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時間割を決めたら、やりたいことが見えてきた話

サクちゃんの「夢組」と「叶え組」の話を読み返して、自分は夢組かな?叶え組かな?と考えてみた。性質としては、「やりたいこと」や「好きなこと」を原動力にする夢組だと思う。でも、やりたいことがある人をサポートするのも好きだから叶え組かも。 いや、その人が「好き」が前提にあるから、やっぱり夢組かな。どちらの要素もあるような、考えだすとよくわからなくなるけれど、おそらく夢組タイプ。20代、娘が生まれる前までは特に。

誰かの言葉や物語は、自分の人生を豊かにしてくれると思っているので、媒介となって、ほかの誰かにも伝えることのできるライターや編集者になりたいと思ったのは高校生のころ。大学時代も、ライター編集講座に通ったり出版社でアルバイトをしたり、ささやかな執筆活動をしたり。就活もリーマンショックの直後の氷河期だったというのに、かなり的を絞って数社しか受けなかった。希望していた会社の最終面接で落ち、就活浪人して、旅にでも出ようかなと思っていたところ(現実逃避!)、滑り込みで受けた出版社に内定をもらった(ちなみに、世界一周もやりたいことのひとつだったので、内定をもらった後、バックパックを背負って弾丸で4大陸16ヵ国を旅した)。

今思うと、少ない知識と狭い視野のなかで、ほとんど思い込みの「やりたいこと」に一直線だった10代後半〜20代前半の私。しかも、仕事においては「職業・職種」でしか捉えなかったように思う。実際には、編集者・ライターという仕事のなかにも、さまざまなジャンルや媒体、役割がある(どんな仕事もそうだと思うけれど、肩書きが伝える仕事の幅は広く、一言でその人の仕事を説明することは難しい)。

20代の頃は、書籍やWEBを中心に、イベント、広告、雑誌、広報など、さまざまな媒体で、主に働き方・仕事など、いろんなジャンルの編集・ライティングをしてきた。自分が置かれた環境のなかで、求められること、できることに、やりたいことを重ねながら、がむしゃらに取り組んできたように思う。

流れ流れて、29歳、たまたま会社を離れたタイミングで妊娠が発覚し、30歳で出産、そのままフリーランスで働くことにした。昨年の4月、生後7ヶ月の娘を保育園に預け、本格的に仕事復帰。これまで自分がやってきたことの延長線上にあるご縁で仕事をいただき、現在にいたる。

振り返るとこの1年、特に後半、年明けくらいからは、自分の原動力であったはずの「やりたいこと」迷子になっていたような気がする。

ある程度、できることと求められていることを前提に、方向性とテーマ、仕事を受ける条件のようなものを決めてはいたものの、産休・育休を経て久しぶりに社会に出た私は、どの仕事も魅力的に思えて、依頼してもらえることが嬉しくて、キャパシティ以上に引き受けてしまうことがあった。

夫は出張も多くいわゆるワンオペ育児にならざるを得ず、綱渡り状態のなかで、「やりたいこと」が「やらなきゃいけないこと」になって、時間にも心にも余裕がない毎日。娘といるときも仕事のことを考えていたり、仕事において子育てをいい訳にしようとしたり。映画が観られない、本が読めない、飲みに行けないなど、できないことに意識がいってしまうことも。時間も自分のキャパシティも限られているのに、仕事も子育ても、あれもこれも欲張りすぎて、何もかもが中途半端に感じて、焦って、自己嫌悪に陥って、負のループにはまってしまうこともあった。

時間の捻出やライフハックでは解決できない何かがあって、なんとか抜け出したくて、必死にもがきながら、私は何がしたいのか、何ができるのか、問いかけて考え続けていた。欲張りすぎかな、全部はやっぱり無理だよね、とあきらめることも含めて。そんな最中に、サクちゃんと話をしていて、解決のヒントになるような言葉をもらって、その翌日にこのnoteが更新された。

「自分の時間を何につかうか」を自分のキャパシティの中で(←これも重要)割りふって、その時間割ごとを「やりたいこと」としたらいい

これだ! 私は、完全に時間に追われて、やりたいことを見失っていた。さっそく、1日、1週間、1ヶ月、1年単位で「わたしの時間割」を立てた。仕事の時間、子ども・家族と過ごす時間、友だちと遊ぶ時間、ひとりの時間を割り振って、具体的にやりたいことを考えた。すると、その時間の範囲内で、誰と過ごしたいか、何をしたいかがむくむくと湧いてきて、あきらめるのではなく、優先順位をつけることができた。

がむしゃらに仕事をして、友人たちと遊んで、自分のことだけに時間を使えた20代から、30代に突入すると同時に娘という大切な存在ができた。1日24時間であることは変わりないのだから、同じように仕事や自分のことに時間が使えなくなるのは当たり前のこと。その分、娘と過ごすかけがえのない時間が増えたのだから。それでいい。いや、それがいい。ある側面だけでなく、まるっと総合的に見ると、焦らず比べず、自分のペースで進んでいこう、と思える。

きっと、時間割どおりにはいかないし、また立ち止まったり迷ったりすることもあるだろう。臨機応変にその時と向き合いながら、その都度見直して変更していけばいい。

極端なことを言うと、人生はただの時間だから、死ぬまでの時間を何につかうか、誰といるかがすべてだと思う。

誰と過ごしたいか、時間を何に使うか、やりたいことが見えてきた私は、なんだかとてもわくわくしている。サクちゃんnoteのおかげ。

春が来た!

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