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迷える人へ信じられるストーリーを届けるのが令和時代のマーケティング

先日投稿したnoteがバズった。3日余りで1万PVと500近いスキが付いてフォロワーが100人くらい増えた。

Twitterでも各方面を起点にシェアしていただき。フォロワーが100人増えた。

まさかのNewsPicks様でまさかの1000Picks。

ここまで広まるとは思ってなかったけれど、書いている最中から、

今回はそこそこバズるっしょ

とは思っていて。仮説が合っていたと検証されたので、生意気ながら種明かしをしていこうと思う。

1.情報の海で迷える若者たち

人口減少、グローバル化、広がる格差、年金問題、溢れる情報。これからものすごいスピードで世の中が変わっていくはずだ。

はっきり言って、みんな不安だ。

特に○○すれば幸せになると信じて疑わなかった高学歴の人ほど、○○すれば幸せだなんて答えがないことに就活を控えた21歳で直面することになる。

・これからは個人の時代だ!
・ファーストキャリアは大企業!
・自分の好きを仕事にしよう!
・専門生を高める職に就け!
・これからは年金もらえないよ!

○○大に行けば人生ハッピー!だった17歳の頃とはまるで状況が違う。何が正解だか分からないのだ。

平成時代には、受験勉強→高学歴になる→大企業就職→結婚→ローンでマイホーム→60まで1社で働いて退職金。って勝利の方程式が存在した。

真実は「〇○すれば幸せになる」ほど人生は単純じゃないんだけど、「○○すれば幸せになる」って思っていないと頑張れないのもまた人生だ。

高学歴って呼ばれる大学や、一流って呼ばれる企業に所属してる人は、そうやって生きてきたと思う。だから、どの企業に入ればいいのか、めちゃめちゃ迷うし、正解が存在すると考える。

正解の存在しない令和時代

でも、前述の通り、令和時代は何か1つの正解があって、逆算して動くのが難しくなった。誰でも情報が手に入り、自由になって、選択肢も増えたからこそ、正解を求めて逆算することになれた若者は、何が正解なのかと迷うことになる。

先日書いたnoteのペルソナはそんな人。正解が分からないマーケティングの世界で、正解があると思い込んで、右往左往した1年を過ごしたからこそ、その感情はよく分かってるつもりだ。


2.信じられるストーリーを

そんな若者にとって、喉から手が出るほど欲しいものは何かと考えれば、すぐに分かる。

正解だと信じられるものだ。

アクセンチュアが人気なのは、アクセンチュアに行く理由を作りやすいからだと思っていて、

「マッキンゼー行くほど仕事に打ち込めないし、上昇志向はないけど、アクセンチュアなら安定した給与が貰えるし、今流行りのAIにも強いし、転職でも名前が通る」

という論理が通じるのが、生まれた時から豊かで不足のない生活をしてきて、物欲の少ないミレニアル世代にとって、素晴らしい環境なのだと思う。

信じられるストーリーが人を動かす

これは就活だけの話じゃない。

タピオカをインスタに上げることが、自分が流行に乗れていることを証明するための正解に見えるからタピオカが流行る。

ジムに通って鍛えることが、確実にイケてる自分になるための正解に見えるから、ジムに通って体を鍛える。

東京オリンピックを観戦することが、かけがえのない思い出を作るための正解に見えるから、東京オリンピック観戦に応募する。

多くの人が物欲で満たされた令和時代、人の心を動かすのは、「○○すれば幸せになれる」なストーリーであり、そのストーリーを伝えるのがマーケターの仕事である。

マッチングアプリ市場では、「マッチングアプリを使って素敵な異性と恋に落ちることが、あなたにとっての幸せです!」というストーリーを作って、そのために動画広告を打ったり、体験談コンテンツを制作する。

ライザップは、「今まで意志が弱くて続かなかったあなたでも、素敵な体を作って魅力を高めることができます!」というストーリーを作って、そのためにTVCMを放送して、結果にコミットする動機付けをする。

先日のnoteはこの1点突破で、「このnoteに沿って継続的に努力すれば、マーケターのスキルを高めることができます!迷う必要はありません」というストーリーを作ったに過ぎない。


コラム:マーケターの価値は変化量

今回、NewsPicksに取り上げたこともあり、noteに関して様々な意見をいただいた。

勿論、肯定的な意見もあれば、否定的な意見も散見されていた。「これ違うんじゃない?」みたいな内容もあった。

まあ実際その通りで、所詮23歳の1年目マーケターが書いたnoteなので100%正しいはずがない。だが敢えて思っていることがあるならば、

変化量>正しさ

ということ。僕の書いたnoteよりも正しいマーケティング理論は世の中にたくさん存在しているはずだけど、それが誰かの行動を変えていないとしたら価値を与えているとは言えない。

一方で、僕の書いたnoteで少しでも行動が変化し、実務に活かされたり、学びを楽しめる瞬間があるとしたら、必ずしもそれが最短距離じゃなくても、価値だと言っていいんじゃないかと思う。

正しさを追求するだけでなく、迷っている人が正解だと信じて行動できるストーリーを描くことで、初めて変化が生まれ、初めて価値になる。

それも含めて「23歳のマーケターが初めて学ぶ人を対象に」と明確にターゲットを決めているので、その人の行動が変わるかどうかが焦点なのであって、仮に正しくなくてもここまで反響が起きたことが、それを物語っていると思う。


3.ロジカルシンキングの本当の価値

最後に、今回使った手法、ロジカルシンキングを少しだけ。

なんでロジカルシンキングに身につけたいの?

この問いに答えられる人は意外といないと思っていて、正解が分かっている問題はAIが解けばいいのだから、ロジカルシンキングは不要という意見もうなずける。答えのない問いを解く方が必要が何となく令和時代は役に立ちそうだ。

そんな時代にロジカルシンキングの価値を定義するのだとしたら、

正解がないこの世の中で、敢えて正解だと信じられる論理を組み立てること

だと考えている。現代は、情報が多すぎる。すごい方々の話す「マーケターにとって大切なこと」や「キャリアを気付くために大切なこと」は、たくさん存在して、どれも正解に違いない。

本当は1つを信じて、突き進むことがいいはずなんだけど、「これでいいのか」「本当はもっと楽な方法があるんじゃないか」って思ってしまうのは、選択肢が多いからこそ生じる感情だ。

だから正解だと信じられる理由(論理)が必要なのだ。

今回のnoteで1番こだわったのはこの部分で、顧客理解が大切って事実は変わらないんだけど、「それが本当に大切なの?」って疑問を解消するために、敢えて「戦略-戦術」と「マーケ-経営」の2軸で構造化を行った。

そうすることで、顧客理解や実行が大切と言われながらも、スキルが可視化できないマーケターの不安を解消できると考えたからだ。

このように、全体像を構造化することで、正解を信じやすくすることがロジカルシンキングの本質だと思う。

リスクをとれる人間こそが強いのはごもっともだけど、とは言え失敗したくないのも人間の本能。ロジカルシンキングは少しでも正解と思えるストーリーを考えるために、必要な武器である。

本当は正解なんて存在しないんだけど、「正解かもしれない」って信じられる何かが人の心を動かす、って皮肉と向き合うことが、大切と思う今日この頃です。


noteがバズって

シェアしてくださった皆様、フォロワーしてくださった皆様、本当にありがとうございます。お陰様で、何物でもない社会人が1日だけ何者になったかのような疑似体験をすることができました。

一方で、僕自身は特別スキルが高い訳でもなければ、今回の件でスキルが上がった訳でもなく、フォロワーを気にして書く内容を変えるつもりもありません。

マイペースに更新していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。


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