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友人レポ オペラ座の怪人 2017/3/26 マチネ

JCSじゃない演目の友人Sさんレポもあげちゃうよ!
先に断っておくけど一幕のみです。でも一幕だけとは思えないほどの長さ! これを堪能できる我々人類は幸せです!

素敵な舞台だった、てん、てん、てん(←作品違い)。前回の海劇場での観劇から約四年ぶりの「オペラ座の怪人」。しばらく海外版の映像やCDにも触れてなかったので、久しぶりにそしていきなりに全身に「オペラ座の怪人」を浴びました。楽曲はそれぞれが素晴らしい旋律を持った名曲揃い、モーツァルトのオペラを思わせる圧巻の五重奏、劇中劇の楽しさ、豪華な衣装やセット、胸をかき乱される狂おし切ない物語、細部まで凝った場面転換の工夫、、もー愛すべきポイントをあげたらきりが無いな!(≧ 艸 ≦;) とゆうそんな作品だったことを再体験しながら思い出しました。

そしてその四年前の公演千秋楽で私をしびれさせた高井ファントムに再び出会い、再びこうもしびれさせられようとは誰が予想できたであろうか、いやできまい。観劇前に「佐野ファントムが見たかったな〜なんとなくだけど〜あはは」のような事を言っていた自分の目を高速往復ビンタで覚まさせてやりたい。なんとなくそんなこと言ってる場合ではない舞台がこのあと待っているとはつゆ知らない開演前の傲慢な私、、。最後には嗚咽が漏れそうなくらい泣かされるとも知らない、おーろかものわ・らわせるわ〜♪な私、、。

充実した観劇体験に打ちのめされてもはやライフがゼロなのでとりあえず一眠りしてきます。

つづく♡かもしれないし、つづかないかもしれません。

・・・・・・・・・・

観劇からalmost一週間経ってしまいましたが、興奮まったく冷めやらぬで会社でオペラ座の楽曲の鼻歌が止まりません(笑)。仕事の合間に紅茶を入れに行ったお茶室で私の鼻歌を聞いた先輩が「あっ!横浜で始まったんだ?!チケット取らなきゃー!」って言っていました。トイレに行く道すがらMOTNを歌っていたらすれ違い様に「あっ!それなんだっけ?!何の歌だっけ?!」と立ち止まってくれた見知らぬお兄さんもいました。私の鼻歌であぶりだされてくるオペラ座の怪人ファンの方々・・。あー、どうにかして「ミュージカル好きです」「オペラ座の怪人好きです」っていうのが黙って外からわからないものかと思います。。。横浜公演は3/25~8/13の公演予定で神奈川芸術劇場(KAAT=カート)でやっています。みなさんぜひー(←四季の人ではありません)。

KAATは高さをたっぷり持たせた3階まで客席があり、舞台の間口が上下左右にとっても広いのもあって、井上陽水風に言うとスペーシーな印象のホールです。個人的には座席の朱色にちかい明るい赤の布張りの色が好き!今回結構前だったのですが、座ってみるとオペラ座のプロセニアムアーチはかなり見上げる感じでした。額縁も全部視界に入れられる私好みの目線になるには一階席だと真ん中くらいがいいのかなー・・・でもそうすると俳優さんからは遠くなるし、なかなか難しいですね。そういや私、劇団四季の四季専用劇場ではない劇場でオペラ座の怪人を見るのは初めてだったかもです。。。。

時間が経ってしまいましたが、簡単にメモ。

■開演

開演前、緞帳はおりてなくて舞台の上が見えている状態。舞台のはじに灯ったランプにぼんやり照らされて出番を待っているなにやらほこりっぽいモノトーンの世界。そしてそんな舞台と客席の間にはオーケストラピットォォォォ!生オケーー(≧∀≦)ノ 嬉しいですね!嬉しいですね!

Aの音が鳴り、客電が落ち、いったん舞台の上のぼんやりしたスタンドの明かりだけに。シーンと静まり返った客席の視線が唯一のその明かりに集中・・・というタイミングでその明かりもふっっつり・・と消えて束の間漆黒の闇に包まれる劇場。ちょっとミステリアスなこの導入がとても好き。オペラ座がはーじーまーるーーーー!!て感じするする! (*´艸`*)

■オークション

かつてオペラ座で行われた公演の備品がオークションにかかっています。陰気なモノトーンの乾いた場面の中、オークショナーがちょっとハキハキしているので気になって双眼鏡で見たら変なアイメイクの深見さんでした(たぶん・・・)。台詞聞きやすかった。どうでもいいですがこのオークションのシーンが全部入ったCDってないんでしょうか。たいてい師匠が大好きな「オ~ルゴ~ル、これだ~♪」くらいからしか入ってないようなので残念ですー。観劇前に師匠、Kさん、Eさん、私でVVのランチバッフェに行ったのですが師匠はずっと「オ~ルゴ~ル、これだ~♪」って言ってました。しまいには「ハ~ンバ~グ、これだ~♪」とか言ってました(超余談)。

665番になってもさほど表情を変えない神永ラウル。オルゴールが目の前に来ても落ち着いてます。そして、お待ちかねの「ちょっと灯りをつければ、昔の亡霊も逃げ出すことでしょう~!!」からのいつ見ても見事な舞台転換。モノトーンの覆いが外されてゴールドのプロセニアムアーチが現れる瞬間大好きーーー♡

そして舞台に何重にもなっている幕が手前から一枚ずつバトンでひきあげられていくごとにどんどん時代を遡って四半世紀前のオペラ座へ・・・っていうこの転換も大好きー!でもメインテーマを奏でるオケの音が今一つ小さい気がして「もっとバーン!って聞きたいー!」って思いました。通常は天使の彫刻があるアーチ中央部分がスペースになっていてそこにシャンデリアが収まる形です。なるほど、これが横浜バージョン。天使のところでめそめそする怪人が好きですが、今回はどこでめそめそするのか楽しみです。

ちなみにこの日は雨で、KAATの入り口にある鍵付きの傘たてを利用したのですが、鍵番号が3ケタだったので666番がないかと探そうとしましたが付近は100番台だったのであきらめました。でも考えてみれば666番は不吉な番号なのでそんなところに傘を預けなくて正解だったかもです・・。不吉と言えば、二幕最初のマスカレードの冒頭、アンドレさんとフィルマンさんが暗闇で手探りしているバックで「ドン・・・・ドン・・・・ドン・・・・」とピアノが低音で鳴っていますがあれが合計13回という説があるのですが真偽のほどはいかに。。私はアンドレさんのガイコツの衣装をみるのに忙しくて数えたことはありません(ないんかーい)。

■ハンニバル

開演前のランチ中、「ハンニバルのリハの場面でピアンジが象に乗る瞬間をなかなか見れない」と師匠が言っていて、考えたら私もあまり記憶になくて、ってことは「あれじゃないですか、もう象に乗った状態で登場するんですよ、きっと」って言ったら「違うよ!!」と一蹴されました。。。なのでよくピアンジを見ていようと思って、歩いて登場したところは見てたのですが(やっぱり乗って登場じゃなかった、、)、象にはやっぱり気づいたらもう乗ってました・・・。ここはクリスティーヌやメグやマダムジリーを確認したり、カルロッタのドレスを直してるお縫い子さんを見てたり、ダンスのフォーメーションに見とれてたりするのでなかなか細部まで全部見れません!!

何度か見ている永井画家ピアンジ(“画家”いらない)。ちっちゃくてなんかかわいい(笑)。きっちりオペラ歌唱ではないのかもですが、聞き苦しくないテノールで好きですよ。永井さんは顔に愛嬌があってずるいよね(笑)。

河村カルロッタも何度か見ていますが安定してますよね。河村さんのソプラノは私けっこう高音も聞きやすくて歌詞が聞き取れるので好きです。極端なヒステリックキャラに偏らずお芝居でカルロッタの気持がちゃんと見えるところもスキです。映画版とかでは「パリに呼ばれてきたイタリア人オペラ歌手」っていうのを誇張してああいう感じなのかしら・・。あーでもどうなんだろう、そう思うと河村カルロッタはすこしまとまりすぎてておとなしくて面白くないのかしら。。。キャラクターの個性もバランスが大事ですものね、、。そして久しぶりに本物(笑)の「よくある異常なこと、ええもうしょっちゅう!」が聞けました♡(≧∀≦) 

山本クリスティーヌ、初見です。オペラ座のバレエアンサンブルにしてはなんか・・ダンスが固い・・・?もうほんと前屈もほとんどできない私が言うのも申し訳ないけど、スンラさんのタガーを彷彿とさせるダンスじゃないですか、、!夢見る感じは30%くらいかなー(苫田クリス比)。意外と芯はしっかりしてそうなクリス。

象は見逃したけどこの日初めて、立ち位置間違えたメグとクリスが下手から上手へカルロッタの影に隠れながら移動するのを目撃しました。というか、毎回象を見てないくらいこの二人をみているはずなのに、これに今頃気が付くとは何事か、、というツッコミはどうぞお控えください。

増田アンドレ、ハンニバルの稽古を横切って早水マダムジリーににらまれるの巻。早水さん、マダムジリーにはかわいいすぎると思うんですがどうですか?マダムジリーの陰気できりっとしたキャラクターとあの黒づくめの服が、どうしても私の中の早水さんの丸くてぽちゃぽちゃしたイメージと合わなくて、すごい違和感がありましたー。それにマダムジリーは歌がぜんぜんないから早水さんの無駄使いな気もする・・。カルロッタは無理なんでしょうか・・?

Think of me を歌いながら、劇中の稽古場から本番舞台への場面転換。薄暗くした舞台上でクリスティーヌがエリッサの衣装にお着替え。完全に暗くして秘密裡に着替えをするのではなくシルエットでぼんやり見せて、実際(劇中劇の)舞台袖で準備をしている感じになってて好きです。シルエットになっている早水さんが、左手を上げて周りに指示を出すようなジェスチャーをしているのが一瞬なのですが、公演中の舞台袖のざわざわ慌ただしい感じや緊張した雰囲気が感じられるようで印象的でした。

■Think of me

さて山本クリスティーヌ、どんな感じなのかな、、とドキドキしながら聞いていましたがまあまあ良かったかなー。いやね、見た日は「どうぞ~おもいでーをこーのむーねーにー」って聞いたとたん「わーーーー!(≧艸≦;)」ってなりましたよ、そりゃ。4年ぶりですし、クリスティーヌですし、ロイロイですし。でもこうして落ち着いて振り返ってみると危なげはなかったけど、突き抜けてた!という感じではなかったかなーと。まぁそこまで感じられるのってほんとに稀ですもんね。「ブラヴァー!」の声がかかってボックス席を見るとこれまた初見の神永ラウル。なんともいえないヒゲ姿です。。。子爵感ないなー。歌は正確に歌っている、、というのが第一印象。ウエストサイドのトニーを見た時の「正確なんだけど、、ただそれだけ、、、」を思い出させるようで一抹の不安を感じました(そしてその不安はのちに現実のものに・・・)。神永さん、バルコニーで立ち上がった姿をみたらなんだか体がずいぶんがっちりされたような感じがしました。ハンニバルのカーテンコールでは実際の舞台の奥のカーテンのさらに向こうに客席のセットがでてきて一瞬で舞台表がくるっと向こう側に回ったちょっとおもしろい演出。ここもスキ。

■楽屋

メグの「いーつのまーに そーんなに うーまくなーったのー」に少し間を置いて答えるクリスティーヌの表情。なんかしっかり微笑んでいて動じない感じ。ほんとにお月謝払って歌の先生に教わってます、くらいのまっとうな感じ。うーむ。小川メグはちょっとマダムジリーには反抗期っぽいですがクリスのことはすごく好きで心配もしているのが伝わってきます。でもメグってクリスティーヌのことを友達として好きとか心配とかっていうのがあるんだろうとは思うけど、根本にはもっと好奇心みたいなものが強くある子で、だから「ねえねえ、エンジェル・オブ・ミュージックってだれなの?」とかたぶん周りの人が直接クリスティーヌに聞かないようなことを聞いたりしてるのかなーなんて思います。オペラ座で何が起こっているのかとか気になって、マダムジリーにくっついて支配人のオフィスまで行っちゃうし、二幕では怪人探索にも加わろうとするし、最後は怪人の椅子に近づいてあのラストシーン、、、。恵子さんや美紀ちゃんが観劇後にメグは怪人のことがちょっと好き、、っていうのを感じた、、と言っていたけど、私は「好き」までかどうかわからないけど、メグは怪人に興味はあるのだなーとは思います(ここはLove never diesにつながりそうではある・・)。

「子供のころのあたしたちじゃないのよ」がなんだか情感たっぷりすぎてめちゃ意味深に聞こえる山本クリス。山本さんはなんか危ういところや不思議ちゃんぽいところがあんまりないですね。ちゃんとした大人の女性って感じのクリスティーヌです。

■高井ファントム登場

神永ラウルの「エンジェル?!」はよかった。

そしてこの日の高井ファントムがどれくらい良いかをまだ知る由もない私は「きゃーん怪人登場!」と思うのが4割で、あとの6割は「滑舌、、どうかな、滑舌!」。だって今回はオペラ座初見の美女二人にご一緒頂いているんだよー!高井さん、ちょっとひとつ素敵な怪人をお願いしますよ、調子のいい時のやつ!ぜひ!(≧人≦;)な気分(コラ)。でも間もなくどうやら心配御無用らしいことが分かってきてそれ以上余計なことを考える暇もなく、鏡の中に入って行った山本クリスと同じ速度で高井ファントムに魅せられていきました!「いとしいひーとよー こよーいはー!」て、ひゃー高井さんいい声~♡

クリスティーヌがファントムに導かれて地下に移動していくところ、舞台奥のレーリングが上り坂やら下り坂やらまさかになって(まさかちゃう)、そこを2人が通っていきながら途中クリスが地上方面を振り向いて手を伸ばして戻りたいようなそぶりをみせる、、というのが何度かあり、それがなんかちょっと段取り臭くてもうちょっとなんとかならなものかと思う。。。形式美かな?

基本優しく山本クリスをエスコートする高井怪人ですが、クリスが抗うとちょっと強引に引き寄せます。いいです( *´艸`*)ただの音楽の先生ではありません。

そして蝋燭や燭台はKさんの言うとおり床からせり上がるパターンでしたね♡きれいだった~。これ怪人が自分で発明したんですよね?きっといつかクリスティーヌとここを通ってさ、で、彼女「きゃー素敵!」とか言ってさ!とか想像してニヤニヤしながら作ったんだろうなー( *´艸`*) ボートは中央奥から出てきて寄り道なしでまっすぐ上手に消えていきました。専用劇場と同じ動き?

FOTO~MOTNは個人的にはもっともっとエッチなほうが好きです~。究極の音楽によって二人が身も心もつながっていく、、、というもっとこう高いところでの官能のやりとりが見たいの!(大丈夫か私、、)山本クリスは彼女が許すところまでしか甘美なる世界を近づけさせない感じがして、もっともっと自分ではどうしょうもないようなout of control な状態で、どんどんファントムの世界に包み込まれて「自分でも知らない自分」みたいなものがどこからかあふれ出てきちゃってこぼれちゃってもうどうしよう!っていう感じが見たいです。クリスティーヌはここでどれだけの体験をするかで、一幕終わりの屋上の場面での「・・・あのこーえはすべてをつーつみ・・・」に繋がってくるからもっともっとひたひたにファントムの音楽に浸って昇華してほしいー。FOTOの最後、クリスティーヌの歌声がオクターブづつ上がって行くところはもう山本さんいっぱいいっぱいだったかなー。高井怪人は絶好調で、ピアノの前でペタペタに固まった髪を撫でつけるセクシーファントムっぷりをみせたかと思うと、柵の前で「君は私のもの~」と通せんぼしてかわいいわがままファントム。たまらない~(≧∀≦)♡ そして相変わらず美しい所作の美しい高井ファントム。手首をきかせて帽子をシュッと袖に投げればきれいな直線で飛んでいくし、マントを一振りすればきれいな弧を描いて夜そのものみたいに大きく広がって、もうそのマントの下に超高速で滑り込みたい!しのまっしぐら!(←4年前にもおなじこと言ってたような、、)

いつも思うけどあの花嫁人形はクリスティーヌじゃなくても気絶するよね。100歩譲って内緒で作っててもいいけど、好きな子に見せちゃダメです、、。

マスクオフのあとの山本クリスはこれまたけっこうしっかりしています。怖がって顔を伏せてるのは最初だけで、あとはじっとファントムの言葉に耳を傾けていて、長い道のりをほふく前進しながら近づいてくるファントムのこと静かに見つめてました。彼の中の孤独に気がついたね。。。ここの山本クリスの表情は好きだった。

開演前のランチで、ファントムを「超人的な人」として見るか、もっとファンタジックに「何かはわからないけど人ではないかもしれない存在」として見るのかという話がありました。2004年のジェラルド・バトラーが怪人をやった映画とかは怪人は限りなく人っぽくて、でも四季版はもちょっと幻想的とゆうか人知を超えた能力をもっているなにか人ではないかもしれない存在、、という見方もできるようになっています。

私は自分の中で程よく(都合よく?)両方をブレンドしてファントムを見ています。怪人に共感して胸が張り裂けそうなときは怪人を人っぽく見ているし、一緒に暮らして私が幸せにする!とも思うし、人として美しいものに激しく憧れる気持ちを彼が持っていると思うととても切ないです。でもミッキーなみに瞬間移動するところとか、いろいろおいたをするときなどはそういう能力を持っているとしてもいいなと思って見ています。「人だったら変じゃん、そういうことできるの」とかそういうのは私にとってはノイズでしかないし、別にそこを白黒つけなくてもよいのでいいとこ取りです。

でもちょっとファンタジックな存在っていうのがあるとクリスティーヌの「夢見がち」が引き立って、そこから大人の女性に成長する・・・という、ただの三角関係どうなりますかな物語じゃなくなるような気がしてそういう意味でも怪人を人に寄せすぎないほうが好きかなー。。。あの映画で、ラウルと決闘してやりこめられちゃうとか言語道断だと思います。

■悪ふざけだわ~♪

舞台裏でブケーがバレリーナに「隙をみせるなよーぉ」と言いながら”手を顔の高さにあげて”のレクチャーをしてます。ブケーはどういうつもりなのでしょうか。怪人なんていないと思ってるのか、それとも逆にたまに屋根裏やら大道具の隙間でちらっと挨拶を交わす仲だから怖くないのか、どういうつもりなんだあの軽口は。案の定マダムジリーにたしなめられる。早水さんの「地獄の手がせまるー」が怖いです。肩からまっすぐにぴしーーーっと伸ばした人差し指でブケーを差して、指先からビームでも出そうです。

■支配人のオフィス

ひょー、高井さんの帽子さばきに負けず劣らずで綺麗に袖に飛んでいくフィルマンさんの新聞!気持ちいい(笑)。

ここ、増田さんムシューアンドレと平良さんムシューフィルマンとってもよかった!テンポもいいし声量も二人とも同じくらいでバランスよくて息もぴったり。曲のテンポは速いのに歌詞の字余りもあるし拍子も変で難しい曲だけど、支配人たちのおしゃべりのやり取りの軽快さは表現してほしいこの歌、増田さん平良さんのコンビはこれまで何度も見ていますが、今回はほんとに素敵でした。ちょっとおかしみがあって芸術が好きなアンドレさん=増田さん、と、強面のビジネスマンのフィルマンさん=平良さん、の感じもなんか雰囲気合ってる気がします。

そしてここにラウル、カルロッタ、ピアンジが加わって歌い出しても、音量バランスやテンポに乱れ無し。そしてメグとマダムジリーも参加~プリマドンナまで、気持ちいバランスが続いて崩れない!すてきだったー!あ、レポ冒頭で「5重奏」って書いちゃいましたが「7重奏」でしたね!

ここ、手紙を読みながら7人が舞台を歩き回る段取りや、歌も役どうしが歌い合っている会話チームの人達と、ひとりでつぶやいてる独り言チームの人達とがいて、いつももっと良く見たい聞きたいと思うのにあっという間に過ぎて行く~。歌詞がそれぞれとっても面白いけどやっぱり舞台では全部は拾えないのだなー・・・自分の聴力の限界を思い知る・・。ひとりひとり分離してゆっくり見て聞いてみたいー。アンドレさんの「出てきた!」と、ピアンジの「なだめーろ!」が好きです(笑)。

ラウル以外のメンズがよってたかってカルロッタをなだめると、分かりやすく表情を軟化させる河村カルロッタ。わかりやすくて争いごとが嫌いな私はほっとしますが、でも物語的にはもっとカルロッタには毒があったほうがおもしろいのかもしれませんね~。

終演後Mちゃんが「ファントムってすごい筆まめだよね!」と言ってたのを思い出してニヤニヤしています。確かに!カルロッタにまで手紙かいてるんだもんね(笑)。

■イル・ムート

フィガロの結婚を彷彿とさせる劇中劇です。ここの歌も鼻歌頻度高めです(笑)。途中でファントムがアーチの上にちらっと出てきて「何?かえるだって?」とか「気をつけろ!このまま歌わせておくとシャンデリアが落ちてくるぞ!」とか言ってマントを翻したりしてますが、今回の席位置からは顔をほぼ真上方向に向けてやっとちらっと見えるかんじでした~。ちなみにこの怪人の捨て台詞の直後が例の「ノン・ポッソ・ピュウ!もう歌えない~」というカルロッタのセリフです♡(例の?)。

■屋上

屋上のセットって前からあんな感じでしたっけ?4年ぶりで忘れちゃいました。。屋上から見る街並みとかはわかるんですが、舞台両袖付近のもにゃもにゃした仕切りというかオブジェみたいなのはなんですかね・・・。引きだとどんな感じに見えるんでしょ・・。

「あの声・・・・あの声は全てを包み 私の胸の中に ささやきかけてくるわ~♪」のところはもっともっと体は屋上にあるけど、心はすっかりラウルを置いてけぼりにするくらい地下のあのmusic of the night の世界に行ってしまってほしい~@山本クリス。ファントムと彼女だけがわかる繋がりや世界をもっとはっきり感じさせてほしい~。山本クリス、怪人といる時とラウルといる時のブレ幅が小さいから、屋上にきてから馬車を呼んでちょうだいまでもやっぱりしっかり者のクリスティーヌって感じで、相手が存在感の薄い神永ラウルなのでますます守ってもらわなくても大丈夫感があります。。。

そして怪人は、その一部始終を巨人の星の明子姉さんのように電柱の陰からでなく、いつもの舞台上の天使の像の中からでもなく、舞台上の屋上にあるペガサス像からみていました。高井さんの冷静な狂気炸裂。ほんとだよ!Angel of music とか言ってたのにさ、急にさ「殺人鬼!」とかさ・・・と客席で涙の止まらない私。。

毎回最後は怪人がかわいそうな屋上のシーンですが、やっぱり「All I Ask of You」は素晴らしい曲ですね。。

あ、そうそう。でね、この曲の「大変 もう時間だわ」のとこが実はずっと気になっている私なのです。最初はラウルのI love youを聞くと、二幕の怪人の告白を思い出してしまい辛くて辛くて(どうして私がここまで、、w)って思ってたのですが、そのうちこの二つのシーンを並べてみるとどっちも「クリスティーヌ、I love you」とマスカレードがセットになっていることに気がついて。この屋上でのクリスティーヌの「大変 もう時間だわ」と、ラウルの「クリスティーヌ I love you」 、と、二幕最後の最後、怪人の「行ってくれー!お願いだー!」のあとの「・・マスカレード 仮面に隠れ 生きてきた この人生」と、怪人の「クリスティーヌ I love you」。。ここってなんで両方ともマスカレードなのかな??何か意味があるのだろうか、、いやきっとあるに違いない、ないわけがない。。。というのを最近楽しみながら考察中です( *´艸`*)

二幕につづく・・・かもしれないし、つづかないかもしれません。

Focebookより

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