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「非日常への旅」は誰かにとっての日常【旅が僕らに教えてくれたこと#8】

Kanako(教育関連勤務)

あれ、なんで旅が好きなんだっけ?

よくよく考えると、なんで私は旅が好きなんだっけ?

普段生活している日本は、世界の中でも極めて安全で平和、おまけに、超がつくほど礼儀正しい国民性だし、これ以上求めるものなんてあったっけ?

少し考えてみると、「旅が好きな」2つの理由が思い浮かびました。

1つめは、私たちは本能的に「知らない世界」を覗くのが好きなんじゃないかということ。この本能がなければ、おそらくコロンブスが航海して新たな大陸を見つけるなんてこともなく、今も原住民単位で暮らしていることでしょう(笑)。

もう1つは、「人生の選択肢を増やしたい」という欲求から、旅を欲するんじゃないかということ。

もちろん、ある国を訪れて魅了された結果、海外に移住するケースもありますが、もう少し身近に考えて、例えば「この国のこんな考え方がすごく気に入った!ちょっと取り入れてみよう」というふうに、考えの選択肢が広がることもあります。

また、それとは反対に、旅を通して多種多様な生き方があることを目にした上で、「それでも私はこの人生や仕事を選んだ」という納得感につながることもあります。

仕事、人間関係、生き方、すべてにおいて言えることですが、「これしかない」ってなると四面楚歌状態になりますが、同じ結論だとしても「これがいい」と思って過ごせたら毎日がはるかに楽しくなると思います。

そんな選択肢を与えてくれる旅。やっぱりどうしても好きです。

▼キューバ・ハバナの路地で集う子供たち

子供たち 縦

私たちの非日常は、だれかの日常

「旅」という体験は、旅する側にとっては非日常の体験ですが、逆にその切り取られた光景は「誰かの日常」でもあります。

もちろん、ものごとには表と裏があるので、短期間旅しただけでは、本質的なところまでは分かりません。

だとしても、自分と違う「誰かの日常」を垣間見ることには大きな意味があると思います。

なぜなら、もし「誰かの日常」を知らないまま過ごしていたら、自分の日常すら振り返るチャンスもなく、自分の中のあたりまえが正しいと思い込んでしまうからです。

実際に、私も田舎の古風な家庭で育ったので、大人になった今でも、未だに視野の狭い考えが根っこの部分でぬぐい切れないところもあります。

だからこそ私は、自分の中にはない、一見ぶっ飛んで見える習慣や考え方でも、「拒絶」ではなく「えっ、なになに~?」っていう好奇心を持って見てみるのが好きです。

「非日常を知る」ことで「自分の日常を知る」ことができ、いろんなものを織り交ぜながら、少しづつ新しい日常ができてくる。こんなサイクルにしていけたら、飽きが来ないしおもしろいなって思います。

▼フィジー人は身内のように人懐っこい(大人でも)

フィジー

「現実逃避」推奨説

よく友達との会話の中で「あ~、現実逃避したい」って言葉がでてきます。それに対して、もしかするとある人は「いや、もうそろそろ現実見たほうがいいんじゃない?」って思うかもしれません。

でもよく考えると、「現実逃避」ってただ現実から逃げるだけじゃなくて、「戻ってくる」という前提ありきの話なんじゃないかと思います。もし、「逃避」し続けるんだったらもはやそれは、逃避ではなくその人の「日常」になっちゃいますもんね(笑)。

そういう意味では、「現実逃避したい」っていう人はむしろかなり真面目で、ふだん現実界の中にどっぷりつかって適応している(器用な)人なんじゃないかと思います。

だから、私はそんな人たちの「現実逃避」=「旅」は大いに賛成です。

そして、そんな現実逃避を経験することで、新しいものの見方や幅が広がり、さらに人間として一回り成長していけるのだと思います。

旅というしばしの現実逃避の経験が、気が付くと自分の人間性や行動を少しずつ変えている……。もはや現実逃避と日常は切っても切り離せないものなんだと思います。

▼タイのパンガン島で現実逃避

ヤシの木

旅が教えてくれること

自分が今いるところから少し離れて冒険してみることで見えてくる、自分の日常。

その日常に対して、いつもとちょっと違う角度でとらえてみて、「あ~、やっぱりいいなぁ」と実感するのも良いし、「もっとこうしていこう」と新たなチャレンジするのも良い。どんな気づきがあるかはやってみるまで分からない。

けど、それが旅の不思議な魅力だなって思います。


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