キルヒェ本短編_001

原稿用漫画描いたよメモ。

趣味の同人誌(自分のゲームプレイ記録まとめみたいなもの)をたまに作るんですけど、その内容は漫画で描いてることが多いです。

昔は漫画描くのに憧れてたな~!漫画家とか~!
いつからかイラストばかり描くようになっていましたけど。
それでも漫画で生き生きとキャラが動いているのを見るのが好きで描いちゃう。

同人誌の原稿を描いているときは、止まらないぜ私のペン!みたいな状態になって凄く楽しいのですが、作り終えてしばらく置くと、あれっ、どういう風に描いてたっけ? みたいになります。特に話のつくりかたとか。

先日リハビリも兼ねて、次の同人誌用に、web公開サンプルもかねた2ページ漫画を描いたので、その創作過程メモをかねたnoteをのこしておきます。

では最初に漫画を貼っておきますね!いつものワーネバ創作です!


お母さんと同じ気持ちで見守る漫画です。


~大体の流れ~
1.前置き
2.プロットをかく。
3.ネームをかく。
4.プロットをかく。そのに。
5.ネームをかく。そのに。
6.下書きをかく。
7.ペン入れ、トーン、ベタ……仕上げる!!!


◆前置き

今描いてる同人誌は、「ワールドネバーランド~エルネア王国の日々~」というスマホでもSwitchでも遊べる箱庭人生シミュレーションの1.5次創作です。ワーネバについては以前書いたnoteからどうぞ。

なんで1.5次創作なのかというと、このゲーム、見てるだけなら淡々と日常生活しているだけなんですが、そのゲーム内で起こった出来事をもとに妄想や想像で味付けをするのがワーネバ創作の主流です。

たとえば、

プレイヤーが操作するキャラ(PC)が、友だちのNPCのBさんと仲良くしていたとします。
そのNPCとは別に、PCには大好きな長いこと片思いしてる、同じく友だちのNPCのAさんがいました。
その日は朝からBさんに用事があったので、Bさんにかかりっきりになっていて、用事が終わったあと、はじめてAさんに会いに行きました。
いつもは笑顔で迎えてくれるAさん、その時ばかりは、とても冷たい態度でした。普段ならOKしてくれることが、その日に限っては何度言っても断られます!!
「こ、これはもしかして…?!」

とか、そういうところから妄想が始まります。
私は少女漫画脳なので、これだと、「もしかしてやきもち?!!」とかになりますし。ステータスの状態を見たりしながら、何かいやなこと(試合に負けたとか)があったのかな…とか別の方向からみられるかもしれないし…。

ゲーム中で起こった出来事を元に創作にする。
ここが二次ではなくて1.5次なのかなぁと。

(この表現はひそかにファンなネバラーさん(ワーネバラー)がそう表現なさっていて、膝を打ったことがあり、以来私も使用させていただいています。その時からずいぶん時間が経過しているので、上に並べたことは私の今の解釈です。)

そんなわけで、実際にプレイしたことに基づいて、整理と味付けと妄想を加えたものが、私の1.5次ワーネバ創作になります。
プレイから時間もリアル3年近くとずいぶんたって自分の中で消化熟成が進んできたため、二次に近くなってきましたが。

前置きが長くなりましたが、今描いている同人誌はシリーズもので、自分のなかのエルネアのPCの歴史をまとめたものになり、現在は移住してきた初代PC、その息子の2代目PCキルヒェの話になります。

去年に100ページ越えでキルヒェの子ども時代を描いた本を出し、次は成人前後から描けるところまでに、なる予定です。(↓のリンクが子ども時代の本です。もしご興味ありましたら)


物心ついてすぐ父親を亡くしたキルヒェには幼馴染の女の子ペネロペちゃんがいまして、彼女も父親を亡くしています。彼女の父親とは浅からぬ縁でして、その辺りは既に描いた本の中に収録しております。

そのペネロペちゃんですが、これがもうツンデレでして、かわいいんですよ…。ゲーム内でもほんとツンツンしてて、たまにデレるんです……

(こちらは3年前に描いた絵)

そんな彼女との話が今後メインになってくるので、彼女との小話を描きたい~!でも一度にたくさんのページを描くのは無理~!!!漫画描くのは久しぶりだし出来るかなー?!!そのまま勘で進んでもいいけど今はちゃんと手順踏んだ方がよくなーい?!!となったので、手持ちの漫画の描き方関係の本を手にとりました。困った時は本に頼る癖があります。本大好き。
今回はこちら。

(自分で言うのも恥ずかしいし基本NGワードなんですが、自分はプライドが変に高い割には、天才でもなくセンスもないので、勉強するしかない~!!という感じで本が大好きです…でも普段あまり出さないようにしてます、しかしここは開き直って出していくぞ!!)

まずは手軽に2ページから完成させてみよう、とあったので、やってみました。

◆プロットをかく。

2ページのコマ数が12前後~ということだったので、1から12まで番号を振ってみます。






みたいにノートに並べます。

今回はペネロペちゃんとの話を描きたい&前回の本の続きになるなら、まだ子ども時代かなぁということは漠然と決まっていたので、そのあたりを踏まえつつ、ゲーム上で起こった出来事を思い出しながら、

なんとなく、「今日もまたくるかな?」という言葉が浮かんだので、10番辺りの端っこの方にメモしました。




⑩                    今日もまたくるかな?

「今日もまたくるかな?」ということは待っているということですね。これをかいたことで一気に情景が浮かんできました。
ペネロペちゃんが待っている子ども時代っていったら、キルヒェが毎朝足繁くお弁当を持って通っていたあの頃かなと。
私はキルヒェとして、毎日毎朝お弁当を持って父親を亡くしたばかりの彼女の元に通っていました。
その頃の創作にしようと思いました。

そこで1番~3番に

①「はい、ネロちゃん、お弁当」 差し出す
②「……」「ありがとう」 受け取る
③「あとこれ、おばさんとたべて」「うん」

⑩                    今日もまたくるかな?

と浮かんだまま書き込みます。そしてそのまま思いついたまま書き、書いては消しします。

それがこちら。

字が汚いです!!完全に殴りメモ書きなので許して下さい。
ここまでで

キルヒェがお弁当を持ってくる→ペネロペちゃんがありがとうという→翌日もペネロペちゃんが(寝巻で)そわそわしてるのを、彼女のお母さんにキルヒェが来るから早く着替えなさいと言われて、そんなんじゃないもん!する

というのが大体決まりました。

これをもとにざっとネームを切ってみることにします。


◆ネームをかく。

プロットができた(つもり)なので、その下の空いたスペースに軽くネームをかいてみます。見開き想定で長方形をかいて、半分に分割してうめる……

最初に左を描きました。しかししっくりきてません。
次に右を描きました。描いてるうちに、メモにもあるように「ページ、逆の方がいいのでは?」と気付きます。
逆かーーーとネームで解決できないか模索しようかと思いましたが、頭だけで考えるのも大変なので、もう一度プロットに戻ることにしました。


◆プロットをかく。そのに。

脳内整理を少ししつつ、追加で描こうと試みたネームを1つ。
見えませんが、1コマ目(右上)のところで「そわそわする」と書いてあります。「そわそわ」からスタートしよう。そう思って書きなおしたプロットが下です。

(撮影環境が違うので画像に統一感がなくてすみません)

最初にセリフと行動を書き、そのあと数字を振りました。字が汚い。

そわそわしながら窓の外を見ているペネロペちゃん→お母さんに早く~される→そんなんじゃないもん!→キルヒェがお弁当を持ってくる→ペネロペちゃんがありがとうと伝える

という形にまとまりました。

なんだかいけそうな気がしたので、またネームをかきます。


◆ネームをかく。そのに。

再度ネームです!

画像を貼りますが、書いた順番は左上からZの順番になります。

この辺から演出になってくるんですけど、そもそもセンスがねぇ…という感じなので、視線誘導?などなどをなるべく意識しながら、プロットの番号を1コマだと思って割り振りながら進めていきます。

プロットにはかいていなくても、脳内で、なんとなく映像としては出来てきてるので、そういう部分もざっとメモしていきます………ーー

ざっとすぎてあとから見直してもわからない!!!!
せめて文字だけでも書こう私…

そして描きながら、このコマは1つにまとめられそう、とか省略できそう、とかを考えて、最終的に下のでっかく描いてるコマ割で落ち着きました。

とりあえずなんとか形にできそうな気がした私は、ここで明日の私に任せることにして眠りについたのだ…(¦3[___]


◆下書きをかく。

さてネームもなんとかできたので、下書きにいきまーす!
ここから先はデジタルでスクショも撮っていなかったので文章になります!

使用ソフトはクリスタEXです。ここ4年くらいで主力選手になりました。
前回の同人誌もクリスタで描いたので、そのデータをもとにします。トーンやらレイヤー構成やら…そのまま、です。予めトーン分けしてあるので楽ちんです!

私の下書きまで辿りつく作業手順は

1.文字起こし(セリフをばばばーと入力する!)
2.下書きレイヤーで大体のコマの位置を決める!
3.コマを割る!
4.下書きを描く!

です。

完成原稿から一番最初の下書きと吹き出し+文字を載せただけなのがこちらです。私はいつも見開きを1つにまとめて作業することが多いです。

どこに吹き出しをおいたら読みやすいかと文字の位置を考えたり、ここは大きく見せたい、ここは小さくていい…とコマの大きさを考えたり。
ネームや上のざっくり下書きの時点であったコマで、無駄に感じたものは極力捨てていったりして、全体的に流れを整えます。
それを元に正式なコマ枠を引いて、アタリとって、下書きレイヤーを追加して、更に細かめに下書きを描いて~します。
今回はペン入れと同時に下書きを描いていたりしたので、割とぶっつけで描いています。

下書きレイヤーのみ表示したもの。ぶっつけなのでゴッチャ~してますね。都度レイヤーを重ねてるので濃度も適当ですね。自分がわかればいいのでOK。


◆ペン入れ、トーン、ベタ……仕上げる!!!

サブタイトルが雑ですか?すみません。一気にいきます。

今回は試験的にiPadで下書きからトーンをざっと貼るところまで作業しました。文字起こしとコマ割るところまではパソコンで、iPadで下書きと同時進行ペン入れでした。

これが唯一作業途中に撮ったスクショです。iPadだとなかなかスクショ保存しないですね…。

年末にiPad proとペンシルを家族にプレゼントしていただきまして、以来ちょいちょい描いてるのですが、今回原稿用に使ってみて、ペン入れ凄く楽でした。パソコン(液タブ)も楽なんですけど、思うように線が引けるのって便利ですね~。楽しさを感じつつ、表情などにこだわりながら、ざーっとペン入れしてしまいます。

そのあと人物固有色の基本トーンをバーッと色ごとに流し込みます。
上の画像、一見カラーのようですが、トーンレイヤーに色をつけているので、トーン化するとあら不思議!モノクロ原稿になります。

色をつけるのは、塗り漏れや間違いを防いだり、何よりカラー原稿を描いているようで楽しいのでオススメです。

トーンを大体流し終えたところで、作業をパソコンに戻します。

私は ペン入れ→基本トーン→ベタ の順番で作業することが多いです。

ベタまでiPadでやってもよかったのですが、ベタ用にカケアミブラシなどを使ったりしておりまして、一応iPadとパソコンとどちらも同じ環境にしてあるのですが、切り替えたりとかショートカットはパソコンの方が楽なので、戻ってしまいました。(iPadは簡易左手デバイスを使ってるのですが、カラー塗り用特化してある)

それから、背景トーンとかはパソコンの方に入れてあるので、そちらの意味でもパソコンで作業する必要がありました。
これ全部iPadでやれるようにしてもいいんですけど、まだ先かなあ…

ベタ入れた後、背景トーンを貼ったり背景を描いたりして、細かな部分の修正をしてから完成です。一通り確認してから

絵投稿用ツイッターにアップロードしました。2枚だと見開き逆表示みたいになって、私自身もそうですが、2ページめから先に読む率高いと思うので、ちょっとイヤデス。投稿してから思い出しました…。次回からは何か考えよう…。


息子と嫁が可愛い。そんな気持ちで描いた漫画です。シリーズものなので、初めての方にはとっつきにくいのが難点ですけれども。

少しずつページを増やしたりしながら、描きたい話をまとめていきたいなぁと思います。次はどれにしようかな…プレイメモを残していた自分に感謝しながら、またつまみつまみ描いていきます。

また気付きや発見などのメモがあったらnoteにまとめたいです。

以上参考になるかならないかのメモでした!
あとで自分が見たときに参考になればいいのだ!
とりあえずまた本を読んで今の自分に必要なことを勉強だ!新しい本も!読みたい!(目的が逆にならないように注意するんだぞ!(戒め))

お読みいただきありがとうございます!もしサポート頂けるのであれば、そちらは創作活動資金に充てさせて頂きます。