スクリーンショット_2017-03-16_12.00.41

音楽、映画、そしてAV--揺らぐ"コンテンツ所有観"の行方

あなたはどうやって音楽を聴いていますか?

「Sportifyめちゃ便利じゃね?」

「俺はApple Music派!」

「え、なにそれ?」

「月額980円って高くない?だったら、TSUTAYAで100円レンタルにするな〜」

「え、え、え。Apple Musicとか聞き放題なんだから、その100円が高くないか!?」

「Apple Musicは解約した瞬間に消えちゃうし、買うなり、レンタルした方が手元に残るよね」

「いや、そもそもコンテンツを所有する時代とか終わってるっしょ!」

揺らぐ"コンテンツ所有観"

ここまでの会話でうかがえるように、現状、個人間で"コンテンツの所有観"に揺らぎというかレイヤーの違いがあるような気がしてなりません。

音楽におけるApple MusicやSportifyに限らず、映像コンテンツもNetflix、Hulu、Amazonプライムのようなサブスクリプション(定額課金)を中心としたオンデマンドサービスが一般化しつつあります。

こんな状況のなか、僕のなかではコンテンツを"所有"するという感覚は完全に消失しました。むしろ積極的に、「要らない」という立場です。

あらゆるコンテンツがデジタル化し、複製されるようになった状況で、コンテンツを私有化(手元に置くくらいのニュアンス)することに意味が見出せないのです。

どうなるアダルト(AV)の未来

今朝読み終えた『AVビジネスの衝撃』という本では、衰退、いや終焉に向かいつつある業界の現状が綴られていました。
その原因は他ならぬ、(違法的な)コンテンツの無料頒布によるものです。探すコストや画質の問題を鑑みて、ストリーミングやDVDで購入するという人もいるかもしれませんが、大半は無料で視聴しているのではないでしょうか。

ではAVの未来はどうなってしまうのか。
ソフトオンデマンド(SOD)創業者で元代表の高橋がなりさんは、女性向けのAVフォーマットを開発するといったことを解決策の一つに挙げられていましたが、同様の情報環境要因で本質的な解決策にはならないでしょう。
有望な解決策としては、やはり中国をはじめとしたアジア圏への輸出です。

それもコンテンツそのもののではなく、女優の進出。中国では猥褻系の取り締まりが厳しいため、現実的にはイベントや握手会が中心になります。日本でも広く知られているように、蒼井そらさんの知名度は凄まじいものがあります。
日本でもっともTwitterのフォロワーが多い有名人は有吉弘行さんの640万人ですが、蒼井さんは数年前から中国版Twitterの微博でゆうに1,000万人を超えています。

音楽業界におけるライブ体験の隆盛と同様に、"イマココ性"にレバレッジをかけたビジネスモデルの確立が、AV業界にとっても当面の確度の高い打ち手ということになるでしょう。

「アダルト×VRとははどうなんだろう?」

といった声も聞こえてきそうです。それを考え始めると、コンテンツ論からプラットフォーム論へと議論がズレてくるので今回はこの辺で一旦締めます。
アダルトVRについては絶賛、掘っている最中ですので、また別の機会に...。

と、ブログを書いていたら搭乗時間になりました。
福岡に行ってきます。

ケニアで無職、ギリギリの生活をしているので、頂いたサポートで本を買わせていただきます。もっとnote書きます。