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旅行記『ワールドシューマツレポート』を創刊します。

 やっぱり、書くことが好きだ―――。


 アメリカで過ごした一週間の夏休みは、村上春樹の本と一緒に旅をしました。


 中学生で村上春樹に出会い、それ以来、彼の文章に傾倒しました。中学時代が一番本を読んでいたと思います。しかし、大人になるにつれ、だんだん生活が忙しくなり、さらにはスマホやSNSの登場によって、いつの日か、本を読むことをやめてしまいました。


 そんな読書とは無縁の日々を送る中で迎えた、今回の夏休み。行き先は「バーニングマン」というフェス。アメリカ・ネバダ州の砂漠のど真ん中で開催されるため、その会場が電波のない地域だったことから、久々に本を読もうと思いました。出発直前に、東京・六本木のツタヤへ行き、本を選びました。しかしながら、誰の本がいいか、さっぱり分かりません。

 悩んでいたところに、たまたま見覚えのある漢字四文字が目にとまりました。村上春樹。これなら信頼できる。彼の数々の本の中で、タイトルに惹かれた文庫を数冊購入し、僕はアメリカに向かいました。


 行きの飛行機の中で、15年ぶりに、村上春樹の本を開きました。僕が最初に選んだ本は、「ラオスにいったい何があるというんですか?」。彼の書く紀行文を読みながらの、一週間の旅。ページをめくるたびに、その文章が、どこか懐かしく感じつつ、体に足りていなかった栄養が細胞の隅から隅にまで一気に染み渡っていく感覚を味わいました。あの頃の気持ちを思い出したかのように、移動時間は、ずっと本を読んでいたように思います。

▼ニューオリンズからサンフランシスコへの移動中、機内からの景色。



 しかし、文章を読み終わった時の感情は、15年前とは明らかに違うものでした。

「僕もこんな風に、世界を文章で切り取りたい……」

 書きたい。この身の程知らずが!と思われるかもしれません。でも、書きたい。こんな風に、心の底から”やりたいこと”を見つけたのは、久しぶりのことでした。


 そして、そんなことを思った旅の最後に、事件が起きました。サンフランシスコで、10ドルをケチったら死にかけた話(第1話はコチラ)です。


 運命だと、思いました。

 神様が「文章を書きなさい」と言っているとしか、思えませんでした。


 帰りの飛行機で、急いで筆を執りました(もちろん手書きではありませんが)。人生で一番危険な体験をして、思い出すだけで心臓はバクバクする中での執筆だったのですが、不思議なことに、文章を書いている時は、楽しい感情しか湧き上がってきませんでした。もっともっと、書きたい。


 確かに、思い返すと、リーマントラベラーを始めてからというものの、著書と記事の執筆以外で、長文を、特に旅の話を、ゆっくりと書くことはほとんどありませんでした。振り返ってみると、ブログでも紹介していない、書きたい話がたくさん残っています。だったら……書こう!


 というわけで、今までの旅の話、そして、これからの旅の話を、文章にして、今後はnoteでまとめて書いていきたいと思います。

 タイトルは、『ワールドシューマツレポート』です。 

 僕が週末で旅した世界の話を、現地でのハプニングやトラブルも交えながら、ちょっと真面目に、でも笑いも差し込みつつ、読んでくださった皆さまが日本にいながら旅をした気分になれるように書いていきたいと思います。

 先週公開したサンフランシスコ編に続き、早速、明日9/14(金)18:00に第2弾を公開します。第2弾は、ブラジル編(2016年12月)。「世界最悪の年越し」の話です。


 というわけで、これからは、旅はもちろん、「ワールドシューマツレポート」での執筆活動も今まで以上に頑張ります。そして、いつか、旅行記だけをまとめた本を出したいなぁ……。


 それでは皆様、今後とも、応援宜しくお願い致します。ご期待ください!


2018年9月13日
東松 寛文

こんにちは、リーマントラベラーの東松です。サポートいただいたお気持ちは、次の旅行の費用にさせていただきます。現地での新しい発見を、また皆様にお届けできればなぁと思っております!