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MGC男子 名場面トップ5

お前、まだMGCで盛り上がってんのかよと言われそうですが、うーんやっぱりまだ興奮が冷めません。本当に面白くて、ランナーの端くれとしてもとても刺激を貰いましたので感謝の気持ちが大きいというのが正直なところです。

そこで、これもまた忘備録として、また後世に語り継がれるべき出来事として、今回は個人的なMGCの名場面をまとめてみました。


名場面① スタート直後いきなり飛び出した設楽

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やはり最初から驚かせてくれましたね。野球で言えば、先頭打者ホームラン。まぁ結果的には後半過ぎで失速してしまうわけなのですが、それでも瀬古さんやメディアやマラソンファンからは「よくやった!」と称える声ばかり。

世界と戦っていくにはこうでないといけないのかも知れません。この勇気というのは今後また設楽選手の更なる飛躍の糧になるではずです。


名場面② 序盤でキャップを脱ぎ捨てた井上

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これもかなりの驚きでした。井上選手は昨年、灼熱のアジア大会で優勝し、ベストも2時間6分台のタイムをもつ超実力派。

当然、MGCでも大迫選手と並んで優勝候補最右翼として予想されていましたが、今回に限ってはなかなかペースが上がらず、序盤から前の集団に全然付いてこれない。あまりの調子の悪さに戸惑いとイライラで帽子を投げ捨てたようです。

今回は他の場面も含め、TBSの中継が全般的に素晴らしかった。井上選手をアップにした瞬間こうなったわけですから、本当によく捉えてましたよね。


名場面③ 皇居前で設楽とすれ違う第2集団

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皇居前、33km地点あたりでしょうか。設楽選手が失速し始めてからの初めての折返しで第2集団とすれ違うわけですが、やはり集団の選手らが設楽選手の様子をしっかり目視でチェックしてるんですね。ここもよく捉えてましたTBS。

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そして遂に37km地点で捉えられます。この集団で迫ってくる場面がもう、僕からしたら映画のワンシーンですよ。


名場面④ 一世一代の大勝負。残り3kmでの大スパート

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突然でした、中村選手のスパート。再三褒める形になってしまいますが、ここもTBS素晴らしい。中村選手が出る瞬間に横の橋本選手をパッパッと見るのですが、横の中継バイクからしっかり捉えてました。

これがもし前方の中継車からの映像ですと、抜け出しても絵面的に分かりづらいんですけど、横からですとすぐ分かりますもんね。とにかく一気に後続の4人が離されてしまったのを見ると相当速かったのでしょう。

大体、残り3kmもあって更に上り坂が続くのにスパートかけるって相当勇気のいることだと思うんですが、中村選手はよほどスタミナを残っていて自信があったのでしょうね。

確かに後から改めてレースを見てみたら、集団の付き方が大迫選手と対象的で、とにかく隠れ蓑作戦なんですよ。目立たないようしっかり付くというのを序盤から終盤まで徹底してるんです。出たいという衝動を相当我慢していたと思いますね。


名場面⑤ ラストであの大迫が!?

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これはNUMBERの記事でも書かれていました。あの、日本記録保持者、絶対的カリスマ・孤高・クール・超ストイック・イケメンランナーの頂点に立つ男がですよ、トップになれないと分かった時点で、やや弱気になってしまったのか後ろを振り返るのです。つまり守りに入ろうとしたわけです。

そしてそれがまた、服部選手に勇気を与えてしまったようで、結局彼にも千切られてしまいます。

さ・ら・に!

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誰もいない後ろを振り返ってる!しかも、2度も!

ゴールの手前、我々から見たらもう3位が確定したと見える時点で、彼はもういっちょ振り返ります。歓声で後ろに足音があるのか分からなかったのでこうしたと思うんですが、彼がどれだけ切羽詰まっていたかが分かる、これもまた驚きのシーンでした。

思いました。大迫傑も結局は人間なんだなと。


<番外編>

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ゴール後に五輪を確定させた二人が軽く会話をするシーンがあり、ここで服部選手が最初に話しかけます。「最後速かったですね」なのか「暑かったですね」なのか、何を言ったかはわかりませんが、中村選手が凄く控えめに笑うんですよね。これに彼の謙虚で素直な性格が現れているようで、なんかいいなと思いました。

更にこの直後、服部選手に水を渡し握手を差し出したのは、富士通の人、つまり中村選手側のコーチでした。これも細かいですが、いいシーンでしたね。


うーんそれにしてもMGC、あと5回は観れる気がする。それぐらい面白いレースでした。

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