滑り込みでおっさんずラブを見た話

この5日間、僕はひたすらにおっさんずラブに浸かっていた。
めちゃくちゃ本気のダッシュからのスライディングのごとく、土埃を舞いに舞わせまくりながら全力で浸かりに行っていた。

きっかけはネットニュースの「Amazonプライムで1ヶ月以内に見放題配信の回る作品一覧」の1文。
その中に、おっさんずラブはいた。
テレビで放送されていた時の盛り上がりはTwitterを通じてある程度は知っていたが、実際見始めるまでは田中圭と吉田鋼太郎の2人の恋愛の話だと思っていたくらい浅い情報しか知らなかった。
そのレベルの僅かな知識で興味を持った僕はちょうど取り掛かっていた課題のお供に再生ボタンを押した。

それがこの5日間の全ての始まりだった。

めちゃめちゃ良い奴だけどめちゃめちゃ甘えん坊の春田(田中圭)と、普段はクールな最高の上司だけどめちゃめちゃピュアな恋愛しちゃう黒澤(吉田鋼太郎)、エリートで家事全般もできる超有能だけどめちゃめちゃ素直じゃない牧(林遣都)の3人と、その周りの人々が織りなす最ッッッッ高の世界が広がっていた。

全7話を一気に見たかったが、翌日がなんと体育祭だったので泣く泣く3話目でやめ、体育祭終わりに残りの4話を貪るようにかきこんだ。

体育祭中、上がったテンションのまま友達にこの話をした際、「どうせホモの話なんでしょ」なんて爆裂にナンセンスな意見を頂戴したが、それは全くもって見当外れの評価だ!!!とブチ切れてしまった。
もちろん、見始める前に僕にその気持ちが全くなかったわけではない。ただ、このおっさんずラブには男とか女とか関係ない、全ての人間の持てる愛情が生み出す極めて純粋な世界が、視聴者である僕と、劇中を包み込んでいたのだ。
それを見てしまったからには「まあ結局は相談なんだよね〜」なんてヘラヘラ笑ってなんかいられなかったし、普通に大声あげてキレたぞ俺は!!!!!

僕はそんな作品を見つけられたことを心底幸せに思い、すぐに公開中の劇場版のチケットを予約した。
そして今さっき見てきたわけだが……

「おっさんずラブ、最ッッッッッ高〜〜!!!!!」

ってよくあるCMのやつを今なら全力でできる!!!!

なぜならそこには人類の持ちうる全ての愛という感情への肯定があったからだ!!!

もう気づいたら頭から全然ニヤニヤ止まんないし、中盤で既に泣いちゃってるし、最後には感動でぐちゃぐちゃになっていた。
あの瞬間、スクリーン4番にいた観客全員が同じシーンで笑い、喜び、泣いていた。
それはおっさんずラブはその何十人かの感情を繋ぎ、祝福と感動のうねりを生み出す最高の作品である事の証明に他ならないのだ。

こんなことを言うのは恥ずかしいが、おっさんずラブを見てから僕も日常のとあるタイミングで「こんな風に愛されてみてえなあ〜〜〜」なんて思うようになってしまったし、それがこの作品の魅力であり魔力であると思う。
僕は今、自信を持って地球上の全人類にこの作品を勧めたいと思っている。
こんなに人に勧めたくなった作品は初めてだし、そんな作品に出会えて僕は今とても幸せである。

一応ネタバレのないように文章を書いたので、「結局どんな話なのよ?」と思う人もいるかもしれない。
だから皆さんに身近な音楽でこの作品を例え、このnoteを締めくくりたい。

この作品を僕の好きな曲で表すなら……

SMAP 「たいせつ」!!!

星野源 「Family Song」!!!

日向坂46 「JOYFUL LOVE」!!!!

聞いた事ないやつがあったらググって聞け!!!!
そこにおっさんずラブはある!!!

っていうか四の五の言わず見ろ!!!!以上!!!

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