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10ヶ月の赤ちゃんの育児と仕事

先週から約2週間、娘はヘルパンギーナという夏風邪ウイルスにかかり、さらにクループという気管支炎になりかけ、ほぼ保育園に行けなかった。

普通に仕事の予定を入れていた私は、諸々の取材や原稿の締切を前に、焦った。夫も長期出張中、近くに親や家族がいるわけでなく、娘と一緒にいられるのは私しかいない。

出産前は、フリーランスなら在宅で仕事をしながら子育てもできるだろう、と思っていたけど、それは甘い考えだった。

現在10ヶ月の娘は這い這いで家中を動き回るし、ソファから本棚を伝って高いところへよじ登るし、なんでも口に入れるので、目が離せない。私の後を追ってトイレにまでついてくる。離乳食も1日4回つくらなきゃだし、1日2回以上抱っこ紐で縦揺れあるいは添い乳で寝かしつけも必要。家で娘と一緒に過ごしながら、集中して仕事をするのはなかなか難しい。

娘と過ごす時間も大事にしたいから、自分である程度仕事が調整できるフリーランスという働き方を選んだけれど、やり出せば仕事は面白く、欲も出てくる。

フリーランスはより、やればやっただけの結果(収入も実績も)が伴ってくるから、手は抜けないし、何かあった時でも自分の変わりはいない。娘が保育園に行けなかったとしても、すでに決まっている取材や打ち合わせ、原稿の締切はずらせない。もちろん子育てを言い訳にはできない。

育休中、ただただ娘とふたりで過ごしていた頃は、自分たちのペースで穏やかに日々を楽しんでいたのに、仕事復帰してからは、どうしても仕事と子育てを天秤にかけてしまいがち。

娘と遊びながら、「あの原稿が書きたいのに〜」と無駄に焦ったり、仕事をしながら、娘に対して「遊んであげられなくてごめんよ〜」と小さな罪悪感を抱いたり。

仕事も育児も私のやりたいことだから、無駄に焦ったり罪悪感を抱いたりしてストレスを溜めないためにも、心と体制を整えねば……!

働きながら子育てをしている諸先輩方は、どうしているんですか!? 

とりあえず私はこの2週間、娘が寝静まった夜中に仕事の遅れを取り戻し(普段から私は娘と19時に寝て3時頃に起きるという生活なので問題ない)、日中は開き直って娘と遊んで過ごした(熱があっても娘は普通に元気だった)。

取材や打ち合わせは、区の病児保育は満員だったため、シッターさんを検討しつつも、千葉に住む従姉妹に預かってもらったり(片道1時間2往復、移動だけで計4時間もかかってしまったけれど)、娘を連れて行ったり(快く受け入れてくれてありがたかった)、ぎりぎり保育園に預かってもらえたり(2週間のうち3日は登園できた)、どきどきしながらなんとか乗りきった。

働きながら子育てしていると、どれだけ片付けても片付かない散らかったままの部屋や予定通りにいかない日常、ままならないことを受け入れていくあきらめにも近い寛容さが身についていく。そこから気持ちと物事を立て直していく力も。仕事においても、限られた時間でやりきる集中力とか、締切ぎりぎりに取り組まないスケジューリング力とか鍛えられていると思う。これからもっと磨かれそうだ。


娘は明日、生後11ヶ月を迎える。ジタバタもしたけれど、久しぶりに娘とべったり過ごした2週間は、生後10ヶ月の娘の成長をたくさん間近で見ることができた。

ふらふらするけど自力で立てるようになったし、這い這いはスピードアップし行動範囲も広がった。ごはんの際には「いただきます」と「ごちそうさま」という声かけにあわせて手を合わせられるように。とうもろこしが大好物で、芯になってもしゃぶり続ける食いしん坊ぶりを発揮。

そんな娘の姿を見て「だいすきだー!」という気持ちがあふれて、何度抱きしめたことか。そうだ、私はこれからもできる限り、娘の小さな成長の瞬間を目撃したいし、笑顔も寝顔もいろんな表情を見たいし、たくさんぎゅっと抱きしめたい。

つい目の前のことに追われて、余裕がなくなってしまうけれど、今の私にとって娘と一緒に過ごす時間はとても大切なもの。娘と私の人生の時間がこんなにも濃密に重なるのは、ほんの一瞬しかない。その一瞬を逃さないために、多少できないことがあるのは仕方ない。今できないことも、娘の成長に伴ってできるようになることだってあるだろうから。

これから、娘が保育園に行けないときは、仕事が進まないことを嘆くのではなく、娘と一緒にいられる時間を喜ぶことにする。仕事は多少調整しつつも、引き受けた仕事は、余裕を持って全力で取り組む。どうにも調整できないときのために、頼れる環境を整えていこう。

自分の仕事と家族と過ごす時間。これからもいろんな葛藤があるだろうけれど、その時々に優先順位はつけながらも、天秤にかけることなく、自分のペースで目の前の人・コトに向き合あって、どちらも大事にしていきたいな。

読んでくださりありがとうございます。とても嬉しいです。スキのお礼に出てくるのは、私の好きなおやつです。