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心から震えたあの瞬間に

美術館が好きだ。
ソーシャルメディアの沼で生きる僕らは
純粋な心を失い、沈黙のメッセージを受けとる
ことすら忘れている。
生や死のメッセージを放つ作品の前で
ナルシスティクなポーズ、作った表情で立つ君
との間にある、相反するコンテクストは
磁石のマイナス極同士を永遠とくっ付け合う
ように生ぬるい空間へと変わっていく。
ディスプレイ一枚を隔てながらでしか
世界が見えなくなった僕らと
生身の身体から解き放つ強烈なメッセージ。
想像を、意味を、コンテクストを、
考えることをなくし、
いいねを求める続けた先に
僕らに残るものは何だろうか。

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