関東学生陸上競技連盟の「学生競技者憲章」ってご存知ですか? 守れてますか?

少し省いている部分もありますが、内容は以下の通りです。

近年 、関東学連登録競技者の 記録の向上は目を見張るものがあります。 日本はもちろん、世界のトップレベルを射程距離に捕らえるものもあり、現場の 指導者や関係者の方々の熱い情熱の賜物であると思います。しかしながら、近代スポーツの発展と記録向上の背景には、高い注目度ゆえの勝利至上主義に反映される、スポーツマインドの欠落が懸念されます。例えば、オリンピックという最高峰の舞台を目指すが故のドーピングや経済的支援問題などが指摘されていることは、極めて憂慮すべき側面です。
関東学生陸上競技連盟は、競技者の皆さんが一人の人間としての尊厳を失うことなく、日頃の精進を重ねた技と力を、学生としての自覚の上に構築され、競技者としての誇り高き戦いを目指しご活躍されることを願ってやみません。
そのために、関東学連に所属する学生競技者および指導者は以下の誓いを遵守します。

誓い

一、我々は学生競技者としての自覚と誇りを持ち、フェアプレーの精神を堅持し、青少年の模範となる節度ある言動を行うべく 、 自らを律することを誓います

一、我々は学生競技者としての自覚と誇りを持ち、競技ルールを重んじることは勿論、社会のマナーを遵守することを誓います

一、我々は学生競技者 としての 自覚と誇りを持ち 、学業と競技の両立を目指し、日頃の研鑚に励むことを誓います

一、我々は学生 競技者としての 自覚と誇りを持ち 、心身の練磨に励み、より専門的な知識と技術の習得に励むことを誓います

一、我々は人としての尊厳を逸することなく、学生 競技者として 自己の可能性の追求と共に、スポーツマンとしての良識と判断力を備えるよう努力することを誓います

一、指導者、および監督者は学生競技者が以上の5点を最大限実現できるよう、サポート、指導を行い、自らが学生競技者の模範となるよう、努力を怠らないことを誓います

というものです。誓いだけみると素晴らしいと思いますが、果たしてこれをしっかりと関東学生陸上競技連盟に在籍している学生たちがしっかりと認知しているのか。また、指導者がこの5点を最大限実現できるようにサポートすることが出来ているのかと言えば、疑問に思います。特にこの一文です。

一、我々は学生競技者としての自覚と誇りを持ち 、学業と競技の両立を目指し、日頃の研鑚に励むことを誓います

留年している学生や単位が十分に取れていない学生。最終的に競技実績は素晴らしかったが、卒業することが出来なかった学生などたくさん知っています。

それは「学生競技者憲章」に背いている形になっているように感じます。

ちなみに他のスポーツに目を移してみると

全日本学生柔道連盟の場合

大学2年次 20単位
大学3年次 40単位
大学4年次 70単位
上記の取得がない場合、大会への参加資格を得られないようです。

関東学生ゴルフ連盟の場合

1ヶ年の修得単位数が16単位未満の者に関しては競技者資格を失うようです。

そう考えると陸上競技は学業との両立と謳っていますが、特に具体的な両立策は打ち出していないように感じます。

なぜ、このようなことを書いたかというと推薦で良い選手を取ろうとするあまり、大学の学力に見合っていない選手の獲得が見受けられるからです。入学してから一生懸命努力して、学業、競技の両方で頑張る学生もたくさんいます。

しかし、その一方で身の丈に合わない大学に競技の推薦枠で入学してしまい、学業についていけず、疎かにしてしまう学生もいるのも事実です。
特に長距離種目の学生はそれが顕著なような気がします。
逆に短距離種目、跳躍種目などの学生たちは推薦枠が少ないこともあるのか文武両道の学生が多い気がします。
それだけに「学生競技者憲章」というものがあるのであれば、もっと徹底していくべきだと思います。

学生は学業が本業であるということを今一度、考えるべき時なのかもしれません。

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