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インド瞑想記(2013)

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2013年、就活もせずにインドへ瞑想の旅に出ました。 そのときにまとめた思索の記録です。
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記事一覧

インド修業から、東大に受かるまで

インド修業から、東大に受かるまで

「気づいたら、"生"を授かり」産み落とされていた。

釈尊が悟りをひらいたとされるインド北東の辺鄙な町の、隅にある静謐な場所で、繰る日も座禅を組み、目を閉じて、瞑想を続ける。

飢渇は3日ほどで止む。

きっと、これまでの22年間でいちばん、自分自身と"対話"ができた、特別な時間。

秒針は東京にいたときよりも、いくぶんゆっくりと時を刻んだ。

たぶん、これまでは自分自身に耳を傾けることさえしてい

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【インド瞑想記⑪】10 DAYS WONDERの終焉

【インド瞑想記⑪】10 DAYS WONDERの終焉

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#⑩にひき続いて...。

いよいよ瞑想も実質的な最終日を迎える。(今日のam10に沈黙"noble silence"が解かれることとなる)

この10日間、全身から朝日を浴びることの気持ちよさを感じながら過ごしてきた。

なんとなく、この施設から外へ一歩を踏み出し、雑踏のなかにスムーズに適応できるか不安がよぎ

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【インド瞑想記⑩】新しい朝― Perfect Equilibrium

【インド瞑想記⑩】新しい朝― Perfect Equilibrium

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#⑨にひき続いて...。

先に紹介した「早起きの常識を覆したら、毎朝5時に起きられるようになったお話」という記事で早起きの定義を

目を覚ますことではなく、両足で立ち上がることだ。

と変えることで、実行性(feasibility)が上がると書いてありました。同意です。

インドにいる間はすんなり起きれても

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【インド瞑想記⑨】宇宙にとっての「宇宙」― "Sky's the limit" is the limit.

【インド瞑想記⑨】宇宙にとっての「宇宙」― "Sky's the limit" is the limit.

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#⑧にひき続いて...。

1週間を越えた。残すところあと3日。

1週間ではなく、10日間というのがこのヴィパッサナーの肝なのかもしれない。

どれほど長い一日も、明けない夜はない。

イェール大医学部で勉強している、というザ・夢を見て目覚める。

朝起き、眠気まなこでふと思う。

今日という自分にとって何気

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【インド瞑想記⑧】単調な日々を淡々と、だけど地に足をつけて

【インド瞑想記⑧】単調な日々を淡々と、だけど地に足をつけて

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#⑦にひき続いて...。

緊張感を持って、サバイバル意識を持って毎日を生きる。

何気ない一日こそ、一瞬一瞬に「生」をねじ込んでいく。常に前のめりに。

射程に強靭な精神、精悍な顔つき、心の中に孤絶した砦を。

独立心と主体性。

どれほど過酷な環境に置かれていても、気持ちの持ちようで自分は常に"自由"であり

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【インド瞑想記⑦】圧倒的な自己修養ー Universe in the Head

【インド瞑想記⑦】圧倒的な自己修養ー Universe in the Head

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#⑥にひき続いて...。

苦痛は消え去り、快感へ変わっていく。陰鬱だった空模様が、晴れ渡っていくかのように。

目覚め、薄陽に包まれた外へ一歩足を踏み出し。吸い込む空気の一吸い目。ちょっとした恍惚感。

このブログのヘッダーに据えているブッダの言葉。

Each morning we are born aga

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【インド瞑想記⑥】得るもの、失うもの(gains and loses)

【インド瞑想記⑥】得るもの、失うもの(gains and loses)

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#⑤にひき続いて...。

いつもは4時に起床するところ、am3に目が覚めた。

割れるような稲妻の轟。こんなに雷を肌に感じたのは、生まれて初めてのことだ。"振動"を体に感じる。

悪い虫の知らせなのか?情報がまったく入らないなかで、北朝鮮の核ミサイルが脳裏によぎる。(というのも、日本を経つ寸前、取りざたされて

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【インド瞑想記⑤】いわゆる「静かな日々の階段」― just continuum

【インド瞑想記⑤】いわゆる「静かな日々の階段」― just continuum

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#④にひき続いて...。

億劫で仕方なかった4時起床。

3日も過ぎると、目覚めが気持ちよくなってきた。

ぼんやりと、まだ開ききらない瞼をこすりながら、窓の外に広がるファジーネーブル色の曙光をみつめる。

ベッドから這い出ると、すぐに顔を水で洗った後、外に出てラジオ体操のようなものをやり、全身に目覚めの号令

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【インド瞑想記④】あまりにも茫漠とした時間のなかで―Disposition of Soul

【インド瞑想記④】あまりにも茫漠とした時間のなかで―Disposition of Soul

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#③にひき続いて...。

旅にでる話をすると、多くの人が、こう聞いてきた。「目的は?」「何を求めてるの?」

きっと腹の内で、"バックパッカー"や"自分探しの旅"といったワードに聞き飽きた嫌悪感というか、独善性を括り付けているのだと思う。

「別に目的なんかなくたっていい。独善的だっていいじゃん」とぼくは思っ

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【インド瞑想記③】パンデモニウムへ(Into Pandemonium)

【インド瞑想記③】パンデモニウムへ(Into Pandemonium)

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#②にひき続いて...。

南京錠はもちろんドーミトリーに泊まる時にも必須だが、列車に乗る時にも重宝する。

南京錠をバックパックにかけ、チェーンでそれを窓に繋いでおけば、強奪されることもなくなる。(基本的にバックパックを枕代わりにしていれば取られる心配はほとんどないと思うが)

Basicsを頭に置いておく。

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【インド瞑想記②】悟性へと続く途

【インド瞑想記②】悟性へと続く途

注釈:本noteは2013年5月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

#①にひき続いて...。

独りで旅をするのは大学1年生の夏にアイスランドへ一ヶ月行ったときぶり。

それ以外の旅はいつも友達と連れ立っていた。

当たり前だけれど、時期もあり日本人の乗客は目に見えて少なかった。

ほとんどがインドの乗客。

3人がけのシートで、自分のみだったため、そのすべてを専有してゆったり

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【インド瞑想記①】思索の旅へ―Cut and Roll Out

【インド瞑想記①】思索の旅へ―Cut and Roll Out

注釈:本noteは2013年4月に書かれたブログに若干の修正・加筆を加えたものです。

箱崎から成田へ向かうリムジンバスの中。

Bon Joviの'Who Says You Can't Go Home'ノリノリに聴きながら、ブログでも書こうかと。

今日からしばらくの間、インドへ行ってきます。

オープンチケットのため、帰国日は未だ確定していません。(おそらく1ヶ月半から2ヶ月くらいかと)

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