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Leica M3 と ズマロン35 mm f3.5で新宿へ行ってきた

LeicaM3とズマロン35mm f3.5をほぼ同時に買ったので、試写のため新宿へ出向いた。ここなら現地でフィルムを調達できるし、撮り終えたらすぐ現像して確認できる。試写にはまずうってつけだ。

西口ヨドバシ前

1枚目。ちゃんと写った。シャッター幕に穴とかはなさそう。

半分の都庁
コクーンタワー

視差でビルの頭が少し切れてしまった。

M3のファインダーでは35mmの画角が見えないので、外付けファインダーを使う。

使うときはボディのファインダーでピントを合わせ、外付けファインダーで構図を決める。せっかくM型を使っているのに、バルナックライカのような取り回しになってしまう。

ガラス天井

室内なのでf5.6くらいだったはずだが、周辺も緩くならずしっかりと描写されているのがわかる。

フィルムはコダック ウルトラマックス400。ヨドバシでは36枚で2100円だった(2023/4)。ちょうどポイントがあったので買ってしまったが、そうでなければとても買う気にはなれない値段だ。小さなカメラ屋を探すと1700円くらいで売っていることがあるので、私はだいたいそこで買う(それでも十分高いが)。

逆光

撮り始めは曇りだったが、だんだん曇が薄くなって太陽が出てきた。
折角なので強烈なフレア、ゴーストを予想しつつ太陽を入れて撮ってみる。
購入前にズマロンの作例を調べたところでは画面を埋めつくすような勢いでゴーストが出まくっていたので、それよりはマシに思える。個体差による影響がかなりあるのかもしれない。
この他にも何枚か太陽を入れて撮ってみたが、強い光源に向かうとほぼ必ず出てくるので、使い方には気をつけたほうが良さそう。

ツツジと白いビル

歪みを見るために正面からビルを撮ってみる。一見問題無いレベルに見えるけど、どうだろう?

陽に当たるビル
陽に当たる並木
トラック走る

私はこのズマロンの他にはエルマー50mm f3.5しか持っていないのだけど、写真を見るたび、ライカのレンズは草木の描写が素晴らしいと思う。

一枚いちまいの葉っぱの存在が潰れず、かつ克明になり過ぎない。光が当たるところと影になっているところのコントラストもとてもいい。

中央公園

これはちょっと暗すぎた。ウルトラマックスは晴れた日の発色が一番良いと思う(どのフィルムもそうかもしれないが)。

水飲み場

影がクジラみたい。
地面の砂の感じもよく写っていると思う。

噴水広場


都庁


たんぽぽ

首の長いたんぽぽで、みんな小道と反対側を向いていた。
たんぽぽも太陽の方を向くんだっけ?

道とビル

これが最後。
試写なのにシャッタースピードと絞りを記録するのを忘れていた。天気の変化もあったし木陰も日向も歩いたから、だいたいのssで撮ったはず、ということにしておこう。
以下、使ってみた感想。

M3について
ボディの印象:
これまでライカiiifを使っていたので、ちょっと大きくて重いかなと思ったが意外とそんなことはなく、持ちやすいし手に馴染む。重いせいか手ブレが少なくなった気もする。

ファインダー:
みんな言っていることだが、素晴らしい。素通しか?ってくらいキレイ。明るい。二重像のピント合わせもやりやすい。バルナックから乗り換えるとファインダーの見やすさに驚く。

巻き上げレバー:
バルナックのノブに比べると非常に使いやすい。私のは初期型のダブルストロークだから2回巻き上げなくてはいけないけれど、ノブを回すよりはよほど早く巻き上げできる。
買う前に調べたところによると、ダブルストロークの個体はシングルストロークの個体とは違ってとろけるような操作感が味わえる、とあった。
正直これは分からなかった。製造番号100万代のシングルストロークの個体も触ったけど、そんなに違ったかな?という感じ。個体差かもしれない。
それでもわざわざ古いダブルストロークを選んだのは、巻き上げの感触よりファインダー切り替えレバーがついていなくてすっきりしているというのが理由だ。あれってそんなに使うのかな?

シャッターダイヤル:
細かいがシャッターダイヤルをフィルムを巻き上げる前でも巻き上げ後でも回せるのがいい。iiifでは巻き上げたあとにダイヤルを回さないといけないから、巻き上げ前にうっかりダイヤルに触らないように気をつける必要があった。

ズマロン35mm f3.5について
35mmという焦点距離:
今までバルナックライカで50mmだけ使ってきて、35mmの単焦点は初めて買った。
50mmと比べてふた周りほど見える範囲が広いので、文字通り視界が開けた感じがするが、その分適当にカメラを向けるだけでは散漫な写真になりやすい。
スナップで通行人を大きく写すのも難しい(通報されかねない)。
しかし、50mmではちと狭いってところで使うとピタッとはまる。
私の場合は50mmと35mmがあればだいたい事足りそう。

絞り環とピント合わせ:
これもよく言われることだが、鏡胴部に絞り環がついているので、ピントを合わせると絞り環も一緒に回ってしまう。なので絞りを変える作業は毎回、絞り値の書いてある面を探すところから始まる。
また、ピントを無限遠に固定せずに絞り環を回すとヘリコイドも回ってしまい、ピントがズレる。

はっきり言って非常に面倒だ。なので私は最初に露光を見て適当に絞りを決めておき、その後は絞りを変えずにssで調整するようにしている。絞りを変えるときはピント無限遠に固定してから変えると良い。

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