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弔いの花

7月入って何週間目かの話になる。いつだったか覚えていない。

生きる気力がなかった。
前後のことは覚えていないが私はベルトを使い風呂場の手すりにもたれかかり首を吊っていた。意識が次第に薄れていくのを感じた。酸素が脳に送られていないんだってぼんやり思った。
意識が徐々に遠のく中、突然扉が開いた。同居人だった。
同居人は訳あってしばらく家を留守にしており、私はその間に死のうとしていたようだった。

私はショックな事があったりこのような事をしている時は記憶がないので後から思い出すのも話を聞いてからになってしまう。母が心配して兄も心配で花をくれた。家族に花を貰うのは初めてだった。不思議な感じだ。

それから3週間ほど家にこもりこうして日記を書いている。
未遂した事はあまり人に話していない。

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