いつぶりかっていうJCS、観てきました！ もう観て無さすぎて、渇きすぎて、歌詞とかちょっと忘れてるくらいで自分でもびっくりするくらいほんとに新鮮な気持ちで観劇できました。新鮮だったのはキャストが新キャスト祭りだったことと、会場が自由劇場ではなく「カルッツかわさき」という全国公演の会場だったことも無関係ではないと思います。

カルッツかわさき、去年10月にオープンしたばかりの大型ホールで、地元の人にしかわからないでしょうけど、川崎市体育館と川崎市教育文化会館（「産文」ね（笑））のホール機能をもつ新しい施設とのこと。開演前にSGさんと「じゃあ産文はどうなるんだろ、、取り壊しなのかな？」って話してましたが調べたらなんと2018年3月31日で閉館だそうです～。私は一昨年井上陽水聞いたのが最後になるなー・・・。

で、カルッツかわさきのホールは3階席まであって、なんと約2000席・・。帝劇とおなじくらいじゃん、、、。いつも500席くらいの自由劇場でこの作品を見ている私は「どんなだろ、こんなおっきいところでやるジーザスってどんなだろ！」って期待とも不安ともつかぬ思いでした。でも、たくさんのお客さんと共有するジーザス、っていうのはちょっと嬉しい感じだったかな。まあ、ていうか、私が初めてなだけで、これまで何度もやっている全国公演ではこういう大きい箱でもたくさん公演してるんですもんね・・。

観劇してみて、まああの自由劇場の時みたいに舞台の空気と客席の空気がまじりあって否が応でも呑まれる濃密さ、、みたいなのはないのですが、大きな客席にぎっしりの観客の意識がぎゅーーーーっと舞台の間口に集約されて、集中して固唾をのんでステージの上で繰り広げられる数々の生き様を見つめている・・っていう雰囲気はなかなかよかったと思いました。大きい劇場だから損なわれたっていうものはなかった気がします。

あ、今日は「なーぜーしーりーたいっ」のところで音声トラブルで、多分ジーザスのマイクがオフだっただけなんですが、生声で「なーぜーしーりーたいっ」って歌ってたのはさすがにあのサイズの会場では声ちっさ！ってなりましたけど、それはアクシデントなので仕方なし。でも音響さんのリカバリーも迅速で落ち着いてて、「思い煩うな」のあとすぐにマイクがオンになって、そこからゆっくりボリュームを上げていってたので、声ちっさ、から、でか！ってならなくてゆるくクレッシェンドで大きくしてっていました。

観劇直前にキャストチェックしたという師匠が「！！！」とだけ送ってきて、！をあまり使わない師匠が3つも使っててさらに他に一言もなくそれだけ、というのが事件を予感させるに十分でしたが（笑）、いざ自分でも見に行ったらアップせずにはおれない新キャスト祭り！！稽古画像とかで新キャストが入ってきているのはわかっていたのですが、その認識を上回る新キャストフェスティバル。でも、高井さんカヤパや、村ピラトのベテランが入っているのでそこが気持ちのよりどころになるのかなーと思って観たのですが、いや、、いざ観てみたらちらほらいらっしゃるベテランの方々のほうが浮いてる感じで、これならいっそ全部若いキャストで突っ走ってほしい！と思いましたよー。芝さんは大丈夫かな、浮いてないかな。。。

観劇後に別席でご観劇だったKさんが「玉石混淆...でしたね」とメールを下さって、もーKさん、コメントがおっとっなっ！(≧∀≦;)カッコイイ！なんですが、ほんとそうだなーと思いました。でもその混ざり具合がきちんと形になっている気がして、少なくともここ最近の公演のちょっとどっちつかずなI love you（I love youいらない）よりは、私結構好きかもって思いました。日曜に越谷で観てきた師匠が「今は気持ちがジーザス一色です！」とまで言っていて、全国旅行脚の準備をしているので何事かと思いましたが、観劇してみて、「気持ちわかりますーー！」ってなりました。ここまで渇かされたってのもありますが、それだけじゃなくて、また観たい！と思わせてくれる舞台だったことは間違いないです～。

清水ジーザス

キャスト表みながらこの人シェフ・ルイだった人だよね？！という記憶が急に呼び起こされてきました。（と、ここでつけっぱなしのNHKのCheck11で「キャッツの俳優たちがネットで確定申告」というニュースがながれ、雌猫3匹に囲まれた田邊さんがオンエア）ノートルダムのフィーバスも観ているんだけどあまり覚えてない・・。そんな清水さんのジーザス、、どんななんだか皆目見当もつかないまっさらな気持ちでした。冒頭舞台に現れた清水ジーザスはちびまるこちゃんに出てくる「前田さん」に似ていた・・（どういう第一印象だ）。7日前とは思えないお肌つやつや瞳キラキラジーザス。発声はひとことひとことがすごく丁寧で、バズーカーすればいいってもんじゃないっていうのを思い出させてくれるジーザスでした。ゲッセマネ、めちゃ目がうるうるしてて好きだった（笑）。ロングトーンはあと3小節くらい足りなかったような気がしたけど、なんだろうな、たぶん清水さん自身がすごく納得してあの長さにしているっていう感じで、聞いているこちらもアリだと思えました。まーとにかく清水ジーザスのゲッセマネはその表情ですね。青年ジーザスの若々しい葛藤が決意に変わっていくのがすごくよかった。ユダに対しても攻撃的じゃないのがいいね、久々ホッとしました。最後の晩餐でつっぷしたユダをずっとずっと静かに見つめていました。目をそらさずに見つめていました（涙）。

今シーズンの神永さんがどんなかわからないけど、これまでとまた違う雰囲気のジーザスなので、おもしろいんじゃないかなーと思います。まだまだこれからだと思うのはそうなので全国公演終盤でどうなっているのか観てみたいです！！

佐久間ユダ

待っていたような、ほんとに待っているのは違うユダのような（←あきらめが悪い）、の、新ユダです！！あのね、端的に言うとスンラユダ系のユダでした。スンラユダからすべての汁を取り除いて若くすると佐久間ユダになります。それもあって久々「最後の晩餐」と「ユダの自殺」でめっちゃ泣いてしまった。。。やっぱりこういうユダが私に刺さってくるんですよね・・。わかってはいたけどね。低音が聞こえづらいのと、音程は合ってるけど曲にほんのマイクロミリメートル遅くて苦しく聞こえるときがあってそこはこれからかな。今更だけど、ユダの曲、難しいですよね・・。「彼らの心は」～「今宵安らか」までのマリアをにらみつけてるのが嬉しかった（笑）。久しぶりにみたから、こういうユダ。清水ジーザスと相性いいと思います、きっと。今シーズンの神永さんがどんなかわからないけど（再）、神永ジーザスだと冷たくあしらわれて終わる気がする、、。

「わたしはわからない どうしてあげたらいいのか」～「生きていられるか」が、こんなシーンあったけ？・・・あった、ありました、遠い昔に観ました、確かにそうでした、、という新鮮さでした。もうこういうトーンのこのシーンを見たのがほんとうにずいぶん久しぶりすぎてそれだけで感無量。冒頭のプレむち打ち～ゴロゴロまで、すべてが懐かしくて新鮮な佐久間ユダでした。

谷原マリア

歌、よかったんだけど、谷原さんならもっと行ける気がする。すごい表情豊かで、海千山千にみえたかと思うと恋する乙女のキラキラの目になったり聖母のような慈しみを見せたり・・。谷原さんのマグダラ像がかたまっていない、、とも見えなくもないけど、それでも何か説得力があるんですよね、、。新キャスト全員そうなんですが、まだまだ玉じゃなくて石なところもあるんだけど、説得力があるんですよ、なんか。本人たちの中で「この役をこう生きたい！」っていう確固たるものがある感じで、観ている私もそれを感じられるから任せられるっていうか・・。

大森シモン

んーーー大森さんはちょっとまだまだだね。「とこーしえのえいこーとーちかーらをえたーのですー」がもうずっとずっとずっと同じで途中で飽きました（コラ）。

高井カヤパ

高井さん、久々だったけど調子そんなによくなさそうだった。。カヤパ様が低音響かせないで誰が響かせるのか？！大好きな「ジーザスは死ね」がこんなに迫力なかったの久しぶりかも。残念。悪くなかったんだけど、良くもなかったなー。横浜で会った怪人はとっても良かったんだけど・・。

村ピラト

村さんもう曲についていくのに必死でいっぱいいっぱいじゃないの・・え、違うのかな、あれはピラトの心情なの？お芝居なの？むち打ちのカウント、なんですかあれは。子供とお風呂入ってんじゃないんですよ・・。ピラトはもう一人、山田充人さんという人がキャスティングされていますがもうこの人がどんなもんなのか見たくて仕方ないです。

北澤ヘロデ

美しさが増していました。余裕もあって前に比べたらヘロデっぽかった。けど、やっぱりあんまりおもしろくないんですよね・・(^_^;　でも北澤さんでこれだったらよしつぐヘロデはどうなってしまうのか、、と安易によしつぐヘロデを見たがった自分を戒めるに至りました。よしつぐさん、アンナスにもキャスティングされてて、アンナスはちょっと想像できるんですよね。でも冷静に考えたらよしつぐヘロデって大丈夫かな、、（失礼な）。やっぱりどうして、怖いもの見たさのシモーヌヘロデ、見たくなっちゃうんだよね・・。

ざっと簡単に新キャスト所感まで。
とりあえずまたみたーーーーい！(≧∀≦)