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メーカー業態で有効な与信管理体制の構築について考える!

皆さん、お元気ですか?

久々に本日は与信管理関係で投稿します。

さて最近コンサル契約を締結した先の中で、商社(卸業者)ではなく、純粋なメーカー様から以下のご要望・ご依頼を受けました。

それは、海外取引を行う営業部において、これまできちんとした与信管理制度が導入されることなく、何となく感覚的に取引を実施してきましたが、今後海外取引が増加していく可能性があることを踏まえて、現状のレヴュー実地、及び制度設計の正式依頼を受けるに至りました。

なるほど、与信管理コンサルという領域は、商社機能を持つ卸業者だけではなく、製造業であるメーカー様にも確実にニーズがあることを実感しました。

その検討過程の中で、今考案中の制度の主軸として、以下の2つを提示させて頂いているところです。

1)管理対象のエクスポージャーを受注残高とした売成約枠管理の運用。

2)客先の信用度を色分けして管理する為の「簡易信用度判定制度」の創設とランク付与の実施。

1)については、通常、与信管理のメインとなるターゲットは「債権残高」だが、メーカーという業態の特性を勘案して「受注残高」にしました。

そのお客様の製造工程のスパン、並びに受注の頻度の実績を考慮して、暫定で、過去直近半年間の受注実績を3期分集計して(即ち過去1年半分の受注実績を調査)、その平均値を成約枠として設定することを想定しています。過去の実績をベースにして、期初に設定する成約枠とする考えです。

2)については、これまで客先に対して、全くランク付、格付が付与されていない現実を踏まえ、仮にA〜Dというように、4段階での信用度ランクを付与して、メリハリの効いた与信管理を可能にすると共に、この信用度ランクを利用して、例えば上記1)の成約枠の増減を可能にする為の指標・基準として使用できることになります。例えば、Aランク20%、Bランク10%、Cランク0%、Dランク▲10%などの係数を掛けて、枠に柔軟性を持たせるという考え方です。

社内運用を開始する上では、下記事項が、最低限必要な前提条件になってきます。

①上記の売成約枠を常時運用面で管理する専任スタッフが必要になること。

②所属する営業部員の全員に、本制度の導入理由・趣旨・目的につき前向きに納得してもらう必要があること。

③各客先に対し順次決算書の提示要請を行ない、仮に取得できない先には、別途第三者の調査機関を活用しその格付情報を有効に利用すること(但し、コスト検証が必要)。

商社(卸業者)という業態のみならず、お取引先の信用度の優劣を見極める目を養成することは、どの業界にも必要不可欠であるということを再認識しましたので、今後はより対象業界のフィールドを広げて活動を展開していきたいと考えています。

与信管理コンサル 髙見 広行