IT未経験で、1か月で応用情報技術者試験に合格した話

 Xを始めてから、初めてコメントで勉強方法を知りたいと言っていただいたのが嬉しかったので、NOTEに勉強方法について書いてみることにしました。
 誰にでも役に立つ情報ではないかもしれませんのでご注意ください。あくまで私の個人的な考えですので、読んでいて不快に思われる方がいれば申し訳ありませんが、読むのを控えていただければと思います。

前提となる情報

 私は30代の男性で、子供が二人います。非IT系の会社で働いており、大学では経済学を専攻していました。
 今回は趣味でPythonの学習を始めたので、学習を何か形に残したくて応用情報技術者試験を受験しました。応用情報技術者試験の受験前に、2週間ほど勉強し、基本情報技術者試験に合格しています。
 選択した午後試験は、経営戦略、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査です。

勉強に使用した学習教材

 本1冊(午後問題の重点対策)とWEBサイト(過去問道場)のみ使用しました。
 午後問題の重点対策は高額であったため、昨年分でも大差はないと判断し、2022年版を中古(1,000円程度)で購入しました。結果合格しているので、最新版との差異はそこまで大きくないと考えていますが、不安な方は最新版を買ったほうが良いと思います。
 特にこの書籍に良い点があるという情報があったわけではなく、インターネットで調べて出てきたうちの一冊を購入しました。有名なものであれば何を使っても問題ないと思います。

学習方法

 私の学習方法について記述します。
 「午後問題の対策について教えてほしい」というコメントもいただきましたが、午前午後ともに、考えて適切な学習方法を実行する、という方法に差異はありませんので、午前午後まとめて解説します。
 適切な学習方法とは、
 (1)試験の概要を正しく把握する。
 (2)適切な期間・時間を設定して学習する。
 (3)適切な方法で問題集を周回し、記憶する。
 これだけです。
 これだけ正しく実行していれば、誰でも応用情報技術者試験に合格することは可能です。ただし、期間が一か月で済むかどうかは人によります。午前問題の勉強時間で差はでにくいですが、午後問題の習得は人によってかける時間がかなり異なると思います。これについては(3)の午後問題についての項目で後述します。
 また、何度受験しても合格しないようであれば、(1)~(3)のどれかが適切に実行でてきいない可能性があります。
 (1)~(3)について順番に解説します。

(1)試験の概要を正しく把握する。

 まず、応用情報技術者試験について正しく理解する必要があります。具体的な勉強方法は後述しますが、これを把握していないと、(2)~(3)の実行に弊害を及ぼすため最初に言及します。
 もちろん、「試験の概要を正しく把握する」とは試験時間や場所の情報、当日の時間配分などを把握することも含みます。
 例えば、試験当日のルートの把握はできていますか?電車で行く場合、余裕をもって到着する路線を調べていますか?また、駅から会場までのルートの確認はできていますか?
 当日の試験が始まった後のことも、同様に事前に考えておく必要があります。午前問題は一問何分で解くのか、見直しの時間はどの程度とるのか、どの程度早めに終わらせて午後試験に備えるのか、また、午後からの試験に向けた昼食やカフェインの摂取方法や午後試験の時間配分など、これらはすべて前日までに必ず確認し、覚えておかなければならない情報です。
 例えば「11時の時点で40問まで終えておく必要がある」等のざっくりとした目安は覚えておくとよいでしょう。
 これらの情報について、当日になって考えることは可能ですが、いちいち迷って考えているだけでかなり脳のリソースを使用します。電車がギリギリになる、会場のルートがわからず迷う等のストレスも、当日の回答能力にかなり影響します。
 短時間の試験であれば当日にあれこれ考えたとしても、さほど問題はありません。しかし、応用情報技術者試験はかなり一日の負担が大きい試験ですので、必ず当日ではなく前日までに処理してしまいましょう。 
 ほかにも、把握したい情報を取り扱えばきりがありませんが、試験の理解度の把握についても重要です。例えば、あなたは午前試験について、試験範囲のうち、どの程度理解していれば合格できるかを理解していますか?
 60%以上の点数をとれば合格だから60%の理解と考えた方は誤りです。IPAはこの試験で60%も理解してほしいとは考えていません。応用情報技術者試験の範囲は膨大で、せいぜい4割も理解できていれば充分でしょう。
 なぜなら、午前試験は4択問題です。猿に適当にマークさせても、平均25点は取得できます。しかも、80問中30問程度は過去出題された問題の中から全く同じ問題が出ると言われています。30問答えを丸暗記できていれば、残りの50問のうち18問正解できれば合格です。
 そして、その18問すら完璧に答えることができる必要はありません。例えば50問のうち20問について、消去法で2択まで絞ることができれば正解率は50%です。10問は正解できます。残りの30問については一つの選択肢を消去法で消せれば3分の1の確率で正解できます。これで10問、合計50問正解で合格です。
 2択に絞れる問題や、残り3つの選択肢が理解できなくても、正解が単独でわかる問題が増えれば、全く理解できない問題が10問あっても合格できます。
 試験後に、Xで「見たことのない問題が出て難しかった。」といった趣旨のコメントが散見されましたが、この前提を理解できていないものと思われます。私もまったく見たことのない問題、さっぱりわからない問題が多数ありましたが、不必要なストレスを受けることもなく、特別難しいとは感じませんでした。
 ここまで読んで、「何を当たり前のことを言っているのか」と思われた方も多いと思います。しかし、「午後試験が後数点で合格だった」人の何割かは当日のコンディション次第で合格できたはずです。
 また、午前試験は前述したように、せいぜい試験範囲の4割も理解できれば合格する試験ですので、午前試験の点数がギリギリの時点でシンプルに知識が足りません。Xでよく何度も不合格している人のポストを見かけますが、午前試験の点数は順調に60→75→90と伸びていっているのに午後だけ伸びない、といった人を見かけないのはこういうことだと思います。シンプルに勉強不足か、(2)が正しく設定できていないということでしょう。これについては(2)で詳細を後述します。

(2)適切な期間・時間を設定して学習する。

 具体的な勉強方法の前に、もう一つ重要だと考えている項目である勉強期間・時間について説明します。資格試験のように明確なゴールがあるものに対しては、特に適切な学習期間・時間を最初に設定する必要があります。
 試験の難易度にもよりますが、応用情報技術者試験くらいの難易度の試験であれば、早くても試験の3か月前くらいから学習を始めるのが良いでしょう。それ以上前から始めると、前半に学習した内容を忘れてしまい、どんどん学習効率が悪くなります。
 一日2時間勉強を100日間続ける人と、一日4時間勉強を50日続ける人がいたとして、勉強時間は同じ200時間ですが、後者の人のほうが明らかに記憶の精度、理解度が高くなること理解できる思います。
 (1)で膨大な試験範囲という言葉がありましたが、膨大なのは試験範囲であって学習必要範囲ではありません。すべての範囲を学習しようとするのは無駄です。
 また、特に社会人にとって学習時間はとても大きなコストになるので、無制限に勉強するわけにはいきません。「試験1か月前から学習を始めましたが、1日12時間勉強しました。」だと、どれだけ短期間であっても、かけた時間が大きすぎて無駄です。
 私は結果的に合格しましたが、テスト前に風邪をひいて勉強できない期間がある等、不足の事態もおこり、1か月は少し短すぎました。家事育児の合間を縫って勉強していましたが、忙しい人であれば余裕をもって、遅くとも1か月半程度前から勉強するのが良いと思います。
 ちなみに一日の勉強時間はお昼休みの1時間と、子供が就寝した後の1~3時間程度です。30日で少なくとも合計60時間くらいは勉強したと思います。
 なお、実務経験がある方や読解力に自信がある方はもっと短い時間で合格する場合もあると思いますし、午後試験の選択科目によってはもう少し必要な場合もあります。

(3)適切な方法で問題集を周回し、記憶する。

 ここから具体的な勉強方法について記述します。
<午前問題について>
 応用情報技術者試験の勉強している人に午前問題の勉強方法を尋ねると、ほぼ全員から「過去問道場で、何周も過去問を周回する」という答えが返ってくると思います。
 では、なぜほぼ全員が同じ方法で学習しているのに、点数に差がでるのでしょうか?
 基本的に問題集などを周回する目的は
(1)記憶の定着を図る
(2)理解の深度を深める
の2点が主ですが、(2)については、意識して周回しているかどうかで大きな差がでるからだと考えられます。

(1)については周回回数が多ければ多いほど記憶が定着するのは言うまでもありません。
 ただ、無意味に周回を重ねても、不必要な時間がかかるばかりですので、適切な周回回数を把握するために、(2)の理解度の概念について説明します。
(2)の理解度について、応用情報技術者試験について、簡易に範囲分けしてみました。
 下記のA≧B>C>Dを念頭に周回します。この不等号は周回するごとにA→Dまで理解を進めていくという意味です。
 A:問題と答えの丸暗記しており、同じ問題が出れば即回答できる。
 B:正解の選択肢がなぜ正解か他人に解説ができる
 C:誤った選択肢がなぜ誤っているか他人に解説ができる
 D:その問題について、問われていること以外も他人に解説できる

わかりにくいと思うので、具体的に問題を用いて説明します。
<具体例>
問題:公開鍵暗号方式を用いて送信者が文書にディジタル署名を行う場合,文書が間違いなく送信者のものであることを受信者が確認できるものはどれか。
(ア)送信者は自分の公開鍵を使用して署名処理を行い,受信者は自分の秘密鍵を使用して検証処理を行う。
(イ)送信者は自分の秘密鍵を使用して署名処理を行い,受信者は送信者の公開鍵を使用して検証処理を行う。
(ウ)送信者は受信者の公開鍵を使用して署名処理を行い,受信者は自分の秘密鍵を使用して検証処理を行う。
(エ)送信者は受信者の秘密鍵を使用して署名処理を行い,受信者は自分の公開鍵を使用して検証処理を行う。

という上記の問題に対して、
 Aのレベルでは、正解選択肢が(イ)であることを覚えており、問題が出た時点で即選択できます。これは暗記です。
 Bのレベルになると、ディジタル署名ではメッセージを送信者が自身の秘密鍵で署名し、受信者が送信者の公開鍵で検証作業を行う、という内容が説明でき、だから(イ)が正解だと選択できるようになります。
 Cのレベルでは、(ア)は自分の公開鍵ではなく秘密鍵で署名する必要があるから誤り、等すべての選択肢について正誤が説明できます。過去5回程度の過去問で、安定して午前試験に合格するには、最低でもCのレベルまで到達しておく必要があります。
 逆に言うと、Cのレベルまで過去5回分程度把握しておけば、午前問題の合格点数である6割に到達するには十分ということです。
 Dのレベルでは、ディジタル署名とは何であるか、どのような仕組みでどういった特徴があるのか、関連情報である公開鍵暗号方式や共通鍵暗号方式がどういったもので、それがどのようにディジタル署名につかわれているのか、などを他人に解説できます。
 すべての問題についてDのレベルに達する必要はありません。午後選択している範囲のうち、必要な問題に対してだけ到達する必要があるレベルです。
 しかし、逆に言えば午後問題で問われる可能性がある問題は、Dのレベルまで理解していることが必須です。
 例で挙げた上記の問題は、この問題だけ正解できれば良いタイプの問題ではありません。令和5年度秋の午後試験のうち情報セキュリティの分野では、電子メールのセキュリティ対策について出題されましたが、これは今までも何度も出題されている出題範囲です。秘密鍵、共通鍵、公開鍵等の違いを理解し、すべて穴埋め問題を即答できるレベルにしておく必要があります。

 上記の理解度を前提に、最低でもC,必要であればDまで理解度を深めるために、下記の点に注意して過去問を周回します。
 ただし、問題ごとに理解度も記憶の程度も異なるのに、すべての問題を同じ回数周回するのが良いはずがありませんので、その点については注意してください。 
(1周目)
 1年度分をすべて解きますが、わからかなったら、誤りと判断してすぐ回答を見ます。 
 4択のうち、正解の選択肢については、解説を読んでも理解できない内容があればインターネットや教科書で調べて自分なりに知識を補足します。この時は、あくまでイメージができれば問題ありません。理解できていない内容は周回しても記憶しにくいため、ざっくりイメージできるように解説ブログなどの内容に目を通しますが、時間をかけすぎないよう注意してください。
 80問は必ず一気に解いて、その日のうちに誤ったものだけをもう1周します。そこから、さらに誤った部分をもう1周、と、誤答した問題がなくなるまで繰り返します。
 上記のように80問→+40問→+20問→+10問、と不正解がなくなるまで周回するのを1周とするので、1年度80問ですが、初回は200問近く回すことになると思います。これは必ず一日で終えてください。
 一生懸命覚えようとするよりは、何度間違えても良いのでどんどん先に進めましょう。
 また、1周目は正解の選択肢のみに注力し、誤りの選択肢は覚えませんが、必ず目は通します。
(2周目)
 私は、2周目はだいたい1日~2日をあけて行っていました。より記憶の定着について知りたい方は、エビングハウスの忘却曲線について自分で調べてみてください。
 正解以外の残りの3択の解答分についても、調べて理解しながら進めます。1周目と同様誤りがなくなるまで周回します。
(3周目)
 2周からさらに1日~2日あけて周回します。1周目、2周目より明らかに正解できるようになっているので、細かな解説文についている表なども覚えながら進めます。これも知らない部分がなくなるまで周回します。
(4週目)
 情報セキュテリティなど、理解度をDまであげたい範囲のみ追加で周回します。
 私は、解説文を読むときは自分に対して講師になったつもりで、頭の中で説明しながら解きます。

 上記を3周~4周とすると、完全に知っている問題は3周しかしませんが、本当に苦手な問題は20周以上することになると思います。理解度に応じて周回数が異なるほうが望ましいと考えています。
 これを5回分やればおおよそ7割前後の点数で安定します。私の場合は不安だったので追加で3回分(合計8回分=4年分)周回しました。

 ポイントをまとめると
・問題ごとに周回回数が異なる
・周回する際の1回の負荷を上げすぎない
・1年度分は必ず1日で周回しきる
・周回ごとの間隔をあけすぎない
・理解できていないものは丸暗記しても定着しない
・問題によっては内容を他人に解説できるくらいの状態にしておく
・すべての範囲を7割理解するよりは、7割の範囲で100点をとれるような覚え方をする
 くらいでしょうか。

<午後問題について>
 午後問題については、本来特別な対策は不要です。特に、私の選択した科目を選択すれば、ほぼ国語の問題です。
 午後問題について必要な知識は、午後問題の重点対策という本を一冊、選択した範囲分やれば、読解力一点で突破できます。
 別にほかの本でも良いと思いますが、特に特別なことをする必要はありません。午前試験の勉強がDのレベルまで到達していれば、解き方さえ間違えなければ必ず回答できます。
 午後問題は午前問題と大きく性質が異なり、選択式から記述式に変わるかわりに、問われる知識の質は午前と比べてかなり低くなりますが、とにかく文章量が多く、それなりの読解力が要求されます。読解力についてはかなり個人の力量に依存する部分です。
 大学受験の勉強などで、それなりに国語に力を入れていた方などであれば、かなり優位にすすめることができるでしょう。つまり、午後試験の勉強時間が相対的に短くて済みます。
 私の場合は、午前問題のうち一部がDのレベルに達した後、午後問題の重点対策という本の選択問題について、選択した5分野を二周周回し、傾向を知るために直近4年分の問題と解説について流し読みした程度です。これを少ないと感じる方もいるかもしれませんが、私は特にずばぬけて地頭が良いわけではありません。読解力については、地頭がそこまで大きく影響するわけではありません。
 得意不得意も含めて、単純に今まで読んできた本の数や、取り組んだ問題の量に依存します。
 もし、この手の試験が苦手な方であれば、得意な人と比べて、いままで
読んだ本の量や、この手の問題に費やした時間が短かったと、割り切って諦め、読解力の習得に時間を費やしましょう。
 読解力については、単純に物量がものを言います。特に別の本などを改めて読む必要はありません。過去問をひたすら何度も周回しましょう。
 読解力については、プログラミングやデータベースなどのように、「初期学習コストは高いが一定レベル習得すると確実に得点源になる」といったようなものではありません。読解力についてはある程度諦め、学習時間がかかるものに取り組むのも一つの手です。
 個人的には、読解力はあらゆる資格試験だけでなく、業務上の読み物や調べものなどについても使える能力ですので、これを機に上げておくことをおすすめします。 
 読解するポイントについては、自力で繰り返し読むことで、自分にあった解きかたを整理できると思いますが、これではせっかく読んでいただいた方にあまりに不親切なので、誰にでも使えるポイントとして、「テスト本番で、問題文を3回は読みましょう」といった内容について説明しておきます。
 私は試験本番では、1回目は30秒程度、2回目は2分程度、3回目に7分程度かけて3周ほど読み、ポイントとなるところに下線を引いたり丸をつけ、問題文の大枠をつかみ、出題者が問いたい意図を予測しながら読んでいます。
 この分量の文章を一度読んだだけですべて理解し、回答できる人はほぼいません。どうせ一度読んだ後、問題を読むたびに遡って該当部分を探すことになります。読み方を誤れば大枠が理解できないまま、何度も該当部分を探すことになり、無駄に時間が過ぎても該当する箇所がわからないといった事象が起きます。
 午前問題の分野で周回する意図として2点の特徴を挙げましたが、その両方とも、勉強中にだけ活きることではありません。テスト本番でも問題文を3周すれば当然その内容の記憶の定着、理解の深度について大きな影響を及ぼします。
 じっくり1回読むよりも、短時間で2周して脳に情報をぶちこんだ状態で3周目をある程度しっかり読むと、意識しない範囲で問題文が記憶できており、理解度もかなり変化します。
 これについてはやってみてもらうしかないので、とにかく取り組んでみてください。

(4)正しい思考の最適化について ※駄文(読み飛ばし可)

 本当は具体的にR5年度のシステム監査の問題文をもとに、思考方法を記載するつもりでしたが、あまりに長くなってしまったため割愛しています。その部分を期待していた人は申し訳ありません。
 ここからは、個人的に資格試験について、考えていることをだらだらと記述するだけなので、読み飛ばしていただいて問題ありません。
 基本的に資格試験と名の付くものであれば、(1)~(3)を適切に実行すれば、必ず平均より短い時間で合格できると考えています。それは、どれだけ難関な資格でも変わりません。公認会計士や司法試験のような超難関試験であれば、(1)~(3)に加えて、継続力という力が別途必要なくらいでしょう。
 例えば、私は社会人1年目の時に、AFPという資格試験に合格しましたが、勉強期間は3日ほどでした。一般的にAFP(FP2級相当)については、100~150時間程度の勉強時間が必要と言われていますが、実務経験があるとはいえ、20時間もかからず合格しています。
 当然、私が短期間で試験に合格できるほど頭が良いなどということが言いたいわけではありません。私自身の脳の性能が他人と比べて優れているかどうかなどわかりませんし、仮に多少優れていたとしても、本当に150時間必要なものを20時間で達成するほど、人の脳の性能は変化しません。もちろん一部の特殊な天才を除きます。
 今まで勉強してこず、自分は勉強に適性がないと考えていた人であっても、正しい勉強方法を取れば他人より実は頭が良いなんてことはざらです。
 仮に、平均より脳の性能がかなり高い人がいたとして、習得に11時間かかるところが9時間に短縮される程度のものでしょう。よく考えてみてほしいのですが、この差では、生まれながらに勉強ができる環境にいた人間が今まで行ってきた圧倒的な物量の勉強量を覆すことはできません。 
 特段の資格試験にとどまらず、普段の業務や生活についても、正しい思考の最適化は必須です。そして、その最適化された思考や手法は、個人ごとに異なり、また、物量をこなすことによってのみ習得できます。
 結局物量が必要であれば、現状をこなし続けるしかないのではないか、と思われるかもしれませんが、同じことの繰り返しになることは避けなければなりません。
 「考える前にとにかくやってみる」ことは仕事ができる人の必須要件ですが、やってみた後の検証、改善行為も同様に必須要件です。
 考えてばかりで何もしない人はいつまでたっても仕事ができるようになりませんし、何も考えずにひたすら頑張っているだけの人も、いつまでたっても成果ができません。
 所謂、ものすごく頑張ってそうなのに結果が出ない人、というのは、主に後者です。そういった方の勉強方法の改善に少しでも役立てればと思います。
 なお、こういった内容は資格試験だけでなく、コミュニケーション能力の改善などにも大いに使えます。また、要望があったりすれば、機会があれば書いてみたいと思います。
 かなりの長文になってしまいましたが、読んでいただいてありがとうございました。
 
 


 


 

 

 
 

 
 

 
 

 





 




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