものの毎年業態を変更しているお店もあり、いよいよ衰退が深まってきたなという印象です

曲がりなりにも1万人以上の利用客のある駅の駅前商店街ですから、そこの小さな区画なら出店を希望する人もいそうです
お店の広さは(外から見ただけですが)2~3坪といったところなので坪単価1万円でも家賃は2~3万ですよね
それぐらいなら出店したい!という商売人は必ずいると思います

こんなことを書くと「自分の所有物件ならどうしようと自由」という声がありそうですが、根本的な問題はその方が果たすべき役割を理解していないことだと思います
商店街は商店の集まりですのでまず人が集まらないと何も始まりません
そのためには集客できるお店をできるだけ多く出店させ賑わいを産まないといけないのですが、それぞれが個人事業者で好き勝手に商売をやっているおかげで全体をデザインする意識がありません
だからたかだか300メートル程度の商店街に5軒も6軒も美容室が出店するんです
そうではなく「いまなにが集客できるのか?」「ここに足りないお店は何なのか?」を考えてそれぞれが商売をするべきですし、廃業するならそういう目線で新たな借り主を探すべきだと思います
それが商店街の一員としての役割だと思うんですが閉めたお店をラッピングして景色にしてしまうなんて、どう考えてもその役割を果たしていないように思います

まあまだ今のところはシャッター街とまではなっておらずギリギリ踏ん張っていますが、ここから10~15年で昔ながらのお店はどんどん廃業していきそうですから、それぞれがラッピングなんてした日にはもう目も当てられませんね
やたらと広告がうるさいただの通路になりそうです(シャッター街よりはマシかも)

私はその商店街の一員ではありませんので淡々と眺めるだけですが、この「役割を果たす」という意識を忘れないようにしたいものです

ではでは

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?