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まる子、2度目のさよなら

昨日は衝撃が走った日だった。
鳥山明先生の訃報。

そして、ちびまる子ちゃんの声優
TARAKOさんの訃報。

私の父はジャンプとマガジンを
毎週買って来ていたから、
私と弟は月曜と水曜を
すごく楽しみにしてた。

ドラクエも出るたびにすぐ買ってたし
ドラゴンボールは単行本が出たらすぐに買ってた。
そんな「鳥山明っ子の父」を持つ
私たちだから大好きになるのは必然。

だから、訃報は衝撃だった。
ただ、衝撃は私だけでは終わらない。

帰ってきた子達に伝えたら、息子は
「うそだ!だって、新しいアニメだって
始まるのに!!」って衝撃を受けてた。
娘も「え?本当に?」驚きを隠せない。

何世代にも波及する衝撃。

父も絶対にすごく悲しんでる。
年も近いし、ショックも大きいだろうから
こちらから声はかけられない…。

で、寂しいなって思いながらも、
「ところで悟空一家はどうやって生活を
成り立たせていたのだろうか」なんて
往年の疑問が再び頭をめぐり…
チチの父が牛魔王だから、王たる何かで
チチに援助していたのか…
ベジータも働いている様子がないけど、
カプセルコーポレーションでブルマが
稼いでいるから大丈夫なのか?

サイヤ人は妻の実家、もしくは妻のおかげで
働かなくて良かったのか…などと考えたり、
悲しい気持ちではありつつ、ドラゴンボールでは
割と死後の世界が描かれていたから、
占いババの「達者で死ねよ」とかがよぎったり。

鳥山先生は「死」を優しく捉えていたのかな…
なんて思ったりするけど、でもあまりにも早い。
だけど、ドラゴンボールにドラゴンクエスト、
竜に縁深い鳥山先生が辰年に旅立つというのが
また数奇な何かを感じたりもして。

そんなことを考えてた夜中に衝撃再び…
まるちゃん…。

さくらももこさんが亡くなった時
すごく悲しかった。

ジャンプっ子だった父の娘である私は
りぼんっ子だったので、誌面ではもちろん
アニメ化されてからは日曜=まるちゃんだった。 

ちびまる子ちゃんの漫画も好きだったけど、
私はさくらももこさんのエッセイも大好きで、
なかでも「そういうふうにできている」には
かなり影響を受けた。

出産にまつわるさくらさんのあれこれの本。

印象深いエピソードは、ホルモンの話。
ホルモンの影響は凄まじく、
プールに少したらすだけでも、
人体に影響があるほど…と読んだ事。

自分が生理前にイライラしたりする事を
肯定的に捉えられるようになったし、
あの本の持つ宇宙を感じるなにかが
とても好きだった。
妊娠出産を通じて、さくらさんの感じた
大きな何かを共有してもらった事。
ずっと心に残っている。
自分が妊娠出産を迎えた時に読み返したら
共感の嵐だったことも覚えている。
便秘の話なんて、もうそのもの。

他の本も買えるものは買った。
もものかんづめ、さるのこしかけ、
たいのおかしら、ももこのいきもの図鑑、
ももこの世界あっちこっちめぐり、
あのころ、まるこだった、ももこのはなし。
本屋が大好きだった私は「さくらももこ」と
目に入ったものは惜しみなく買った。
雑誌「富士山」も宝物。

さくらさんは、その頭の中を見せてくれ
たくさん笑わせてくれ、神妙にさせてくれる
とても大好きな人。

熱狂的なファンの方に比べたら、
申し訳ないくらいライトなファンだから
怒られてしまうかもしれないけど
でも、私の中では大きな人です。

コジコジのメルヘンな中にも
毒がある世界観も好きだし、
「アミ 小さな宇宙人」も印象に残る。
そして、「永沢君」も大切にしている漫画。

さてさて、そんな私のルーティン。
毎週日曜のルーティン。
笑点とまる子とサザエ。

だから、動くまるちゃんも
私にとっては大好きな存在。

42歳に間も無くなろう私だけど
私が日曜のこの時間のテレビを牛耳っているので
お決まりの時間の過ごし方になるわけです。
リセットボタンのような感じ。
さぁ、ここからまた頑張ろうの儀式というか。

日曜6時に8を押して、おっちょこちょいで
ちょっとずるくて、怠惰で、でもすごく優しい
まるちゃんを観ることで、肩肘張らないでいいって
TARAKOさんに背中撫でてもらってた。

だから、TARAKOさんの訃報は
なんか、まる子を2度失ったような気がした。

ものすごく悲しくなっちゃって
堪えきれなくなって泣いて泣いた夜だった。

だけど、さくらさんはきっと、
「あんた、よく頑張ったよ。あとの事はなんとかなるさ。こっちで楽しくやろーよ」って
TARAKOさんを迎えるんだろうなって気がする。

TARAKOさん、ありがとう。
さくらさん、改めてありがとう。

私の中で、みんなの中でまるちゃんは
ずっと生き続けるし、愛され続けるのは間違いない。

だけど、やっぱりさみしい。

私の中にいるまる子を許し続けてくれて
ありがとう。

怠けたくなったり、ずるくなったりする部分。
まるちゃんだって、そうなんだから…って、
許してもらってた気がする。

寄り添ってくれていてありがとう。

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