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【桜の躍進】 2022/4/10 ヴィッセル神戸vsセレッソ大阪

▼ 2022/4/10(日)14時 kickoff
▼ ノエビアスタジアム神戸
▽ ヴィッセル神戸 vs セレッソ大阪

前節のセレッソ

4位と5位の直接対決に中2日で同じメンバーで挑んだセレッソ。絶好調の柏レイソルにセレッソ対策を施され、チームの完成度の差で惜敗。ハイプレスが機能しなかった前節、システムをどう変え修正してくるか。新しい希望「ジェアン・パトリッキ」の起用にも注目

金曜日にはヴィッセル神戸のリリースがあり、2019-2020年シーズンにセレッソを率いたロティーナ監督就任(同時にイヴァンコーチやトニさんも入閣)。東京ヴェルディ時代に重用した井上潮音が復活するか

フォーメーション

■セレッソ大阪
 小菊セレッソは明らかにリーグ戦を重視しているので今節も変わらぬスタメン。変更は乾に変わって入った為田のみ。山中は現在、丸橋からポジションを勝ち取ったといえる。また、この試合で清武が怪我から復帰した

■ヴィッセル神戸
 前節からスタメンを3人を入れ替え(ボージャン、大崎、槙野から初瀬、扇原、小林へ)。監督就任後2日しか練習できない状況だったのでフォーメーション変更もなし

ベンチメンバー:GK飯倉、DF大崎、DF槙野、MF郷家、MF井上潮音、MF中坂、MF/FWボージャン、と純粋なFWが大迫以外いないことも怪我人などの影響で厳しい台所事情をにおわせる。なおヴィッセルはこの試合の後、タイで行われるACLグループステージへ旅立つことになっている

前半

狙い通りに押し込むセレッソ

前から行くという狙いは通常通り。前節から少し休みがあったため、前線のメンバーもしっかりプレスバックできていた。FWがサイドに人数をかけて流れるも、神戸のセンターバックのマークがわりとファジーなつきかたになっていたのでつけいる隙は多分にあった。さらに、イニエスタがそこまでプレスに来ずに、神戸は実質8人で守る形となっていたので、攻めやすかったことはセレッソに有利に働いた

イニエスタ劇場と日本代表・大迫

神戸も攻撃面では、イニエスタと大迫がいたので劣勢ながらもチャンスは作れていた。まずイニエスタは圧巻。パスのタイミング、トラップ、ペナルティエリアへの侵入角度、言うまでもないがJリーグで1番上手い。以上

大迫はボールをおさめる形を好むので、ハイラインのセレッソにとっては相性の悪い相手であり、西尾も取りきれず苦戦していた。センターバックと対峙している時に、初瀬や汰木が上がってきたところに出されるとピンチとなっていた。また、イニエスタのキーパスもすごかったので、大迫が収めた後に、周囲のフィニッシュの精度がもう少し高ければやられていたかもしれない

得点シーン(加藤のゴール)

まず西尾のパスが良かった。少し前から西尾は意図的になるべく早く&速いスピードのパスを送るようになっている。あとは山中のゴールへの最短経路のクロスに対する意識、そして為田の相手を引きつけるフリーランニング(為田は本当にパスをもらう気だったはず)

山中の(ワンタッチでパスを出せるところに置く)トラップもクロスも加藤のシュートも良かったが、あとは基本的に神戸の人為的ミス。枚数が少なかったにも関わらずセンターバックは準備不足で2枚とも為田を見ていた。GK前川も不意をつかれたような顔をしていたので、こういうシュートは予測していなかったのかもしれない(予測してなくても飛んで欲しいが)

前半はセレッソペースながらも、お互い攻め合う形で終了

後半

後半から神戸はイニエスタに代えて、中坂を投入。神戸は攻守のバランスが明らかに悪くセレッソにペースを握られていたので何かを変えてくるとは思ったが、攻撃の要であるイニエスタの交代

前半だけで退いたイニエスタに関しては、「彼から交代を要求されました。練習では良かったですが、疲れを感じていたようで、感覚が良くなかった」と交代の理由を明かしている
ロティーナ監督試合後のコメント

あんなにまざまざと才能を見せつけられ、調子が良くなかったとは恐るべし、、、イニエスタがこのリーグにもたらした功績は大きい(もちろん連れてきた三木谷さんも)。この後のACLやリーグではさらに魅力的なプレーを見せてほしい

追いかける神戸

中坂投入後、神戸も守備の人数が増えある程度ペースを握ってきた。ただ、ピンチの時にはどこにでも顔を出す奥埜がカバーし、松田陸が危険を察知し、最終的にはヨニッチが跳ね返しまくっていたので、セレッソの安定感が神戸の攻撃を上回っていた

「残念、そこはヨニッチ」過去何度も見た、鉄壁ヨニッチの復活

交代メンバーが加える変化

  • セレッソ / パトリッキ ウインガーとして勝負するところとしないところの判断が非常に良い。縦への推進力とスピードは圧巻で、短い出場時間ながら何本もクロスを入れていた。守備への意識も見えたが、基本的には変化をつけるスーパーサブ

  • セレッソ / メンデス ターゲットマンとなり、ボールをおさめる力はセレッソの攻撃陣ではピカイチ。ただプレスバックにしては最近は物足りないものがあり、今のセレッソの戦い方を90分行うのであればスタメンでの出場は厳しいか

  • 神戸 / ボージャン ボージャンが入ってからは危険なシーンを何度もつくられていたが、ここでもゴールへの迫力が神戸(の他の選手)には足りなかった。前半からイニエスタとボージャンが組んでいればもっと違った展開になり得たかもしれない

  • 神戸 / 井上潮音 24歳で、ロティーナ監督の腹心。さっそく今シーズン初出場。基本的にはトップ下等で輝く選手だと思うが、神戸ではあまり使われなかった。途中出場ながら危険なゾーンに侵入し、存在感を発揮。これからどんどん起用してもらえると思うので、本来の実力を発揮できるか

中原の輝きがセレッソに推進力をもたらす

 前半は消えていた時間帯もあった中原だが所々で輝きを見せる。中原が突破している時はセレッソの大チャンス。74分、メンデスからもらった中原はワンタッチし、裏街道で1人をはがし、カバーしにきた菊池をワンフェイクで避け、北野へパス

少しだけマイナスに入ったことで北野はトラップしてしまったが、惜しいシーンだった。前節のマテウス・サヴィオを彷彿させるような動きで、中原は成長曲線がすごい選手なんだと改めて感じた

試合終了

上:ハーフタイムのスタッツ 下:フルタイムのスタッツ

セレッソは今シーズンのリーグ戦初のクリーンシート。勝ち点3が取れれば失点してもいいと思っているが、0失点に抑えることは、今後の勝ちにもつながってくる。ただ、上の画像にもあるが後半はシュート数3本、支配率もだいぶ下がっていることから、イニエスタと山中の交代はセレッソにとって大きくマイナスに影響した

また、この試合で神戸はリーグ戦10試合連続勝利なし(4分け6敗)となった。今季のJリーグは全34節、ロティーナ監督はACL期間を利用してチームを再建できるか。ちなみに次の神戸の試合は5/8 ガンバ大阪戦のまたまた関西対決

小菊セレッソの修正力

「前半は、我々のプランとしては、積極的にボールを奪いにいく、そして、ゴールを奪う。前半を1-0で折り返して、当然、神戸は強い矢印を前に、人数をかけて前進してくることは想定済みだったので、後半は少し意図的にブロックを下げて、リトリートしてのカウンター。そのような狙いを持ってやっていました。
小菊監督試合後コメント

前回からの課題、「相手に合わせての守備の形」「プレスバックの強度」「新しい形の攻め方」などどんどん修正し、新しい武器を用いて前へ進むセレッソ。短い期間で試合に対して修正してくる力は、小菊セレッソの強み。キャプテン清武も戻ってきた。次節鹿島戦はルヴァン杯メンバーで挑むことになるだろうが、リーグ戦もカップ戦も戦い抜くために、出番のなかった選手はさらに活躍して総力戦で勝ち抜いていきたい

ご覧いただきありがとうございました。勝っても負けても引き分けても、あくまでも前向きに。セレッソの良かったところと悪かったところについて書いてみます

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