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「注目している人は?」「落合陽一さん」と答え続けてきた話

職業柄なのか、ばっくりと「注目している人は誰か?本当にすごい人は誰か?」と質問を受けることが多い。

僕は一貫してその度ごとに、落合陽一さんの名前を挙げてきた。

同年代から久々に登場した論客であることは措いて、シンプルに実装と思想がセットになった稀有な人であることが最大の理由と思う。

実装に優れた人、思想に優れた人、一方の極に秀でたプレイヤーは無数にいる。一方で、両面を十全に兼ね備えた人は皆無に等しい。また、「デジタルネイチャー」のような核心的なコンセプトをゼロイチで呈示できることにも、寵児としての凄みが溢れ出てる。

事象やトピックをただ解説するのではなく、思想をアップデートする。

外からみていて悲しいのは、思想や実践の全貌あるいはコンテクストを無視して、知らずして、「胡散臭い」などの一言で唾棄してしまうこと。才能を認め、出る杭を引き揚げられない国は弱い

これは前澤さんの所作にいちいち噛みつき、足を引っ張ろうとする烏合の衆にも同じことがいえる。

どれだけ多忙でも、発信や露出にコミットすること、ツイッターで悪態をつくアカウントに対抗されていることに僕は微かな希望を感じる。『news zero』から『サンデージャポン』にテレビ出演すること、物凄い勢いで本を刊行すること、実装と思想に留まることなく、発信までセットにやりきるのはとてつもない。

つい最近ご自身でnoteの発信を始めたように、文章力も申し分ない。

だけど、僕のようなライター・編集が介入してモノづくりをする意義もある。それは、時間の制約のような理由もありつつ。実践と思想を咀嚼して、パッケージごとに最適化して、橋渡しをすること。

社会に広めなければいけないプレイヤーに編集者としてコミットすること、ここに職業的アイデンティティを覚えることが初めてできた。詳しくはnoteに書いたこともある。

『日本進化論』が発売から3日で7万部突破

本書は昨年の夏に、落合さんと小泉進次郎さんが開催した「平成最後の夏期講習」がベースになっている。

企業がスポンサーにつくでもなく、落合さん、小泉さんが自ら取りまとめ、ディスカッションの参加者の方々もボランタリーであった、発信はパブリックでありながら、運営はプライベートな会だった。

僕は開催前の構想段階に声をかけていただき、夏期講習の内容のメディア発信や書籍化の可否などを相談いただき、何度か小泉さんも交えた会議にも参加させていただいたりもした。

当日はテーブルA〜Fまで、各トピックごとにトップランナーが識者が集合し、各イシューを徹底議論。

その内容をベースに、
各章の構成は①問題の前提、②(夏期講習終了後に、何度か落合さんに取材させていただいた)落合さんによる解説、③議論のまとめ、という作りになっている。

編集担当の多根さん、弊社の小池と悩みつつ考えた作りなので、「分かりやすい」との声をいただけるのは嬉しい限り。

全編を通して豊富なデータやグラフィック・レコーディングも盛り込まれている。普段は政治や政策にそれほど関心のない方にも手にとっていただき、考えるキッカケになれば幸いです。

top image: 『SENSORS』

ケニアで無職、ギリギリの生活をしているので、頂いたサポートで本を買わせていただきます。もっとnote書きます。