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「怒りは怒りをきたす」

まず、事件の被害にあわれた方々、ゆっくり休んでください。

タイトルは去年公開されたマーティン・マクドナー監督の『スリービルボード』から引用しました。私はこの言葉を映画で初めて聞いたときにハッとした。

京都アニメーションが放火されてから二週間ほどが経とうとしています。多くの人があの事件から「なにか学ぶことはないのか、できることはないのか」そして「無敵の人というのはどうしたら防ぐことができるのか」という事について議論をしているのを見てきた。そして私自身も、「今、何をするべきなのか」という問題がずっと頭の中にある。

私自身、今は病気で体力もなくせめて京アニさんに募金も…と思うけれどそれすらできない状態で、元気になったら絶対に少ない額でも募金したいとは考えている。

「考えることを投げ出さない」「わからない事をわからないままにしない」というのは私が幼い頃からやってきた訓練のようなもの。犯人の動機やなぜこんな事件が起こってしまったのか、それをずっと考えて考えて、いつでも私と似たような考えを持つ人や、意見を言えるときに言えたらいいなって思う。「辛いならそらしてもいい」、そのことが苦手です。

 事件が起こった最初の日は私は『怒って』いました。いろんな人も怒っているのがわかりました。怒って怒って、怒り疲れた私たちはどこへ向かうのだろうか、そして映画の「怒りは怒りをきたす」という言葉が頭に浮かんだ。私たちは怒って、それをバネにこの悲しみをこえられるのだろうかと考えた。 

『怒り』という感情はときに醜い。悲しみを忘れないために怒るのは、なんだか違う気がする。私たちは京都アニメーションが作ってくれた作品を大事に抱えて、思い出を忘れずこのような事件がもうおこらない事を『祈る』しかない。愛は祈りだから、そして『考える事』をやめない。そういう事を私は大事にして生きていきたい。

 

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