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人生の頑張り時と休み時をバイオリズムで考えると、もっと生きやすくなる。

それなりに人生を生きていれば、何となく調子がいい時と、何となく調子が悪い時はある。

「理由なんかねえわ、やるだけっしょ」

概して調子がいい時のメンタルはこんな感じだ。社会人になって1番調子が良かった時は、毎朝4㎞歩いて、7時半にオフィスに着いて、就業まで2時間半集中して勉強するルーティーンが2ヶ月くらい続いていた。

「やらなきゃいけないのは分かってるけど」

逆に調子が悪い時は、やりたい/やらなきゃと思っていても、どうしても集中できなかったり、サボってしまったりする。

人は理屈より感情で動く

これらの例が示すように、人は理屈よりも感情で動く。明確な理由がなくても、動けるときは動けるし、明確な理由があっても動けない時は動けないものだ。

僕は全ての人がこの事実を受け止めるべきだと思っている。僕たち哺乳類は所詮感情に左右されてしまう雑魚であり、感情でしか動けない人間であるということを。

そして、感情を無視して合理性や論理の正しさのみで行う意思決定や、マネジメントがなくなればいいと思っている。

人間バイオリズムの重要性

そして、僕たちが所詮感情で動く哺乳類である事実を認めた上で、感情の波(バイオリズム)について、理解するべきだと思っている。本日のnoteはそんな”感情の波”について考察する。(科学的根拠なし)


1.僕たちの人格は4つ存在する

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僕たちは4つの人格を生きている。これらは、生きている上では必ずやってくるし、人間のバイオリズム上は不可避であると考えられている。

マラソンでも毎回違う選手が活躍するし、プロ野球でも連覇を成し遂げる球団はごく少数であることから、このバイオリズムが否定しようのない真理であることは明白だ。

そして、僕たちは

①サイヤ人期
②停滞期
③メンヘラ期
④コツコツ期

の4つの人格を持っている。濃淡の差はあれど、大体この順番で遷移し、これらを知覚することで、よりよく4つの人格を活かせるようになるし、活かせないと③のメンヘラ期に長く留まることとなる。

これより、4つの人格の特徴を解説していく。


2.サイヤ人期

解説の前にこれだけは覚えておいてください。

人は、変化で感情を感じる生き物だと。

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<特徴>
・なんでもできる気がする
・細かいことは気にならない
・合理的に動ける

一言で言えば、絶好調。勉強するかしないかならした方がいいでしょ。みたいに正しさを軸にがつがつ動ける人格だ。

正直、多少迷惑をかけられても気にならないし、むしろ「寛容な俺強いわ」くらいのテンションで生きていけたりする。

野球なら振ればヒット、マラソンだと体が軽くて走ってて楽しい、勉強だとやればやるだけ点が伸びる、そんな状態だ。

<なぜ起こるのか>
・成長によって脳が興奮する
・更にその刺激が欲しくなる
・更に負の側面に目を背ける

前できなかったことが、できるようになると人間の脳は興奮する。脳はその”成長”によって得られる”興奮”をもっと欲しがり、更に行動するように体に働きかける。

それなので、成長以外はいらない。アンチが沸いてきたり、自分の過失に薄々気付き始めても、そんなのは成長という刺激に対しては邪魔でしかない。無視だ。

「強みを伸ばそう」
「俺が正しい」
「大したことじゃない」

そう脳が自分に言い聞かせて突っ走る。1番分かりやすい例で言うと、自分のことを物凄く好いてくれる友人に対して、少しばかり失言をしてしまっても、そんなに気にしない感覚だ。

<まとめ>
メリ:高い活力でがつがつ行動できる
デメ:自分が正しいと思い込みがち


3.停滞期

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<特徴>
・今まで楽しかったことが楽しくない
・些細な変化が気になりだす
・疲れが顕在化してくる

いつもと同じなのに、何か楽しくない。上手くいかない。そう感じたら、停滞期に入っている可能性が高い。

サイヤ人期に調子乗った分だけ、ツケが回ってくるのがこの停滞期の正体である。恋愛でも、サイヤ人期(付き合いたてのラブラブ)の反動でこうなることは非常に多い。

<なぜ起こるのか>
・変化がなくなったので楽しくなくなる
・楽しくなくなって疲労が顕在化
・疲労の影響で些細なことが気になる

人間は”変化”でしか感情を感じない生き物だ。しかし、その変化はいつまでも続く訳じゃない。

恋愛で例えると、お互いを知り合って、スキンシップが増えていって、信頼を築くまでは変化に溢れているが、その変化は限られているのは想像できるだろう。

素晴らしくないありふれた日常

本来は素晴らしいはずのありふれた日常が、物足りない日々に感じてしまうのが停滞期の特徴だ。50点→60点→70点→80点→80点だと、素晴らしい80点なのに物足りない。

サイヤ人期で楽しかった変化を失うと、次に現れるのは疲労だ。普段よりちょっと頑張ったし、疲れても気にしないことにしていた疲労が、楽しさを失うと一気に顕在化する。

気になる些細な変化

サイヤ人期に調子に乗りすぎた分、上手くいかないことが増えてくる。当時は何でも上手くいくから、このペースで成績が伸びると期待したのに、そうならない。

上手くいくから、次の大会は自己ベストを大幅に更新して大会でも入賞できると思っていたのにそうならない。

楽しくて、楽しくて、楽しくて、仕方なかった人との日々があまり楽しくない。

期待して自分のハードルを上げた分だけ、ギャップに落ち込むことになる。

「結局自分はできない人間なのか」
「自分は何て性格が悪いんだ」
「周りからの期待が重圧だ」

想像以上にしょうもない自分にがっかりする。人が変化で感情を感じるということは、期待と比べたマイナスの変化に対しては、マイナスな感情を感じるということだ。

<まとめ>
メリ:自分を客観視できる
デメ:全然楽しくない


4.メンヘラ期

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<特徴>
・自己否定が止まらない
・何事もやる気が起きない
・成功体験を感じられない

停滞期が続くと、大体病みます。

<なぜ起こるのか>
・どんどん悪くなってどんどん辛くなる
・サイヤ人期の自分と比べて萎える
・体の疲労で心、心の疲労で体を壊す

この辺はもう説明不要でしょう。少し上手くいかないと、不のサイクルが巡り巡って病むことはほとんどの人が経験済みだと思います。

厄介なのは、これも変化によって生まれるということ。どれだけ周りよりお金があって、友人がいて、仕事ができても、自分との比較なので、人間誰しも病む時は病みます。

サイヤ人期の時だったら

「嫌われてもいいや」
「まあ大丈夫っしょ」

のように思っていたはずが、

「本当に好かれているのか不安」
「自分なんかに価値はあるのか」

みたいなことを考えだすんですね。厄介。

<まとめ>
メリ:人の痛みを心から理解できる
デメ:つらい


5.コツコツ期

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<特徴>
・ダメな自分も受け入れられる
・結果は出なくてもコツコツ頑張れる
・「病んでんのダサくね」と吹っ切れる

ここでも人は変化で感情を感じる生き物。辛いが周り回ると、慣れる。(辛いが度を超えるとうつ病になっちゃうかも)

自分にすごく自信がある訳じゃないけど、できることを頑張ろうと思えてくる。

<なぜ起こるのか>
・負の変化が止まって辛くなくなる
・「しっかり休んだら」体は元気になる
・体が元気になってやる気も出てくる

人間は本来、成長欲求を持っている生き物で、そうやって長い歴史の中で生き残ってきた。

なので、しっかり病み気に心身ともに休息すれば、やる気が戻ってくる。一度死んだ身なので、すぐに結果が出なくても気にしません。むしろ、30点→50点のような変化を喜べるようになるものだ。

個人的に4つの人格の中では1番健全であり、好きです。あまりデメリットもないので。

<まとめ>
メリ:謙虚に努力できるので気持ちいい
デメ:調子に乗るとすぐサイヤ人期へ移行


6.4つの人格の例

どんな感じか、具体例を考えてみました。

1.スポーツ選手

○サイヤ人期
練習すればどんどん上手くなる!結果も出る。俺がチームのエースや。もっと上手くなりてえ。お前らもっと練習頑張れや、俺についてこい。
○停滞期
相変わらず活躍はできるけど、中々上手くならねえ。しかも後輩がめちゃ活躍、焦るなあ。もっと練習しなきゃ。しなきゃ。
○病み気
(心身の疲労で活躍できず)全然ダメや。なんでなん。周りに迷惑ばかりで申し訳ねえ。偉そうにしてたから合わせる顔がねえ。微塵も楽しくない。辛い。もう辞めたい。
○コツコツ期
こんな俺でも応援してくれる人がいるのに、何ぐずぐずしてんだ俺は。脇役でもいいからできることからやろう。やっぱり上手くなりたい。諦めたくない。(意外と今が1番楽しい)

2.恋する乙女

○サイヤ人期
彼氏の好きなところ?全部!全部好き!
○停滞期
なんか違う…どきどきしない…あきたかも。
○病み気
こうして1人の人を愛せない私ってなんてダメなんだろう。幻滅。私、最低。性格ブスの自分がどんどん嫌いになる。
○コツコツ期
彼もやっぱりいいとこあるし、辛い時はお互い支え合っていこうな。ここを乗り越えたら長続きするはずだ。

3.起業家

○サイヤ人期
え、上手くいきすぎワロタw
世の中の格差をなくすべく、使命を持ってこの企業を成長させて見せます!
○停滞期
(市場や時代の変化で)あれ、今まで上手くいってた方法が通用しない?え?もしかして、俺ミスってた?(プライド崩れ落ちる音)
○病み気
もう何もやる気が起きない。こんな俺に価値はない。なんで生きているんだろう。(この後海外旅行とかでリフレッシュ)
○コツコツ期
やっぱり、負けたくない!持続可能な競争優位を築くべく、一発当てに行かずに、コツコツ勉強して、積み上げよう。


7.バイオリズムとの付き合い方

自分なりの付き合い方を提案させていただきます。

①サイヤ人期

失敗を恐れず、突き進みましょう。貯金は作れる内に作った方がいいです。ただ1つだけ、慢心だけはしないように。ここで慢心すぎたり、背伸びしすぎるとマジで痛い目に合います。

特に自分の成長にストイックなのは良くても、関わる組織を間違えると死にます。サイヤ人期の自分で背伸びして、実力不相応の組織に入った人の多くが、苦しんでいる印象があります。

部下やチームメンバーがサイヤ人期だったら、とにかく裁量を与えましょう。サイヤ人期が終わるのは、成長が止まったときなので、常にギリギリ達成できそうな困難を与えると、いい感じで伸びます。

②停滞期

停滞期であること。それがバイオリズムで仕方ないことを認めましょう。ここで自分を責めすぎると、メンヘラ期のダメージが大きくなります。

すぐに大きな変化は起こせません。停滞していて、感情的に辛くても、自分を責めないこと、無理して変えに行かないことが1番重要です。

部下やチームメンバーが停滞期だったら、期待しすぎるのを止めましょう。また必ずいつかプラスに転じる時は来ます。それまで待つのが、得策だと思います。

③メンヘラ期

ちゃんと味わいましょう。人の痛みを理解して、人を傷つけない人間になるために大切なことを学べます。

感情デトックスをしましょう。誰かに悩みを聞いてもらう。マッサージに行く。ひたすら寝る。旅をしてみる。などなどして、自分の持っている感情を全て吐き出したり、体を回復させましょう。

大体全て吐き出すと、必要以上に自分で自分を責めていたことに気が付き、自分を責めるしょうもなさにも気付き、回復します。

部下やチームメンバーがメンヘラ期だったら、休ませましょう。難しいですが、ロジカルに説得せずに、話を受け止めることが1番です。ここを乗り越えたら強いので。

④コツコツ期

今までの振り返りをちゃんとしましょう。なぜ調子に乗ったのか、なぜ病んだのか。きちんと振り返ることで、同じ過ちを繰り返さなくなります。

コツコツ期を続けたら勝手にサイヤ人期に移行するので、そこで謙虚になってサイヤ人期を伸ばし、メンヘラ期をなくすことがライフハックです。

部下やチームメンバーがコツコツ期期だったら、見守りましょう。傷みを負った分、しっかりと考えて行動します。焦らずに待っていれば、勝手にサイヤ人期に移行するので、その時を待ちましょう。


終わりに

バイオリズムは普遍だと思います。スポーツを見ると、プロでも好不調があるのがよく分かると思います。

これらを頭の片隅に入れておくだけで、自分にも他人にも期待しすぎなくなり、生きやすくなります。

何より、健全にサイヤ人期を長く、メンヘラ期を短くできれば、より人生が豊かになります。

また現状維持は停滞のその名の通り、1番楽しいサイヤ人期を引き伸ばすコツが、成長し続けることというのも、面白いなあと思ってます。

向上心を止めない方がいいサイヤ人期と、向上心を捨ててありのままの自分を見つめるべきメンヘラ期。人生には頑張る時と、休み時があります。

メンヘラ期の聞き役にはどうぞりょんを使ってみてください。ありがとうございました!


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